フィギュアスケート・ヨーロッパ選手権2016、女子ショートプログラム(ジャッジスコア)。出場36人!
<G1>
1 ダニエル・ハリソン(イギリス) SP:40.68(29)
「Molitva」♪ 蛍光ピンクの衣装。笑顔を浮かべながら滑り出し、ダブルアクセル、トウ・トウ3-2、3回転ループと着氷。ボーカルパートでわりと勢いがあるステップを踏んだが、途中少し躓いたかも^^; ビールマンスピンでは片手でエッジ、片手で上げた脚の太腿あたりをホールドする姿勢。
2 エイミー・ブキャナン(イスラエル) SP:39.79(31)
「One Moment In Time」ホイットニー・ヒューストン♪ 黒のワンショルダーのつなぎ。元アメリカの選手。トウ・トウ3-2から入り、フリップ転倒。ダブルアクセルはなんとかこらえた。
顔の表情もめいっぱい使いながらのステップ、ビールマンスピンから少し足を下ろしてエッジにキスするようなポーズが面白い。
3 シャルロッテ・ヴァンデルサレン(ベルギー) SP:39.93(30)
「アダージョ」歌唱:サラ・ブライトマン♪ コーチはケヴィン・ヴァンデルペレン&ジェナ・マコーケル夫妻。黒の透ける生地にストーン。ダブルアクセルから入り、フリップ転倒。スパイラルを見せたあと、サルコウ・トウ3-2を下りる。
全体に品のいい丁寧な感じ。169cmとすらっとした体形。
4 ニキ・ヴォリーズ(オランダ) SP:46.82(21)
「The Lady Is A Tramp」♪ 深緑の衣装。フリップ・トウ(片手上げ)3-2が決まる。ルッツは少し傾いたが頑張る。ダブルアクセルは惜しくも転倒。
スイングジャズのボーカルにのって、元気よく小粋に動いていた。コーチはブルーノ・マルコット。
5 ヤニナ・マケーンカ(ベラルーシ) SP:27.62(36)
「タイタニック」♪ 赤のドレスに黒の長手袋、ティアラのような髪飾り。慎重にループを跳び、サルコウ・トウが3-1に。イーグルからダブルアクセルで転倒 全体にそれほどスピードはなかったかな^^; スピンで回転数が少なくレベルが取れてないかも。
6 ダニエラ・ストエヴァ(ブルガリア) SP:33.82(35)
「ベートーヴェンの5つの秘密」♪ 黒。ダブルアクセルを決め、ループで片手をついた。サルコウも転倒してコンビネーションにできず。
わりとずっと同じ曲調が続くなか、淡々と丁寧にやっている感じ。
<G2>
7 マティルダ・アルゴットソン(スウェーデン) SP:47.97(18)
「The Hanging Tree」♪ 全身黒にブーツの白。アカペラボーカルで始まり、サルコウ・トウ3-2、ループと決める。ダブルアクセルは回転不足になってしまった。全身を大きく伸ばしながらステップ、スピンにはウィンドミルも。
独特の曲調で、スピード感のある演技。世界選手権のミニマムにはわずかに足りなかったが、得点を見て喜んでいた。
8 ペルニル・ソレンセン(デンマーク) SP:34.81(34)
「Diamonds are a Girl's Best Friends(「ムーラン・ルージュ」より)」♪ ピンクのドレスと手袋。人差指をくわえるポーズから。サルコウでステップアウト、トウループが単独に。ダブルアクセルはややオーバーターン。
歌詞にあわせて投げキッスからステップに入る。全体に動きが重いような
9 ヘレリー・ハルヴィン(エストニア) SP:47.49(20)
「Fly」セリーヌ・ディオン♪ 鮮やかなピンク、裾の白。ルッツ・トウ3-2、トウループと入る。柔らかな動きで一歩をしっかり伸ばしながらステップ。全体に素敵な雰囲気。
10 アンネ・リーネ・ヤッシェム(ノルウェー) SP:49.80(14)
「Fly」セリーヌ・ディオン♪ こちらは水色。同じ曲が続いた^^; ダブルアクセル、サルコウ・トウ・3-2を着氷、ループも決まった。丁寧なスピンに拍手が起こっていた。
