英宰相ウィンストン・チャーチルからのメッセージ   

チャーチルの政治哲学や人生観を土台にし、幅広い分野の話を取り上げる。そして自説を述べる。

梅雨の花、紫陽花を楽しもう

2021年06月25日 21時37分27秒 | 書籍紹介と書評
 関東・甲信地方の梅雨入り宣言が6月14日にありました。いよいよ梅雨ですね。梅雨と言えば紫陽花でしょうか。梅雨には紫陽花がよく似合います。しっとりと濡れた姿も美しく、梅雨ならではの風情を感じますね。
 紫陽花は色が変わることから、「七変化(しちへんげ)」「七変草(みみかほう)」という別名があります。横浜から栃木に移り住んで25年になります。ここで生活を初めた年か翌年だったと思いますが、栃木県栃木市の大平山県立自然公園を訪れました。
 毎年6月中旬~7月上旬、アジサイの開花に合わせて開かれる花祭り。山のふもとから大平山神社へと続く約1000段の石段(通称・あじさい坂)の両脇に、西洋アジサイをはじめ、額アジサイ、山アジサイなど約2500株が色鮮やかに咲き誇っています。
 この地に住み始めて、紫陽花の花びらに見えるのはガクで、中心部にあるのが花だということは知りました。ところで、どうして紫陽花と書き「あじさい」と読むのか、読者の皆さんはご存知ですか?それは、先に「あじさい」という呼び名があり、後から「紫陽花」という字をあてたからです。
 あじさいの語源は、藍色が集まったものを意味する「集真藍(あづさあい/あづさい)」がなまったという説が有力とされています。
 それを「紫陽花」と書くようになったのは、唐の白居易が別の花につけた「紫陽花」を、平安時代の学者が「あじさい」にあてたからだといわれています。紫陽花はもともとは、日本固有の植物です。
 紫陽花のエピソードはほかにもあります。長崎に来たシーボルトが、恋人のお滝さんにちなんで「オタクサ」という名をつけ、海外に紹介したといわれています。
 それ以来、西洋でも紫陽花が親しまれるようになり、様々な品種が改良され、日本に逆輸入されるようになりました。 よく見かける手まり状に咲いているものが「西洋あじさい」。日本原産の「額(がく)あじさい」は、額縁のように周囲にだけ花(実際にはガク)が咲きます。
 西洋あじさいは「ハイドランジア」と呼ばれています。これはラテン語で「水の器」という意味です。他の草花に比べて葉の気孔が多く、水をたくさん欲しがることから、 西洋人はそう呼んでいます。水さえしっかり与えれば、日陰でも育つ丈夫な花なのです。
 本当かどうかは分かりませんが、6月の6のつく日に、あじさいを逆さまに吊るしておくと厄除けになるといわれています。玄関に吊るせば厄除けになりお金が貯まる。部屋に吊るせばお金に困らない。トイレに吊るすと病気(婦人病)にかからないそうです。
 紫陽花の花言葉は、「移り気」「無常」「浮気」です。いずれも紫陽花の色が変化することに由来しています。また、西洋では、「heartlessness(冷酷)」「You are cold(あなたは冷たい人)」という花言葉になります。しかし紫陽花の色によっては「良い」花言葉になります。青い紫陽花は「辛抱強い」、白い紫陽花は「寛容、ひたむきな愛」などです。
 あじさいは品種改良され、多種多様の品種があるんですね。梅雨空の下、美しく咲くあじさいは私たちの心を和ませてくれると思います。読者の皆さん、ぜひ紫陽花を観賞して梅雨ならではの風情を楽しいでほしいです。

 関東の名勝、大平山の紫陽花 紫陽花坂を歩く

寝不足はアルツハイマー病への道 

2021年06月21日 22時07分32秒 | 生活
 少子高齢化の日本では、間もなく「団塊の世代」の人々は75歳に達し、後期高齢者の仲間を入りする。彼らは太平洋戦争直後に生まれた世代。彼らの父親の多くは招集され、太平洋戦争の最前線に立った。
 戦争が終わり、戦場から帰還した男性は結婚、子どもをもうけた。ベビーブームが訪れ、赤ちゃんが生まれた。1947~1949年に生まれた人々を「団塊の世代」と呼ぶ。
 小中学校での「団塊の世代」の一クラスは50~60人で、15クラスあった。現在の小中学校の生徒は多分、信じないだろう。
 とにかくほかの世代より断トツに多い世代だ。彼らが間もなく後期高齢者になる。これから、当然、孤独死や認知症の人々が多くなり、高齢者施設が足りなくなるだろう。アルツハイマー病の患者も多くなる。
 睡眠不足は、アルツハイマー病につながりかねないとしたらどうでしょう? 米国立衛生研究所(NIH)の薬物乱用研究所(NIDA)所長のノラ・ボルコウ博士らが、2年前に科学雑誌「米国科学アカデミー紀要」(PNAS)に発表した論文などを参考に、「睡眠とアルツハイマー病」について話す。
 アルツハイマー病を患っている人は、「アミロイドβ」というタンパク質がたまっている。これは脳の活動に伴う老廃物、もっと簡単なことばで言えば「ゴミ」だ。「アミロイドβ」が蓄積すると、神経細胞の働きを妨げる。アルツハイマー病が発症するリスクが高まる。
 脳とつながっている脊髄(せきずい)の内部の液体(脊髄液)の成分を、男女101人(平均年齢63歳、女性65.3%)で検査した。その結果、夜間の睡眠の質が悪く、日中の眠気が深刻だった人たちは睡眠障害のない人たちに比べて、アミロイドβなどアルツハイマー病に関連するとみられる物質が脊髄液中に多いことが分かった。
 またマウスなどの動物実験でも、動物を強制的に慢性的な睡眠不足にさせると、アミロイドβが増える。アミロイドβが脳から取り除かれるのは、主に睡眠中だとの結果が出ている。一晩、20人が徹夜をしただけでも、全員のアミロイドβの量がよく寝た日と比べて約5%増えたという。
 人間の脳内のどこでアミロイドβが増えたかを観察すると、主に右の「海馬」や「視床」だと分かった。「海馬」は記憶を担う場所、「視床」は、目や耳などから入ってきた情報の中継点となる場所だ。
 薬物の研究者のボルコウ博士はハーバード大学の講演で、「コカインは睡眠を妨げる薬。動物にコカインを与えると眠れなくなり死亡する。一方、コカインなしでも睡眠不足になると、薬物で起きるのと同様な「記憶の破壊」と「覚醒の抑制」「肥満」などが生じる」と語る。
 ボルコウ博士は、今回の研究結果にも触れ「徹夜で生じたアミロイドβの増加は、翌日の夜、ぐっすり眠れば元に戻るかもしれない。しかし、睡眠不足が続けば危険なレベルになる可能性がある」と警告した。そして「睡眠は脳の回復に重要な役割を果たす。その証拠は明らかだ」と訴えた。
 では、眠り過ぎはどうか。これもダメ、短命になるという。われわれはの睡眠時間は7~8時間が適しているということになるのだろう。