フィギュアスケート・グランプリファイナルについて。もうネット上の報道で結果はご存じの方が多いと思いますが、一応放送前なので、結果を知らないで見たい方は放送後に読んでください。
EUROSPORTがまるで日本の放送時間に合わせたかのようにLive放送してなくて、Live Streamingが拾えるところを探し回り、、、ふと見るとロシアWebTVにあるチャンネルの名前が グランプリシリーズの放送をするかどうか確認せずに3ヶ月契約で払ってしまい、早まった(大汗)と口惜しがった分の、元が取れる?!
というわけで、女子フリーの途中から鑑賞。レオノワ、鈴木明子、コストナーをしっかり見られた。コストナーは今シーズン本当に調子がいい。鈴木明子はところどころミスがあっても、全体としてのノリがよく、楽しそうに滑れてたと思う。レオノワはモロゾフコーチについてから、どことなく安藤美姫に似てきた(笑)けど、自身のキャラの中から新しい面をうまく引き出してきている。
結局この3人が納得の表彰台。明子ちゃん、銀メダルおめでとう
続いてドキドキの男子フリー。ブジェジナは頑張って4回転を跳んだけど、全体に細かい取りこぼしがある。ヨーロッパ選手権から世界選手権に向けて、トマーシュ・ベルネルともども立て直さないと、チェコの2枠が心配
2人目に高橋大輔って、通常あり得ない滑走順^^; でも今季の大ちゃんは大丈夫なのだ。4回転トウループは両足着氷になってしまったが、あとはもう、それがどうした?の世界。トリプルアクセル+3回転トウループをはじめ、跳びたいところで跳びたいものを跳ぶのだ。そして好きなだけステップで魅せるのだ
なんでSPが5位だったんだっけ?という感じでトップに立つ。そんな空気の中に出て行く羽生結弦だが、いきなり4回転決まった これで流れに乗り、3回転ルッツ+腕上げ2回転トウループ、得意のトリプルアクセル+3回転トウループ、さらに3回転ルッツ+2回転トウループ+2回転トウループの3連続まで決めてしまった。スピンで盛り上げてコレオステップに気持ちも入る。そのあとのサルコウがちょっと乱れた以外は、思い通り。終わった瞬間、両手を頬に当てて「これは夢かしら」みたいな顔 帰ってくる時はお手手振りながらルンルン(笑)"young and sweet, only seventeen"ってところ?!
キス&クライで両手を頬のアップが映って、また手を頬に当てておどける。君はムンクか(爆) また自己ベスト更新、お見事。
しかし、4回転2本をフツーに決めてしまうフェルナンデスに、僅差でかわされて表彰台はならず。そこまで望んじゃ高望み過ぎでしょう^^;
そしてパトリック・チャンは、多少乱れながらも4回転2本を降り、いつもどおり1回はコケて、いつもどおり高得点を出した。しかし、フリーの高橋との得点差はちょうど1点ほど。そしてTES(技術点)は、チャン・高橋・羽生の3人が87点台とほとんど同じくらい。これは注目に値する。得点差はほとんどPCS(演技構成点)の差。高橋は元から高い水準を維持しているが、羽生もスケーティング技術やパフォーマンスに8点台をもらった。
四大陸や世界選手権で、パトリック・チャンは昨季ほど余裕ではいられないと感じているんじゃないかな? これは面白くなりそう
そのまま見てたら、ジュニア男子フリーも放送。ジュニアは放送権をテレビ局に売ってないのかと思ったら、そんなことないんだ^^; 田中刑事くん、ちょっと今季は昨季ほどのジャンプの安定がないのが厳しい。日野龍樹くん、ジャンプの確率は悪くないけど、降りたあとあまり流れないので、加点がもらいにくそう。羽生と同期の高2だけど、超早熟な同級生は気にせず(笑)、着実に伸びていってほしい。
4回転ビシバシの閆涵(Han YAN)が4回転を決めたが、後半のコンビネーションなどで少し乱れた。勝利は4回転はおろかトリプルアクセルもまだ跳ばないジェイソン・ブラウンが、レベル4のステップや技術点とほぼ同じ点の演技構成点でもぎ取った。
閆涵(日本語読みはえん・かん、中国語読みはイエン・ハン。閆が苗字)は、先輩の宋楠(Nan SONG)と同様、技術点と演技構成点に差がありすぎ 世界選手権と世界ジュニアで2枠・3枠を獲得できるくらいの順位を狙うための課題になりそう。
さらにペア。高橋成美/マーヴィン・トラン組、ソロジャンプのみならずスロージャンプでも乱れてしまった成美ちゃん、ちょっと今日はバタバタしてたかも。順位としては6位になってしまったけど、ジュニア優勝の隋文静(Wenjing SUI)/韓聰(Cong HAN)組より得点が上で、シニアの面目は保った?!