「以前に比べて体の使い方が洗練されてきた」と解説・岡部由起子さん。
11 ヴィヴェカ・リンドフォルス(フィンランド) SP:53.92(11)
「ペルシャの踊り」「雪の女王」♪ 明るいブルーに金髪が映える。ここまでで最初に、トウ・トウで3-3コンビネーションを決める。ルッツはステップアウトになったが、「きちんとアウトエッジで跳べている」と岡部さん。ダブルアクセルも決まった。
中東風の曲調で、指先や体を一生懸命使いながらのステップ。I字スピンでフィニッシュ。自己ベスト更新
12 ユリア・ザウター(ルーマニア) SP:41.79(27)
「What a Wonderful World」歌唱:セリーヌ・ディオン♪ ドイツと二重国籍の選手。赤のホルターネック。トウ・トウ(片手上げ)3-2を決めたが、サルコウが2回転に。ダブルアクセルは大丈夫。コンビネーションスピンの姿勢などは工夫していてきれい。しっとりしたボーカル曲で、ヘアカッターでフィニッシュ。
<G3>
13 タニヤ・オデルマット(スイス) SP:41.44(28)
「Silija (Dans la maison)」♪ 赤いレースのドレス。3-3予定があったが、トウ・トウ(両手上げ)3-2に。ループは転倒。ダブルアクセルは大丈夫。
シャープにターンをつなげてステップを踏んだが、少しバランスを崩す場面も。
14 アンナ・クニチェンコワ(ウクライナ) SP:47.90(19)
「Italian Mafia」「Mambo Italiano」♪ 元々ペアの選手。黒で長手袋。ダブルアクセルがきれいに流れた。トウ・トウ3-3も決まる。ルッツが2回転になってしまった。
ヘアカッターのレイバックスピンのあと、マンボの曲にのって軽快なステップ。終わっておでこをぴしゃり、ルッツのミスが口惜しい
15 ビルチェ・アタベイ(トルコ) SP:37.55(32)
「マラゲーニャ」♪ 黒に赤のスカート。ルッツ(エッジエラーe)・トウ3-2はルッツで両足着氷に。サルコウ、ダブルアクセルはしっかり決めた。「背中が丸くなっているのが気になる」と解説・岡部さん。
すらっと長身の選手、もう少しスピード感があると映えそう。
16 フラー・マクスウェル(ルクセンブルク) SP:46.55(22)
「Take Me to Church」♪ 白にブルー系のストーン。サルコウはやや傾いて単独に、後半トウ・トウ3-2でコンビネーションに。姿勢の一つ一つがしっかりしていて、回転の速いスピンに歓声が沸いた。
17 ソニア・ラフエンテ(スペイン) SP:37.12(33)
「I Put a Spell On You」♪ 黒のワンショルダー。フリップ、ダブルアクセルと決めるが、トウループで転倒してコンビネーションにできなかった。
18 アレクサンドラ・ゴロヴキナ(リトアニア) SP:49.30(15)
「Feeling Good」マイケル・ブーブレ♪ 黒の衣装で大人っぽく。よく見られなかったけど、いい演技だった模様。
<G4>
19 ナタリー・ヴァインツィエル(ドイツ) SP:57.36(7)
「Feeling Good」マイケル・ブーブレ♪ こちらも黒、さっきと同じ曲。スピードにのってダブルアクセル、3-3予定のトウ・トウは3-2に。躍動感のあるステップ、ルッツがきれいに決まった。
姿勢変化の速いスピンでも拍手をもらい、肩や指先の仕草もなかなかいい感じ。シーズンベスト更新に笑顔
20 エリシュカ・ブレジノヴァ(チェコ) SP:48.21(17)
「ロクサーヌのタンゴ」♪ 黒に赤い花を飾って。冒頭のフリップはステップアウト、ルッツに2回転トウループをつけたが、回りきれずダウングレードになってしまった。
頑張って力強く表現しようとしていたが、「曲を表現しきれていたか」と岡部さん。それでもパワフルなスピンなどは会場が沸いていた。リンクサイドではミハル・ブレジナが応援
