台北の蘇永康コンサートの後、日本、香港、シンガポール、台湾のファンが入り混じって彼を待っていたとき。みんな興奮さめやらぬ状態で、あれやこれやしゃべっていた。台湾のファンが日本人グループに「もう少し時間がかかるらしい」と情報を伝えに来てくれて、ついでにきいた。
「かんつぁい、日語怎麼説?」
私は単に日本語の単語をきかれたのだと思い、“かんつぁい”は“剛才(gang1 cai2)”と聞き取った。「ついさっき、いましがた」という意味なので、「いま」と答えた。
一瞬間があって、別の話になった。
・・・そのときはなにぶん興奮状態で、夜遅くなって疲れてもいたので、全然気づかなかったのだが、、、
“かんつぁい”って、“康仔(kang1 zai3)”のことだった?! 日本に帰ってから気づいた
台湾のファンにとって、蘇永康は「すーよんかん(su1 yong3 kang1)」、康仔は「かんつぁい(kang1 zai3)」。でも香港のファンたちは当然広東語読みで、「そーうぃんほん」「ほんちゃい」と呼ぶ。日本語読みは何ていうのかな?と素朴にたずねたんだろう。
しかし、日本のファンは誰も漢字の日本語読みでなんか呼んでない。パソコンで蘇永康と入力するとき、そ・えい・こうの読みで打ったりするけど・・・。ファン同士で話すときは「ほんちゃい」と呼ぶ人が多い。中には「ソー様」と様付けだったり、「ソー」とだけの人も^^;
一般的な中華ポップスのファンと話すとき、私は「ウィリアム・ソー」とまず言って、香港系にくわしそうな人なら「そー・うぃんほん」、北京語系をよく聴く人なら「すー・よんかん」と言ってみる。しかし、漢字を説明する以外で「そ・えいこう」と日本語読みすることは、まずない。
それに、「仔」は広東語でも北京語でも、「jai/zai」(打工仔など)と「ji/zi 」(仔細など)と2系統の読み方があるが、日本語の音読みには「し」(仔細など)しかない(「仔牛」などの「こ」は訓読みで常用外では?)。「康仔」の日本語読みなんて、やっぱりパソコン入力のとき以外、考えもしない。。。
まさか、そんなことをきかれると思ってなかったので、全く頭に浮かばなかった。外国語で予想外のことを質問されると、本当に聞き取れないものだ。せめて全く知らない単語に聞こえたら「何?」と聞き返して会話になったのに。日本人の苦手な有気音と無気音の区別を見事に間違えたのも恥ずかしい 「su1 yong3 kang1」だったら絶対聞き取れたんだけどな~。
それまでの会話で、もう少し私がちゃんと話せてたら、台湾ファンも「そうじゃなくて、康仔の日本語発音って」みたいに言い直してくれたのかもしれないが、私の北京語力では理解できないと思われてしまったんだろう。やっぱり、もっと事前に勉強しとくんだった
今度会ったら説明したいけど、説明できるかしらん