今季復帰した張丹/張昊組は、以前のレベルに戻るのにちょっと苦労している感じ。川口悠子/スミルノフ組、なんとなく悠子ちゃんがキス&クライで疲れた顔に見える気がする、、、シリーズ3大会出て少し疲労がたまってるかな、、、
サフチェンコ/ゾルコビー組とボロソジャル/トランコフ組がそれぞれ凄い演技 ソロジャンプ、スロージャンプ、ツイストリフトを完璧に決められると、シングルでは味わえないスリルがある。今回は僅差でドイツペアの勝ち。なんだか2強になってきたかも。
あとはシニアのアイスダンス・フリーを残すのみ。でも夜中の3時に起きだせないので、6時からのエキシビションを楽しみに(笑)
フィギュアスケート・グランプリファイナル&ジュニアグランプリファイナル激戦中。Liveで見られるStreamingがキャッチできず、テレビ朝日の放送時はちょっと寝込んでしまい、結局まだほとんど見てない
男女ショートプログラムは、今日の午後BS朝日で放送があるから、そちらでじっくり、録画もセット済み その前に目にしたNHK「サタデースポーツ」での扱いに、ちょっと
「日本から出場はこの3人」と写真が出たのは鈴木明子・高橋大輔・羽生結弦。それぞれジャンプの失敗やステップ・スピンの様子など、八木沼純子さんが解説。鈴木明子の3回転フリップ+3回転トウループや、高橋大輔のSPでの4回転について、「難度を上げて挑戦しました」「全日本の前にチャレンジするチャンスですから」と説明してくれて一安心。
もっとも、高橋大輔の「予定していたコンビネーションジャンプが出来ませんでした」という実況は少し修正しておいてほしい。シニア男子のショートプログラムでは、「4+3/4+2/3+3/3+2回転のコンビネーションジャンプ」が必須要素。
コンビネーションにできないと、ジャッジスコアで「+COMBO」と表記され、必須要素を満たしていないとして最大幅の減点をされてしまう。ほかにも3回転の単独ジャンプが2回転になったり、アクセルがシングルになったりすると、転倒などがなくても同様の減点になる。「予定していた」ではなく「必須要素の」「必ずやらなければいけない」と表現したほうが、失敗の深刻度(?!)がわかりやすい。
フリーへの期待を語って、、、あれ、フィギュアスケートの話が終わっちゃった。ペアの高橋成美/マーヴィン・トラン組のことは
SPのジャンプで珍しくマーヴィンが転倒、59.54点は6組中6位。ではあるが、パーソナルベストが今季スケートカナダの60.60で、転倒があってもそれに近い点数が出せている。首位に立ったボロソジャル/トランコフ組の71.57と比べてしまうと見劣りするが、3位につけた張丹/張昊組との差は4点以内。フリーの出来次第で、少なくとも“ビリ”より上の順位に上がる可能性は十分ある。
順位に関わらず、日本代表の選手が出ているのにNHKが取り上げないというのは、どうなのよ 映像がなくても、結果は伝えたら?