21 イサベル・オルソン(スウェーデン) SP:45.11(23)
「I Was Here」ビヨンセ♪ 白にスカート部分がブルー。ルッツ・トウ3-2をスムーズに着氷したが、ループで転倒。ステップの途中で膝をつく振付で、ちょっとバランスを崩してしまった。
ダブルアクセルも大きくステップアウトで両手をつき、転倒扱いに。スピンの姿勢ごとに十分な回転数がない、というような指摘を岡部さんがしていた。
22 カースティン・フランク(オーストリア) SP:44.85(24)
「Kingdom Hearts」♪ 紫、スカートにスリット。冒頭のトウループで転倒、後半のサルコウも単独でコンビネーションにせず。長めのスパイラルを見せてからのダブルアクセルは大丈夫だった。
きちんとスケートを滑らせてるステップ、姿勢ごとにきちんと2回転以上してレベルを獲得してくるスピン。ベテランらしさはある。
23 ジアダ・ルッソ(イタリア) SP:53.52(12)
「Big Spender」♪ セクシーなスリップドレス風。トウ・トウ3-2から。コンビネーションの入り方がノンベーシック(非基本姿勢)からで、「珍しい」と岡部さん。単独ジャンプはサルコウ(回転不足)、ダブルアクセルからそのままイーグルと工夫もある。
曲に合ったコケティッシュな振付も魅力的。
24 ダシャ・グルム(スロベニア) SP:43.46(26)
「セントルイス・ブルース」♪ 紺色でアシンメトリーなスカート。軸の細いルッツ・トウ3-2を決めたが、フリップが1回転に ダブルアクセルは決まった。
タンゴ風のアレンジのパートでなかなかキレのいいステップ。フィニッシュポーズを取るところでちょっとバランスを崩してしまった
<G5>
25 ルトリシア・ボック(ドイツ) SP:43.77(25)
「パッチ・アダムス」♪ ピンクとパープルに花をたくさんあしらって。ルッツ・トウ3-3を予定していたが、ルッツの着氷で乱れてホップのようなジャンプをしてしまい、その後に3回転トウループを頑張ってつけたが、3つのジャンプをしたという判定で+COMBOに。フリップの転倒が痛い
26 ヨシ・ヘルゲション(スウェーデン) SP:58.13(6)
「Too Darn Hot」エラ・フィッツジェラルド♪ 鮮やかなピンクのVネック。ロック系のアレンジで、パワフルに滑る。ルッツは決まったが少し減点があった模様。トウ・トウは無理せず3-2でセカンドを両手上げで。
強い音にぴしぴしとはめながら、体をぐいぐい動かしてステップ。肩をそびやかしたりキックしたり、彼女ならでは。終わって自分で手を叩いて嬉しそう。
27 マエ・ベレニス・メイテ(フランス) SP:57.35(8)
「Feeling Good」マイケル・ブーブレ♪ 今日3人目のこの曲、ボーカルではなくインストで。2012/2013シーズンに使っていたプログラム。トウ・トウ3-3、フリップ、ダブルアクセルと元気よく下りた。ステップの動きも勢いがある。
終わって久々にガッツポーズ。
28 アナスタシア・ガルスティアン(アルメニア) SP:48.93(16)
「アナスタシア」♪ クリーム色のローブデコルテ風。ルッツ・トウ3-3をなめらかに決めた。フリップも決まり、足を前に上げたスパイラルを見せてからのダブルアクセルもばっちり。
しっかり曲にのって雰囲気を盛り上げるステップ。「要素から要素に、流れが止まらないのがいい」と岡部さん。パール姿勢からビールマンのスピンでフィニッシュすると、跳び上がって喜んだ
残念ながら、ジャンプは全て回転不足判定、、、会場からはブーイングだけど、これは仕方ないか
29 イヴェット・トート(ハンガリー) SP:55.54(10)
