どうも安倍政権の閣僚の多くは高級店で会合を開いていることが、総務省が29日公表した2018年分の資金管理団体などの政治資金収支報告書で明らかになった。
高級フランス店、老舗日本料理店、一流ホテルで会合を開いている。どこから資金が出ているか明確ではないが、2018年分の同報告書によると、1千万円以上の政治資金パーティを、当時の安倍首相と閣僚9人が開いていた。高級店での会合と政治資金パーティーの因果関係は分からないが、それにしても筆者の心は晴れない。
まあ、高級店で会合するなとは言わぬが、1回の会合で数十万の支出をした団体は多数に上る、と共同通信社は報じている。年間数千万円のケースもありという。
会合だけではないだろう。閣僚らが会合の名目で高級店で飲食しているケースが浮き彫りになった。庶民感覚との乖離(かいり)が目立つ。
共同通信社が栃木県の下野新聞に配信した記事を引用する。「毎年のように数千万円を飲食関連で支出する麻生太郎副総理兼財務相の「素淮会(そわいかい)」は今年も194県、計約2460万円計上した。一流ホテルやふぐ料理店、銀座のすし店などで1回当たり数十万円の支出が多かった。茂木敏充外務相の『茂木敏充政策研究会』は「会合費」として161件、計約1440万円。高級すし店などを頻繁に利用している」
たまに高級料理屋にいって”会合”するのはかまわないが、昨今の所得格差の増大と貧困家庭や母子家庭の現状を垣間見れば、国民のために政(まつりごと)をしている政治家は中堅クラスの料理屋で我慢するべきだろう。
現在の自民党や野党の政治家の多くが政治を「生業」にしているのがよくわかる。20世紀初頭のドイツの社会学者マックス・ウェーバーの著書「職業としての政治」で「政治家」と「政治屋」の定義を明確にしている。この著書をいっそう理解できる麻生や茂木の振る舞いである。「職業としての政治」を理解する実例を提供している両大臣に感謝申し上げたい。
今から1世紀前には、崇高な理想を抱いて政治家になろうとする子どもを、「家を潰す気か」と怒鳴って諫めた父親の姿は現在、どこにもいない。
政治家になれば貧乏になる。事実、60~70年前まで、藤山愛一郎(元外相)のように、政界に入るときは大金持ちで、死ぬときは小さなアパートの一室で亡くなったような政治家がまだいた。
時の流れと言えば、それまでだが、現在のような小粒でどうでもよい政治屋が幅を利かせている現状から、この現象は理解できる。ただ将来の日本の運命は暗澹たるものがあることだけは明らかだ。
(写真)写真と記事とは関連はありません。この写真は2018年ではなく、それ以前の
記事です。
高級フランス店、老舗日本料理店、一流ホテルで会合を開いている。どこから資金が出ているか明確ではないが、2018年分の同報告書によると、1千万円以上の政治資金パーティを、当時の安倍首相と閣僚9人が開いていた。高級店での会合と政治資金パーティーの因果関係は分からないが、それにしても筆者の心は晴れない。
まあ、高級店で会合するなとは言わぬが、1回の会合で数十万の支出をした団体は多数に上る、と共同通信社は報じている。年間数千万円のケースもありという。
会合だけではないだろう。閣僚らが会合の名目で高級店で飲食しているケースが浮き彫りになった。庶民感覚との乖離(かいり)が目立つ。
共同通信社が栃木県の下野新聞に配信した記事を引用する。「毎年のように数千万円を飲食関連で支出する麻生太郎副総理兼財務相の「素淮会(そわいかい)」は今年も194県、計約2460万円計上した。一流ホテルやふぐ料理店、銀座のすし店などで1回当たり数十万円の支出が多かった。茂木敏充外務相の『茂木敏充政策研究会』は「会合費」として161件、計約1440万円。高級すし店などを頻繁に利用している」
たまに高級料理屋にいって”会合”するのはかまわないが、昨今の所得格差の増大と貧困家庭や母子家庭の現状を垣間見れば、国民のために政(まつりごと)をしている政治家は中堅クラスの料理屋で我慢するべきだろう。
現在の自民党や野党の政治家の多くが政治を「生業」にしているのがよくわかる。20世紀初頭のドイツの社会学者マックス・ウェーバーの著書「職業としての政治」で「政治家」と「政治屋」の定義を明確にしている。この著書をいっそう理解できる麻生や茂木の振る舞いである。「職業としての政治」を理解する実例を提供している両大臣に感謝申し上げたい。
今から1世紀前には、崇高な理想を抱いて政治家になろうとする子どもを、「家を潰す気か」と怒鳴って諫めた父親の姿は現在、どこにもいない。
政治家になれば貧乏になる。事実、60~70年前まで、藤山愛一郎(元外相)のように、政界に入るときは大金持ちで、死ぬときは小さなアパートの一室で亡くなったような政治家がまだいた。
時の流れと言えば、それまでだが、現在のような小粒でどうでもよい政治屋が幅を利かせている現状から、この現象は理解できる。ただ将来の日本の運命は暗澹たるものがあることだけは明らかだ。
(写真)写真と記事とは関連はありません。この写真は2018年ではなく、それ以前の
記事です。