ヒュースタ日誌

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「不登校・ひきこもりセミナー2020」開催報告

2020年10月11日 11時35分25秒 | ホーププロジェクト
 台風に見舞われた地域の方はご無事でしょうか。

 さて、遅くなりましたが、当スタジオ唯一の年次イベント「不登校・ひきこもりセミナー2020」を簡単に報告します。

 去る9月27日(日)に開催した同イベントは、感染予防に適した開催形式の判断が遅れて広報期間が短くなったこともあり、参加は定員の約半数にあたる16人にとどまりました。ただ、そのうち当事者経験者の方が3分の1を超え、いつも親御さんの参加が多い当スタジオのイベントとしては珍しい状況になりました。

 過去2回は、第2部で丸山と同じ“経験者相談員”の方を招いた「対談」と、連続講座「ヒュースタゼミナール」修了者の方と話す「座談会」の2グループに分かれて実施しましたが、今回は同ゼミナールの前年度の終了が延び延びになったうえ今年度は実施していないため、第2部は「対談」のみのプログラムとしました。

 そこで、第1部は例年どおり丸山の講演。今回のタイトルは『事件に学ぶひきこもり対応~会話の復活・暴力の鎮静~』。去年起きたふたつの事件に言及するため<本人への見方>と<本人の心理>の説明をひとつずつに絞り<対応>の部分を多く盛り込んだうえで、最後にふたつの事件について、発生までの経緯を報道内容から簡単に復習したうえ「自分が川崎市の相談員だったらどう助言したか」と「家庭内暴力を鎮静化する方法」について<対応>の部分を当てはめながら提言しました。また「家庭内暴力の息子を親が殺害したほかの事件との類似性」にもふれました。

 丸山が本格的な講演をしたのは7か月ぶり。もともと話し上手とは言えない彼にとってこの長いブランクは大きかったようで、本人いわく「腕が錆びついていた」とのこと。
 それでもアンケートには「目からウロコでした」「前半の本人への対応についての理解を深めた上での今回の事件について、できたかもしれないことをお話ししてくださったので、とてもわかりやすく、説得力のある内容で勉強になりました」など好評の声がいくつもありました。

 休憩時間を挟んで第2部の対談がスタート。今回のゲストは「ひきこもり中に口うるさかった親が何も言わなくなって楽になった」という体験を最初に語った「KHJ全国ひきこもり家族会連合会」(KHJ)本部スタッフ兼ソーシャルワーカーの深谷守貞氏。

 この対談のためにレジュメと資料を用意してくださり、前回開催後に発生した事件以来の動きについて、ご自身の見解と提言を多く含むお話をいただきました。
 アンケートでは「深谷さんは1部の丸山さんの補足を、丸山さんは深谷さんの補足をなさってくださったので、より深く理解することができました」「今後の活動やひきこもりの息子の対応が楽に思えてきた(略)本当にお2人のお話に共感できたし感動しました(略)多くの方々に聞いてほしいのでほかのところでもやって下さい」など好評の声がいくつも書かれていました。加えて、丸山の講演と深谷氏のお話に関連して、行政の相談窓口への批判も複数見られました。

 アンケートでは自由記入のほか「良かった、良くなかった、わからない」という3択も毎回用意していますが、今回は第1部第2部とも全員の方が「良かった」にチェックを付けるという“パーフェクト”の評価をいただきました。これを励みに、来年の第4回も良い企画をご用意する決意です。ご参加の皆様、スタッフをやってくださった3人の方、対談ゲストの深谷守貞様に心からお礼申し上げます。 

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