「Legend of Two Old Guys With A Mustache」「I Say A Little Prayer」♪ ピンクで手袋。トウ・トウ3-3はセカンドで両足着氷になったが、ルッツは決まった。ダブルアクセルもターンから。
ヘアカッターからビールマン、シット、ウィンドミルが入るコンビネーションとどのスピンも回転が速くて見栄えがする。柔軟性を見せながらしなやかに動くステップもよかった。フィニッシュポーズからそのままガッツポーズ
30 ロリーヌ・ルキャヴァリエ(フランス) SP:52.84(13)
「I Know You(「Fifty Shades of Grey」より)」♪ 黒にブルー系のストーン。冒頭のトウループはコンビネーション予定だったが単独に。ルッツのあとターンが入ったが2回転トウループをつけた。スパイラルからのダブルアクセルは着氷してすぐスプリットジャンプと素敵
ステップはいい流れだったのに、途中でちょっとつまずいてしまった。スピンはわりときれい。
<G6>
31 エレーナ・ラジオノワ(ロシア) SP:70.96(2)
「Je t'aime」ララ・ファビアン♪ サーモンピンクで長めのスカート。ルッツ・トウ3-3を下り、単独ジャンプは難度を上げてフリップに。ドーナツスピンでも軸足がぴんと伸びている。ヘアカッターから細いビールマンも迫力。
ノーミスで終わり、小さくガッツポーズ。
32 ニコル・ライチョヴァ(スロバキア) SP:57.24(9)
「ロミオとジュリエット」♪ 地元の大歓声のなかに登場。ブルーにゴールドの衣装で、昨季のプログラムに戻した。得意のルッツ・ループ3-2が決まり、単独3回転ループはステップアウト。手拍子に後押しされながらのステップは活き活きと、ターンからのダブルアクセルは音にもぴったり合った。
シーズンベスト更新の得点に、会場も大喜び
33 エフゲニア・メドヴェージェワ(ロシア) SP:72.55(1)
映画「白夜の調べ」♪ ワインカラーにストーンが光る。コンビネーションスピンから入り、しっとりと哀調を帯びたステップ。フリップ(片手上げ)・トウ3-3を決め、片手上げダブルアクセルは珍しくステップアウト。単独ループは手を上げずに跳ぶ。
「スピンで足を換えた後に速度が増すところが凄い」と岡部さん。今日も感情たっぷりに演じて、終わってほっとした笑顔。
34 アンゲリーナ・クフヴァルスカ(ラトビア) SP:58.99(5)
「トスカ」より「E lucevan le stelle(星は光りぬ)」プッチーニ♪ ラベンダー色。冒頭のルッツ、トウ・トウ3-3、ダブルアクセルとどれも流れがあった。ワルツのリズムで柔らかな雰囲気のステップ、スピンもパワーがある。着氷姿勢がぴしっとしてていい。
シーズンベスト更新にコーチがキスで讃える。
35 アンナ・ポゴリラヤ(ロシア) SP:63.81(3)
「バイオリンと管弦楽のためのボレロ」♪ 赤いリボンを巻きつけたようなデザインの衣装。ルッツ・トウを落ち着いて決めたがループが2回転に ダブルアクセルは惚れ惚れするような着氷とその後の動きなのに
しなやかさと力強さ、美しさを兼ね備えた素敵なステップシークエンス。やはり見所が多い選手。
36 ロベルタ・ロデギエロ(イタリア) SP:61.01(4)
「He Sleeps」「Pretty Woman」♪ 赤いドレスに白い手袋。コンパクトな回転のトウ・トウ3-3、フリップと決めると、「プリティ・ウーマン」のボーカルで軽やかにステップを踏む。
ダブルアクセルも決まってミスなく終わり、自己ベストの得点に大喜び
結果、メドヴェージェワがトップ、2位にラジオノワ、3位ポゴリラヤとロシア勢が上位独占(予想通り^^;)。4位ロデギエロ、5位クフヴァルスカ、6位ヘルゲション。地元スロバキアのライチョヴァは9位につけた。
フリーは、ロシア勢の表彰台独占になるか、誰か割って入るかが見所になりそう