英宰相ウィンストン・チャーチルからのメッセージ   

チャーチルの政治哲学や人生観を土台にし、幅広い分野の話を取り上げる。そして自説を述べる。

タマネギの皮は栄養の宝庫    捨ててはダメ

2021年05月27日 20時29分17秒 | 生活
 「タマネギの皮には栄養がたくさんある。その皮を煮て飲むだけで健康によい」ということを半年ぐらい前に知りました。自分でつくるのは時間と手間がかかると思い、市販されているパックのものをアマゾンで買い飲んでいます。
 自分で作る場合は、一番表側の1~2枚の皮は捨てること。残留農薬が付着している恐れがあるからだそうです。それからタマネギ数個分の皮を洗ったら、お鍋に水1Lを入れて、タマネギの皮を入れて10分程度煮出したら出来上がり。
 たしかにタマネギの皮茶を飲むと、タマネギの匂いがします。くせがあるので、飲みたくないと思い人もいると思います。私は「タマネギの皮は栄養豊富だ」といいうことを知るまで、それに見向きもしませんでした。ほとんどの人は、タマネギの皮を捨てているんじゃないでしょうか。
 「タマネギには、ポリフェノールの一種『ケルセチン』が含まれています。白い部分にも含まれますが、茶色い皮の部分に含まれている量は、タマネギの白い部分の20~30倍です。
 ケルセチンは多くの作用を持つことが明らかになっています。特に注目したいのが、炎症を抑える「抗炎症作用」です。つまり炎症をふせぎます。このごろコロナで有名になった「サイトカイン」という炎症を防ぐそうです。「サイトカイン」が過剰免疫反応を起こすと、体内の正常細胞まで攻撃します。
 ケルセチンは炎症を抑える作用のほかに、体に害を及ぼす活性酸素を取り除く「抗酸化作用」も強力です。これも、ガンや生活習慣病の防止に大きな意味を持っています。
 さらにタマネギの皮の約70%は食物繊維です。腸内環境を整えるのに役立ちます。腸内細菌のなかで健康に有益な「善玉菌」の多くは、食物繊維をエサにして増えます。一方、体に悪さをする「悪玉菌」は、脂肪を多く含む食事で増えます。このようにタマネギの皮は多彩な薬効を期待できます。

 (1)タマネギの皮茶の作り方。タマネギの薄皮(うすかわ)5個分 水1リットル。

 (2)よくあらった薄皮を1リットルの水で煎じる。

 (3)10~15分、日に火かける。最初は強火で、沸騰したら弱火。

 (4)ざるや茶こしなどでこす。冷めたら容器に入れて冷蔵庫で保存

 (5)1日コップ2杯を目安に飲む

日本人は「理想論と希望的観測」に走り、データに基づく科学的な思考せず コロナ禍で理解できた国民性

2021年05月17日 21時09分01秒 | 国民性
 日本に約30年滞在するイギリス人のインタビュー記事が目にとまった。このインタビューの記事の見出しは「日本人が語る『日本』は理想論」だ。毎日新聞のインタビューに応じたのは、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の有識者懇談会メンバーとして、大会コンセプト作りなどに関わった小西美術工藝社のデービッド・アトキンソン社長だ。
 この人はオックスフォード大学で「日本学」を学んだ国際金融グループのゴールドマン・サックスの元アナリスト。新・観光立国論」を書いて山本七平賞を受賞したほか、「新・生産性立国論」などを記し、イギリス人のものの見方から日本人に警鐘を鳴らしてきた。読者の皆さんの中にはご存知の方もいると思う。
  アトキンソンさんは日本人の東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の有識者懇談会の会合で日本人の論議を聞き、「日本人には決定的に欠けているものがある」と強く感じたと語る。
  アトキンソンさんはこういう。「日本人は理想論を話す。こうあってほしい、という願望に近い。それを一般化しようとする」。また「日本人は思い込みや俗説が多い。専門家に確認しない、検証しない」。例えば、日本人の有識者は東京五輪が日本経済の起爆剤になるという。
  アトキンソンさんは「データを分析すれば、数週のイベントで日本経済の起爆剤にはならない」と分析。日本人の決定的な問題は、クリティカルシンキング(批判的思考法)が十分にできていないと語る。「これは、仮説を立てて、ロジックを組み立て、データで検証し、結論を導き出すものです」
 人間は、勝手な思い込みをする生き物なので、それをなくすため大学教育がある。クリティカルシンキングができるようになるのは大学生の年齢。大学の4年間、先生とのやりとりして、学生が思い込みで発言したら、先生は根拠は何かとただす。「評価に客観性はあるか」と質問する。 アトキンソン氏は日本の大学はそれが十分できていない、と強調する。
  今回のコロナ禍での政府の対策はアトキンソン氏の主張を立証している。彼は「クリティカルにものを考えないから、必然的に日本人は事後対応しかできず、いつも後手に回る。私がアナリストとして関わった銀行の不良債権問題もそうでした。いくところまでいかないと変わらない」と話す。
  私は悔しいが、そう思う。コロナワクチンの場合もそうだ。ワクチンの副作用についてのデータを自ら分析せず、欧米のワクチン動向に対して様子見に徹する。そこには勇気がなく、リスクを取らない。アトキンソン氏ら欧米人にはそう映るのだろう。
 私が若い頃、イギリスに滞在していイギリス人を観察した経験から、アトキンソンさんはまさにイギリス人だと思う。理想を持ってはいるが、現実を直視し、現実をデータに基づいて分析し、理想に一歩でも二歩でも近づこうとする。
 これに対して日本政府と日本人為政者はコロナ禍で、希望的観測に陥る。そうなってほしいという思いが、いつの間にか現実だと思い込んでしまう。ことしの1月始め、菅首相は「1カ月後に必ず事態を改善させる」との菅首相の言葉も虚しく、緊急事態宣言は延長された。科学的データに基づいて対策を立てない。データに基づく合理的判断でなく、希望的観測のみ。
 昔も同じだ。第二次世界大戦前夜の日本指導者、日本海軍の永野修身(ながの・おさみ)軍令部総長や陸軍参謀本部は、日米国力差1対20と理解していても、「アメリカに最初の一撃を加えれば、アメリカ政府は和平交渉に応じる」「インドネシアの石油地帯を占領すれば、持久戦により米国との和平の糸口が開かれる」すべてが希望的観測によって動いた。その結果を、読者はご存知だろう。
 菅義偉首相はワクチン頼みだが、それが功を奏してコロナを克服することができたとしても、この致命的な思考方法は変らず、次の危機でも繰り返されるだろう。次の危機?中国共産党の台湾侵攻だ。そうならないことを願うばかりだ。さもなくばコロナ禍よりも数倍の危機が訪れるからだ。