ジュニアの3人についても、一言もなしというのは理解できない。テレビ朝日に遠慮する部分はあるんだろうけど、、、ジュニアグランプリシリーズは、出場選手の人数が多いので、シニアとはまた別の意味でファイナル出場は大変。日本勢も必ずしも毎年出場できているわけではない。せっかく出てるんだから、これも順位に関わらず、結果くらいは報告してほしいな
「サンデースポーツ」に期待しよう
スケジュール立てなきゃ・・・
何をどのチャンネルでどう見るか。今週末はスポーツ目白押しで、テレビ観戦が忙しい
フィギュアスケート・グランプリファイナルは、ネットでLiveが見られそうな種目とそうでない種目があり、結局地上波のほうが早く見られそうだったりする。あらためて放送予定を書いておこう。
男女ショート:テレビ朝日・10日(土)18:58~21:21 BS朝日・11日(日)13:00~14:55
男女フリー:テレビ朝日・11日(日)18:56~21:24 BS朝日・11日(日)21:25~23:45
柏レイソルが出場!と喜んだFIFAクラブワールドカップ。J1初優勝の勢いそのままに柏がオークランドシティに勝った というわけで、11日(日)19:00~のモンテレイ戦がある。この前は見てないから、ちょっと見たいかも こちらは日テレ。
なんと、バドミントンも今週、全日本総合選手権だった。準決勝と決勝はNHKが放送する。
準決勝:10日(土)BS1・19:00~20:50
決勝:11日(日)Eテレ・15:00~16:30 BS1・19:00~21:50
決勝は2つの時間帯を使って、5種目全部放送するらしい。混合ダブルスのイケシオこと池田信太郎/潮田玲子組、初優勝なるか?!
(テレビばっかり見てないで、少しは働け!>自分)
今日から始まったグランプリファイナル&ジュニアグランプリファイナル。その直前に、浅田真央選手が欠場を決め、帰国の途についたというニュースには驚いた。
お母さんが病気、、、あちこちの記事によると、浅田選手のお母さんは内臓疾患を抱えていて、夏頃から体調を崩し入退院を繰り返していたが、容体が急変。急遽帰国したということだ。
英語の記事では、「昨年からお母さん(49歳)は国際大会についてこなくなっていたが、病気の詳細は明らかにしていなかった」とある。闘病生活をしていたんだろうか。49歳って、若い!
会場入りしてからの欠場なんて、もちろん初めての真央ちゃん。このタイミングでの決断は、よくよくのことだろう。
別の英語の記事で、「Thoughts are with Asada and her family.」とあった。thoughtには「思いやり、心配、配慮」などの意味もある。世界中のフィギュアスケートファンが心配している・・・
お母さんが元気になって、真央ちゃんも落ち着いて全日本に臨めることを祈りたい。
女子ショートプログラムが明日に迫っているので、補欠のソトニコワは招集されないことになった。
真央ちゃんの分も鈴木明子選手に頑張ってもらおう
フィギュアスケート・全日本選手権、今年のエントリーが発表された。男子 女子 ペア ダンス ジュニアダンス
グランプリシリーズ・フランス大会の後、「膝の検査の結果によっては全日本の欠場も考える」といってた織田信成選手だったが、出場することにしたようだ。(スターズオンアイスは出演辞退)
女子では、95年から16年連続出場してきた村主章枝選手が、東日本選手権で12位と今年は出場権を得られなかった。
注目はダンス。シニアに4組、ジュニアに1組出場する。こんなに多くのカップルが出場するのは久しぶりでは(ペアもこのくらいの数が出場するようになってほしい)
ジュニアの小松原美里選手は、昨シーズン水谷心選手と組んでジュニア世界選手権にも出場していた。パートナー変わってジュニア最終年、世界ジュニアの予選突破を目指すところかな。
竹田杏奈選手と組んでダンスに出場する玉田裕也選手は、男子シングルにも出場。2足のわらじ、じゃなくてスケート靴
