散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

20111112ギャラリー巡り

2011年11月12日 16時52分43秒 | ART
本日はHOKUBU→趣味の郷→ivory→さいとう→スカイホール→三越→CAI02→富士フイルム→道新→時計台→大同→エッセ→大丸→紀伊国屋の15か所。

■HOKUBU記念絵画館「洋画コレクション展」。建物の前が駐車場区画になり、一瞬、館がどこに行ったのか見失ってしまった。



高橋均「祈りの声」:静物の前に横たわる女性。リアル派の大作。
熊谷善正「ざくろと女」:片目しか見えず、髪の毛のところに猫が横たわる裸女。鬼子母神的。
鷹山宇一「遊蝶花」:ぼんやりと描かれた花の上に、蝶が20匹以上群れている。

堤健二「旅人たち」:遠くに杭がうたれているだけの平原を歩く家族。その顔は横向きながら目が二つ書かれている奇妙な表情。旅をしながらも全く楽しくなさそうなのは、人生の比喩か。
橋本礼奈「水鳥」:岩山の合間に水がたまり、天使の羽をつけた金髪の少女が描かれている。ちょっと岩に目がいきすぎるところが惜しい。
栗原喜依子「島の女」:タイトルから思わせるイメージとは違い、中近東なのか? 背景は完全に黒で、シャープな線による描写である。

服部正一郎「無題」:花瓶に猫柳であろうか。すべて茶系の難しい色彩をうまくまとめている。
浅井閑右衛門「路上早春之図」:大正時代の作品とあって、昔の日本画と洋画が混ざった不思議な作品。
田村孝之助「新緑の函館」:最初はバカっぽく感じたが、明るさが良い。私にとっては函館は南のイメージが強くて、まさにそれを具現化してくれた感じ。教会の緑と赤の鮮烈な色が、太陽を想像させる。

田崎廣助「夜明けの火山」:手前の暗緑色の山と、奥は夜明けの気配を感じさせる蒼。さらにピンクの雲と水色の空。すべての色を重ねて、ゴタゴタせずにまとめている。

その他、有名どころは須田国太郎、小磯良平、松木路人、和田三造、岡田三郎助、浅井忠、荻須高徳、三岸好太郎、宮本三郎、三岸黄太郎、香月泰男など。

それぞれ、その画家の代表作と言う訳にはいかないが、これだけの画が札幌で見られるというのは実に貴重なことである。ぜひ、美術ファンにはお勧めしておきたい展覧会だ(12月18日まで)。私の好みはどちらかというと有名でない人たちで(私が無知なだけなのか)、本命:田崎廣助、対抗:田村孝之助、ダークホース:鷹山宇一としておこう。

→検索して見たら、それなりに有名な方々なのね。

歩いて、街の中心部に戻る。







■さいとうギャラリー「佐々木汐里個展」。
「ひとつの大きな祝福」:色彩を多く使い、描かれた形も面白いが、うわついていない。

■同「内山恵利個展」。
「せいいっぱいのいかく」:染色した布をパネルに貼り、その上から絵具を使ったものだろうか。表面の仕上げが面白い。
「すいみんがくしゅうそうち」:三角頭や不定形のケモノのイメージ。スピード感ある。

■CAI02「伊藤隆介 個展 The Hole」。恒例のセットを作り、カメラで撮影した映像を投影したもの。しかし、いつもに増して大がかりな作りになっているような気がした。カメラがぐるぐる旋回しているので、見ていて目が回る。



作品そのものを写すわけにはいかないが、装置の方を撮影してみた。

■時計台ギャラリー「西辻恵三展」。前回と同様、「月人」シリーズとして、極端なまでに肉をそぎ落とした針金のような人物像を描いている。しかし、複数の月人が登場するせいか、前回より関係性の物語が読みとれて、「月人もきっと生きているんだな」と思える。背景も良かった。

■ギャラリーエッセ「アフリカン現代アート ティンガティンガ原画展」。事前案内が良かったのかどうか、とにかく大混雑だった。しかし、ああいう所でバカみたいに大きなリュックをしょっている人(しかも、いい年齢のオッサン)は、あまりにも無神経だ。


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