 {写真)左がアトキンソン氏、右が菅首相

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なぜ、ライオンは百獣の王と呼ばれるのか?  45年前のケニア人の話が懐かしい

2021年05月03日 22時45分13秒 | 回想
 先日「youTube」で「アフリカ水牛(ケープ・バッファロー)」の群れが雌ライオンを取り囲んで、いいよういもてあそび殺してしまう悲惨な光景を見ました。
 「YouTube」のその題名は「Stampeding Buffaloes Trample Lion(群れの水牛がライオンを踏みつけて殺す踏みつける)」でした。去年12月17日に「you Tube」にアップされてました。
 ライオンは百獣の王と言います。ライオンは動物の頂点に君臨する、と言われています。だが時にはそんなライオンたちも、命を奪われる側に回ることがないわけじゃないだと思いました。
 この動画を見ていますと、水場に集まっているバッファローの群れに踏まれ、突かれて命を落としました。殺されたライオンも水牛と同じように水を飲みたかったようです。
 この光景を撮影していたダニカ・ルーさんによると、もう1頭の雌ライオンはなすすべもなく様子を見ていました。水牛たちが去ると仲間の亡骸のもとへとやって来て、撮影者が現場を離れるまで、呆然と傍らに寄り添っていたそうだ。
  アフリカスイギュウは気性が荒く、どう猛なことでも知られています。特に身体の大きな雄の水牛に、ライオンが4~5頭で挑んで、ようやく勝負になるかどうかなんだとか。
 今回この動画を撮影したダニカ・ルーさんをはじめ、サファリツアーのメンバーは、一様に「こんな光景を目にするのは、きっと人生で最初で最後」だろうと語っています。
 それでもライオンはジャングルの帝王だと思うんです。45年以上前、イギリスで、カトリック神父が運営する「インターナショナル・ステューデント・ホステル」でルームメイトだったケニア人のジェームズは私に「東アフリカで一番利口な動物は何か」と尋ねました。私は「わからない」と返答したところ、彼はライオンだと力説しました。
 シマウマやキリンなどの動物を獲物(えもの)にできない老いたライオンだけが人を襲う、と彼は言っていました。ジェームズはケニア南部からタンザニア北部一帯の部族、マサイ族出身でした。
 ジェームズの話は続きます。「足に大きな矢のようなとげが刺さっている若いライオンを見かけた彼の友人が、足に刺さっているそのトゲを取り除いた」。それから数週間後、その友人が隣村から薄暗くなった夕方、自分の村に日暮れまでには帰ろうと草原を急いでいたところ、40~50メートル先にライオンを見かけました。
 やばいと友人は思って死の覚悟したところ、ライオンはつかず離れずで自分を守ってくれるように歩いていた。村の近くまで来るとライオンは姿を消した。その時、ジェームズの友人は自分が助けたライオンだと理解しました。
 私は半信半疑で、なんども「本当か」と尋ねました。ジェームズは不快そうな顔をして「本当だ。真実だ」と返答しました。私は彼の話を信じたんです。老齢になると、ふと遠い昔の懐かしい話を思い出すんですね。