英宰相ウィンストン・チャーチルからのメッセージ   

チャーチルの政治哲学や人生観を土台にし、幅広い分野の話を取り上げる。そして自説を述べる。

世界の5大長寿国はどこ? そしてなぜ?    英国のBBC放送が紹介

2017年10月18日 12時02分51秒 | 生活
  「世界中で最も長生きする5カ国の人々」を英国公共放送「BBC」はこのほど、紹介した。
「この五カ国では、人々は世界の平均寿命よりかなり長命であり、その国の人々は、長命につながる元気の源となる秘密がある」。「BBC」はこう話す。
 「BBC」によれば、世界の平均寿命は71歳だ。これは「世界幸福度報告(World Happiness Report)」(註)を参考にしている。
  「BBC」は「世界幸福度報告」を引用し、世界5大長寿国として日本、スペイン、シンガポール、スイス、韓国を挙げる。
 日本の平均寿命は83歳だと紹介し、沖縄を「不死の地」と呼ぶ。長寿の秘密は食事にあるとし、豆腐、サツマイモ、魚などを挙げる。またバランスを考えた食事をすると報告する。老人の積極的な社会活動やコミュニティー活動なども人々との絆を強め、ストレス解消につながると結ぶ。
 「日本に長く住む外国人が言葉の障害さえ乗り越えれば、日本人のメンタリティーを理解でき、社会に溶け込める。そして長寿の仲間入りを果たすことができる」。日本に長く住むダニエル・ガッティさんはBBC放送の記者にこう話し、「日本語をマスターすることは、この社会の利益を享受できる鍵だ」と強調する。
 「BBC」はスペイン人の長寿の秘密は、オリーブオイル、野菜、ワインだと指摘する。平均寿命は82.8歳。そして何よりも昼寝の習慣がある。スペインに興味がある日本人は「シェスタ」だと直ぐ分かるだろう。
 ガイドのミケール・ディエスさんは「シェスタをしなければ、30分の昼食後、直ちに仕事を再開する。しかしシェスタをすれば、自宅に帰り、またはレストランで食事をする。それは十分に時間をとって食事をすることを意味する。健康にとって良いことだし、職場で起こったストレス解消になる」という。スペイン人は自家用車に乗るよりも公共機関を利用し、「歩く」ことを心がけている。
 シンガポール人の平均寿命は83.1歳。その理由は、医療制度が充実している。シンガポールの妊娠女性と幼児の死亡率は世界最低。そこら中の公園で、人々が太極拳やほかの運動にいそしんでいると、この地に住む外国人のチューバさんはBBCに語る。健康を害するたばこや酒の税率はほかの国に比べて非常に高い。
 BBCは日本など3カ国のほかにスイスと韓国を挙げる。スイスは医療施設が充実し、国民はチーズと乳製品をたくさん食べる。何よりも週末には素晴らしいアルプスを訪れ、精神をリフレッシュして仕事に戻る。
 韓国の平均寿命は世界で初めて90歳を超えたという。長寿に貢献しているのは、この国の経済発展だが、発酵食品を食べているのも長寿の秘密だ。キムチは代表的な食品だろう。発酵食品はコレステロールが低く、それ故、高血圧患者が他国に比べて少ない。発酵食品には免疫力を強める作用があり、発がんを防止するという。そして公共風呂が人々の会話の場になり、ストレス解消に貢献する。
  中国の初代皇帝、始皇帝は「不老長寿」の薬を求めて、使者を倭人の国(日本)に遣わしたという伝説がある。それほどまでに多くの人々は長寿を願う。
 それぞれの長寿国の国民の生活や食事を垣間見ると、なるほどと合点がいくことが多い。しかし長寿国日本の未来は明るいのだろうか。少子高齢化と借金の国。医療や年金に関しての国の支出は年々増大している。それなのに日本の政治家は自らの既得権を守り抜くため、国民の未来を語らない。これからも長寿国であり続けるには、賢明な政治家の出現を期待し、彼らと国民が力を合わせ、再び明るい社会を取り戻すしかないのだろうか。

(註)世界幸福度報告は国際連合の持続可能開発ソリューションネットワークが発行する幸福度調査のレポートである。この調査における幸福度とは、自分の幸福度が0から10のどの段階にあるかを答える世論調査によって得られた数値の平均値だ。初回の報告書は、2012年4月に出版された。

この記事についてブログを書く
« 名宰相チャーチルは安倍首相... | トップ | 外国人が住むのに、世界中で... »

生活」カテゴリの最新記事