詳しい資料は、グランプリファイナルが終わってからまとめる予定。(なんかそういう作業始めると、はまっちゃって^^;)
「じ」じゃなくて「し」!とむくれていた、フィギュアスケート・グランプリファイナルのテレビ朝日の放送予定、さっきサイトを見たら「エキシビ『シ』ョン」と訂正されていた。よかった
visionとの混同が原因と思われるこの勘違い、どうしたら認識できるかな~と考えつつ、辞書をチェック。エキサイト辞書の後方一致で検索してみた。
-vison・・・vision(視力/洞察力/未来像)、revision(改訂)、prevision(予知)、divison(分割/区分)、provision(供給)、television(テレビ)ほか
-bition・・・inhibition(抑制)、prohibition(禁止)、ambition(大望)、exhibition(展覧会/展示)
-vitionと-bisionは検索結果なし。新英和中辞典に載ってないということは、日常使う単語にはないと考えていいだろう。
してみると、、、visionとその派生語(visual等)をカタカナで書くとき、「ヴィジョン」「ヴィジュアル」と「ヴィ」を使って書くようにすれば、「ヴィ」+「ジョン」、「ビ」+「ション」の法則(?!)が浸透するんじゃないかな
だいたい、LとRに比べれば、まだ日本語の人が区別しやすいBとV。現代の日本語は言文一致を原則にしているから、「言うように書く、書いてあるとおりに言う」習慣もある。英語でVと綴る単語は、カタカナでも「ヴ」と書くことにして(発音は多少適当でもいいことにして^^;)いけば、英語の学習にも役立ったりしないかな~
「バイオリン」を「ヴァイオリン」と書いたりすると、今は嫌味な感じが多少あるかもしれないけど、5年10年とやっていけば慣れて普通になると思う。国語研究所あたりが指針を出してくれないかしら?(偉い人頼み)
柏レイソル優勝!!と書いたら、Twitterで「バルサと同じピッチに立つのかしら?」とリプライをもらった。J1上位3チームだかは翌年AFCチャンピオンズリーグに参加するから、そこで優勝したら来年のFIFAクラブワールドカップに出場できて、そうしたら、、、?かと思った。
しかし、今年はFIFAクラブワールドカップの開催が日本なので、開催国枠でJ1優勝の柏レイソルが出場できるのだった! それは嬉しい
バルサ(FCバルセロナ)と同じピッチに立つためには、双方が決勝まで残らないといけないけど まあ、夢は大きく
関係ないけど、「バルサ」と聞くと私は「守り人シリーズ」の主人公、短槍づかいのバルサをイメージしてしまう 強いという点は共通
サッカーJ1、柏レイソル初優勝
J2から昇格1年目での優勝は史上初だそうだが、J1での実績もそこそこあるチームだし、別に不思議はないと思う。
J2に降格すると、他チームに中心選手が移籍していくことがしばしばある。柏も最初の降格のとき、「え、この人が行っちゃうの~」と思ったことがあった。
でも、昨シーズンJ2でのぶっちぎりの強さ、そして今シーズンの勝負強さ、、、嬉しい
順位表を見ると、柏は引き分けが3つとJ1の中で一番少ない。得点少なく失点多く、得失差では不利 前節でもし負けてたら、最終節で勝っても、名古屋に得失差でかわされるところだった。
NHK「サタデースポーツ」で、「今シーズン先発メンバー組み合わせが27通り」とか言ってた。そういえば、不動のスターみたいな選手を思いつかない。「誰が出ても同じようにできる」とキャプテンが言う。戦術や意識がチーム全体で完全に共有できてるんだろう。
柏の街は今頃大騒ぎかな。柏そごうや高島屋、きっと「優勝感謝セール」やるだろう。近いうちに実家に行って、ついでに柏に寄ろうっと。
かつてレイソルで活躍した選手たち、たとえば洪明甫(ホン・ミョンボ)なんかは、この優勝を喜んでくれてるかな・・・
あらためて、おめでとう
