急遽グランプリファイナル欠場を決めて帰国も、お母さんの最後に間に合わなかった・・・という悲しいニュースが全国を駆け巡った浅田真央選手。全日本選手権出場が危ぶまれ、日本スケート連盟関係者は「欠場した場合でも特別措置で世界選手権派遣もあり得る」というような話もしていた。
真央ちゃん自身とお姉さんの浅田舞さんのコメントが発表され、マネジメント会社から全日本に出場することも発表された。
家族でゆっくり、静かに、お母さんを悼み、つきない思い出話ができただろうか。こういうときは“思いっきり悲しむ”という時間が絶対に必要だと思うけど、短くてもそういう時間が取れただろうか。
その上で、「生前、家族で約束した通り、今後も自分の夢に向かって、やるべき事をしっかりやることが、お母さんも喜んでくれる事だと思い、今まで通り練習に励みたいと思います。」と決意したならば、きっと大丈夫だろう。
今回のニュースでつい思い出すのは、バンクーバー五輪の期間中にジョアニー・ロシェット選手のお母さんが急死したこと。体調を崩していたわけでもない、突然の死だった。棄権もあるのではと思われたが、ロシェットは頑張って銅メダル。地元カナダの大きな期待に応えた。
きっとロシェットは、誰よりもお母さんの期待に応えたくて、頑張ったんだろうな、と思う。
(さすがにその後の世界選手権は欠場、それからずっと競技には出てきていないけど、アイスショーでは元気に滑っているし、ジャパンオープンでは今すぐ現役に戻れそうな高得点も出している。ぼちぼち戻ってこないかな)
高橋大輔選手が真央ちゃんについて「今は一人でいるより、仲間といたほうがいい。」と言っている(Number Web)。自分がいつもいる場所で、いつもしていることをし続ける。意外とそれがいいんじゃないかな。
ひどく悲しく落ち込む日があったり、わりと明るい気持ちの日があったりしながら、少しずつ長い時をかけて心が折り合いをつけていくと思う。その様子をファンは真央ちゃんのスケートを通して、見守っていく。