このアルバムを聴いた感想は、、、羽根枕でもマシュマロでも赤ちゃんのほっぺでも、なんでもいいから柔らかくて気持ちいいものを思い浮かべてください。このアルバムはそれです(爆) といっても柔らかいばかりじゃなくて、ちゃんと弾力もある
本名は黄品冠、広東系なので姓の黄はWongと読む。95年にマレーシアで、王光良(マイケル・ウォン)と組んで男性デュオ「無印良品」としてデビュー、たちまち人気を博して台湾に進出。しかし、当初から“ゆくゆくは各自ソロに”という計画だったらしく、2000年の解散コンサートを最後に解散した。(公式サイトのプロフィール参照)
(元・相方の光良もずっと同じレーベル・滾石/ロックレコードに所属していたが、最近香港の東亞唱片と契約、衛蘭(ジャニス)との広東語デュエット曲「童夢」をヒットさせ、新譜「不會分離」香港版に収録。将来は広東語アルバムも出すのかも。)
品冠にとって初めての英語アルバム。歌手になる前はギター教師で稼いでたという品冠、知り尽くしたアコースティックギターを中心に、ストリングスやピアノをあしらったライブ感のあるサウンド。歌詞の美しい、往年の名曲を選んでいる。非常に丁寧に発音する彼の英語は、北京語とはまた違った色気がほんのり。やはりマレーシア華人は、しっかり英語教育もされて育っているようだ。
「Way Back Into Love」で同じくマレーシア出身の梁靜茹(フィッシュ・リョン)と息のあったデュエット。そのフィッシュの従弟・張智成(チャン・ヂーチェン)や、五月天の石頭、やはり以前共演がある大御所・周華健(ワーキン/エミール・チョウ)なども参加。華健とのハモりもとてもきれいだ。
バラード系はビロードのように滑らかに切なく、「Dancing Queen」や「Every Breath You Take」ではグルーブ感ばっちり。ファンキーな「Pretty Woman」は、こんなナンパされたら女の子はイチコロかも
自身のブログで「“今度の新曲を一緒に歌えなくてすまない”と思ってるファンがいるようだけど、“すまない”なんて思わないでね。英語を勉強するいい機会だと思って。みんな僕の好きな曲ばかりなんだ。品冠が英語アルバム出したって、宣伝してね~」なんて書いている。声と同様、性格も温厚な人なのね~。
ずっと前、たぶん台湾に進出したばかりの96年ごろ、NHKのドキュメンタリー番組で無印良品が取り上げられたのを見た記憶がある。新譜の宣伝のためにTVのバラエティに出演させられ、歌というより彼ら自身を必死で売りこんでいる姿が印象的だった。若かったな~。今は成熟が感じられて、それがまたよい。
デビュー当時からずっとメガネの品冠、なんと自分のメガネブランドを作った。詳しくはこちら。歌詞カードの写真でかけているメガネが買えるらしい。爽やかなメガネ男子ぶり、前よりカッコよくなってるかも
これでいつか、広東語アルバムでも出してくれたら言うことない。EPで1曲歌ったことはあるのだが、、、。ともあれ、この“ほっ”とできる声とサウンドは続けていってくれるだろう。ちなみに私、彼の「最想念的季節」(コブクロのカバー)を携帯のアラームに使ってます