mixiでいただいた情報。TBS土曜夜12時からの「Asian Ace」、今夜12月3日は日本vs香港、ヴォーカル団体戦。
香港のリーダーは王梓軒(ジョナサン・ウォン)。彼は元々アメリカでアカペラグループを率いてたくらいだから、ヴォーカルアレンジはお手のもの。レベルの高い闘いが期待できそう♪
録画しなくちゃ
そんなに区別が難しいかな・・・
来週に迫ったフィギュアスケート・グランプリファイナル、今日は直前スペシャル番組の放送がある(お昼の12時~1時)。ファイナルに出場する選手たちのグランプリシリーズでの演技やインタビュー、練習の様子なんかが見られるのかな
ファイナル本番の放送予定も出ている。カナダ・ケベックシティーと時差14時間なのでさすがに生放送ではないが、土日のゴールデンタイムにしっかりやってくれそう シリーズ各大会のエキシビションはCSでしか放送してないようだが、ファイナルはばっちり予定に入っている。
それはいいんだけど、、、エキシビジョン、って書いてあるような、、、ありますよね、、、
前にも書いたけど、エキシビ「ジ」ョンじゃなくて、エキシビ「シ」ョン、点々はない。元の英単語はexhibition。なんか皆、ex+visionだと思ってない
テレビ局などメディアが間違えて表記したり発音したりすると、視聴者はそれが正しいと思ってしまう。下手すると選手たちまで
「そんな細かいこと言わなくても、たいした違いじゃない」と思われるかもしれないが、世界ランキングトップ10に男女それぞれ4人ずつ入ってるような強豪国、日本。シニアからジュニア、ノービスまで、本当に多くの選手が様々な国際大会に出場して、しばしば上位入賞してエキシビションに登場する。海外のプレスの前で、この単語を口にする可能性も小さくない。大人たちが間違えてたせいで若い選手たちが恥をかいたら、かわいそうじゃない?
これがLとRとか、BとVとか、意識して練習しないとできない区別ならともかく、日本語を使う生活の中で日常的に使い分けてるはずの「じ」と「し」、間違えたままじゃやっぱり恥ずかしいと思う。なんで間違ってしまうんだろう?
もしかして、「エキシビ~」と始まるのがよくないのかな。キ、シ、ビとイ段の音が連続して、ちょっと口が緊張する。その力が入ったままだから、「ジョン」のほうが言いやすくなってしまう?
英語の発音を聞くと、「エクシビション」という感じ。発音記号を見てもk音の後ろに母音がないから、「キ」じゃなくて「ク」でもいいはず。「エクシビ~」だと、わりと口が楽だから、そのまま軽く「ション」と続けやすい気がする。
EUROSPORTの番組表などでは、「Gala exhibition」と書いてあることが多い。日本でも「ガラ」って言ってみたりして なんかいい手はないかな
スポーツ選手が、突然ひょいっと上のレベルに上がる瞬間、時期がある。今年の男子テニス錦織圭とか、、、別にプロスポーツ選手じゃなくても、中学高校の部活でもある(うちの次男にもあったような気がする)。
このあいだのフィギュアスケート・グランプリシリーズ第6戦ロシア大会で優勝した羽生結弦もその口。しかし、“化ける”にはそれなりの予兆というか、下地があるのだ。
ジュニアではグランプリファイナルと世界選手権で優勝していて、そのとき既にトリプルアクセルが完璧に跳べていたくらいだから、元々実力はあった。今季は「『シニアの戦い方』を身につけた」と見ているのがこちらのコラム。フリーで「欲を出し過ぎず、4分半の間、その瞬間ごとに最良のものを判断していくことが必要」とアドバイスされ、着氷の状況からあえて予定とは違うジャンプ構成を瞬時に選択、GOEでプラスを稼いで高得点につなげたという。
後半のジャンプの予定に「トリプルアクセル+3回転トウループ+2回転トウループ」があるというのがすごいんだけど^^; 男子選手の中にはケビン・バン・デル・ペレンのように3回転の3連続とか跳んじゃう人もいるから、不可能ではないのかも。しかし、16、7歳でこれを予定に入れるだけでびっくり
