1月21日、飲み会の前に北2条→富士フィルムフォトサロンの2か所。
本日のギャラリー巡りは、近美→三岸→道新→時計台→茶廊法邑→品品法邑→紀伊国屋→大丸→富士フィルムフォトサロン→大同→大通→三越→4プラ→さいとうの14か所。
■三岸好太郎美術館「所蔵品展「旅愁―ロマンチストがみた風景/特別展示「おばけのマールとちいさなびじゅつかん」」。おばけのマールって何だよ! と思っていたら、予想外に面白い展覧会であった。
おばけのマールシリーズの絵本があって、本当に作品中で三岸好太郎美術館にやってきて、三岸の画のキャラクターと出会うというお話なのだ。絵本を読んでいると、小さな女の子に「読めない~!」と怒られてしまったので、あわてて最後のページまで見て、渡してあげた。
→檸檬持てる少女、道化たちが飛び出してきた
展示の中でも2階の最終室で裏側に「留萌にて」と書き込みのある「風景」は見たことのない作品ではないだろうか。彼の留萌の風景画は記憶にない。
さて、三岸美術館ではスタンプラリーが行われていたのだが、私も無事5個のスタンプがたまった。景品はというと、過去の展覧会を中心にした図録または「飛ぶ蝶」デザインの切手である。ものすごく悩んだ結果、切手を捨てて「麗しき前衛の時代-古賀春江と三岸好太郎」の図録にした。古賀春江が私は好きなのだ。
■時計台ギャラリー「北海道教育大学岩見沢校絵画展」。
米澤卓也「緑のリズム」:農村風景で画面全体をキュビスム風(でイイのか?)に仕上げた作品。
高橋朋美「矛盾」:若い悩みが素直に出て、色彩もダイナミック。
■茶廊法邑「道都大学 中島ゼミ展「版画の部」」。
犬養康太「最初はやっぱり甘カラ俳句」:ピンクと黄色の縦じまの女の子。しかし体には黒い影がかかり、ダークな雰囲気も。
石井誠「たぷん」:全体の4分の3を覆う水の感じ。他の自作とは傾向の違いがあり、同じ作風に安住しない感じがする。
柚原一仁「信じると願うの間でいまさら」。彼の他の2作品とともに、横方向への動きとリズム感がある。
風間雄飛「3丁目会議」:得体のしれない影が3者会議を行っている。
■大同ギャラリー「New Point」。
前川アキ「風と歩く」:独特の太い線が面白い。
国松希根太「ホロホロ山」:名前にインパクトがあるので、いろいろな展覧会で気がついてはいたが、失礼ながら感心したことはなかった。しかし、この丸太を縦方向に割り、割った面の盛り上がりを山に見立てた作品は良いと思う。材料から意外な物の形を見出すというのは、面白いものだ。
久保綾乃「浮生」:虫と泡を暗闇に浮かべた作品。虫好きの久保さんが好きなものを描いている感じだ。地味だがとてもよい作品だと思う。
川上勉「燕子花像」:女性の姿とその頭部に花が咲き、全体として燕子花に見立てた作品。ちょっと作風を変えてきた感じだ。
水戸麻希子「サバイバル」:ラーメンを食べるパンダ。つままれるリンゴ男。郷愁を感じさせ、何かとても気になるミトラマワールドである。
■三越「亀山裕昭展」。風景画の上手い人はいくらでもいるのだが、画面にそこはかとなく生活感があるところが好きだ。きれいな農村風景だけではなく、廃墟があったり、廃業したであろうガソリンスタンドやパチンコ店が描かれているところが、実際の風景から目をそらさない感じだ。