よしなごと徒然草: まつしたヒロのブログ 

自転車XアウトドアX健康法Xなど綴る雑談メモ by 松下博宣

四国松山にて

2011年06月16日 | 講演放浪記

<松山城>

出張で四国の松山へ行ってきました。愛媛大学医学部付属病院の田渕典子副院長・看護部長からの依頼で、愛媛県内の医療機関の看護部長や看護学校の教務主任の方々に対する講演です。100人くらいの熱心な方々にお集まりいただきました。

地方からの講演依頼は、日程を調整して必ず対応するようにしています。問題解決の手法、問題解決への道筋を世に示す者としては、講演はインプットでありアウトプットです。本や論文(ブログもそうかも)を読んでいただいた方々からの依頼がインプットです。

講演はインプットです。マーケティング概論のコミュニケーション・モデルのひとつAIDMAを使ってみれば次のようになります。

インプットになるまでのプロセスは、ある方が、松下が書いたモノなどをご覧になって、松下にちょっとした注意を払う(Attention)。そのなかで奇特な方は、さらに興味を持っていただく(Interest)。その中でもさらに奇特な方は、実際に話を聞きたいという欲求を持つにいたる(Desire)。そしてその欲求を忘れずに覚えていてくださる(Memory)。さらに、それらの方々の中から、本当に私に連絡をくださり、メールや電話で講演を依頼するという行動にまで結びつけてくださる(Action)。

たぶん、AIDMAに沿って、200人→100人→50人→10人→1人のように人数は減ってきます。だから講演依頼というのは、本当に貴重なインプットであり、御縁です。まさに「有り難い御縁」を感ぜざるを得ません。

講演はアウトプットです。ヨタ話や世間話ではなく、専門家である以上、自分が認めかつ依頼者も認めた専門領域について、オリジナリティのあるコンテンツを提供します。私の場合は、自分というコンテンツを通して問題解決の手法や道筋を、私の拙いお話をお聞きいただく方々に提供します。本、論文という媒体で書いてきたことのみならず、あまりたいしたことじゃありませんが、私という人間がいかに世の中に向き合ってきたのか、そういったことすべてが凝縮されます。

講演はなるほどアウトプットの場ですが、会場からの質問や意見には、ハッとさせられることがよくあります。講演はアウトプット性が強いのですが、Good questionsを得ることは実はインプットです。これらの質問や意見を謙虚に受けとめ、さらにそれらをベースにして、さらに新しい地平が拡がってゆきます。

私の講演は変わっていて、時としてフロアの皆さんを巻き込んで議論に発展することもあります。こうなってくると、講演の場は、一方通行ではなく、共創性(co-creation)に満ちたものになってゆきます。語り合って、場を共有して、新しいなにかがポッとそこに産み落とされて、そういったものをそこに居合わせた皆で分かち合う。一期一会(いちごいちえ)です。

   ◇   ◇   ◇

今回は、変化する生老病死パラダイムと、医療マネジメントの変化というテーマでお話をさせていただきました。

講演の後は、愛媛大学医学部付属病院の田渕さんと本間さんと道後の山の手ホテルで、今後の展望など意見交換をしながら、美味しい宴を共にさせていただきました。松山の地ビールを初めて頂きました。これがまた楽しい、愉しかった!

   ◇   ◇   ◇

せっかく講演で地方にお邪魔したら、なるべく時間をひねり出してでも、色々なモノゴトを観るのが楽しいですね。

翌日、道後のレンタサイクル屋さんで自転車を借りて(一日300円)、道後あたりから松山城、JR松山駅あたりまで、緑ゆたかな松山を自転車で散策しました。紹介いただいた市場で新鮮な野菜を少々求めてお土産にしました。


松山の街は、どこに行っても、モックン扮する凛々しい秋山真之の「坂の上の雲」のポスターが貼ってあります。松山という土地の人は、本当に郷土を誇りに感じ、次の時代に残してゆこうという静かな気概を持っていると思います。

司馬史観にはバイアスがかかっているだの、いろいろ言われますが、あの物語は物語として大好きです。民族として語り継いでゆくべき日本人の物語りです。


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