続くジャンプ、予定では「3回転ルッツ+2回転トウループ」「3回転ループ」のところ、ルッツを単独にとどめ、ループにトウループをつけた。連続ジャンプの場合、1つ目が高難度なほど全体としても難しいんだろうけど、それが点数に反映されるわけではない。難しいルッツにつけても比較的易しいループにつけても、2回転トウループの点数は同じ、プログラム全体での足し算だ。
結局、「どれもクリーンに跳んだ」と看做され、加点の合計が勝利に結びついた、という結論。昨年、4回転の予定が“クリーンな”3回転になってしまったことで、「2回跳んだ3回転ジャンプが3種類になった」として最後のジャンプが無効になる失敗があったが、この落ち着きはもう別人
コラムでは主にジャンプの判断について述べているが、ステップで転倒した直後についても見逃せない。英語の実況は転倒すると"Shame."と反応、この日の4回転でもそう言ってたが、ステップ転倒時は「アワワ」みたいな声。何を選手といっしょに慌ててるのかと思ったが(笑)、後で見返すと"Up, up, up!"と言ってる。「立って、立って!」と応援してくれたらしい。
その声が届いたのか(?!)、すぐ立ち上がってステップの後半はちゃんと滑った。演技後のインタビューで「とにかくステップをやったという形にしなきゃと思いました」と言ってたが、このステップはレベル1のGOEマイナス0.9ながら、無価値の0点ではなく0.90点。これも絶対大きかったはず。
冷静に戦えたことも“化けた”部分だけれど、私が注目したのは演技構成点。SPの英語の解説で「2nd markもいい点が出るだろう」と点が出る前に言及。6点満点時代、芸術点を2nd markと言ってたのを思い出すが^^;
実際、フリーはスケーティング技術の8.00を筆頭に全部7点台後半、平均7.83。フェルナンデスの8.13、アボットの8.34には及ばないけど、ブレジナやガチンスキーより上。SPでは7.51平均だった。
ちょうど1年前の昨年のロシア大会では、SPで6.47、フリーで6.62平均。今年2月の四大陸選手権のSPで7.13、フリーでは7.33平均と、じんわり上昇。今季第3戦の中国大会ではSPで7.28平均、フリーで7.43平均と、着実に上げてきていた。
羽生同様、今季“ブレイク中”のフェルナンデスも、昨年のロシア大会では6.47、6.59という水準。ヨーロッパ選手権のSPは5点台もある平均6.28、フリーがやっと7点くらい。世界選手権でもまだSPで6.67、フリーで6.57というあたりだった。それが、パトリック・チャンをおさえてSPトップに立った今季のスケートカナダでは、SP7.82、フリー8.11と急上昇。
つまり、フィギュアスケートで“化ける”ときは演技構成点の底上げが必須なんじゃないだろうか。ガチンスキーも昨年のロシア大会では6点台半ばだったが、ヨーロッパから世界選手権にかけて7点台が出るようになり、もう今季は着実に7点台半ば。ジュニアとシニアの最大の差は、実はこのへん
ちなみに、小塚崇彦が“調子にのって”グランプリファイナル進出した2008年を見ると、スケートアメリカのSPで7点ちょっと、フリーで7.12くらい。フランス大会でSP7.06、フリー7.21。ファイナルではSP7.38、フリー7.33。その前年のスケートアメリカでは6点台が1つか2つの平均5.6から5.9くらいだったから、この“原則”はあてはまりそう(笑)
今季、中国大会やフランス大会で4回転をばしばし決めたがファイナル進出は逃した宋楠(Nan SONG)、四大陸や世界選手権までに今はまだ6点台の演技構成点の底上げができるか? 中国男子は世界選手権に1枠しかないが、ジュニアでファイナル進出の閆涵(Han YAN)が4回転跳ぶし演技構成点で7点台出せて(JGPイタリア大会フリー)、今年3月に15歳になってるからシニアの選手権にも出場資格あり、という強力ライバル。どっちが先に本格ブレイクしてくるか? ちょっと注目