イスラム圏の国々は、女性に厳しい戒律を課している。ベールを被って顔を隠さなければならない国もある。しかしイスラム圏の国の女性の社会的地位は次第に向上している。
筆者はイスラム教を国教にするマレーシアを時々訪れる。マレーシアはマレー人、インド人、華人から構成された民族国家。支配者はマレー人で、イスラム教を信じている。ただ、中東諸国のような厳格なイスラム国家ではない。人口2億4000万人のインドネシアも宗教に寛容だ。
モロッコの首都ラパトからAP通信社が伝えたところによると、1年半前、強姦された16歳の女性が無理やり強姦した男性と結婚させられたのを苦に自殺したのを受けて、政府は伝統的なイスラム慣習を非合法化する法律を制定する計画を発表した。
インドネシアの地方公務員は、第2婦人が処女ではないと主張して離婚したという。女性は否定している。
一方AP通信社によれば、インドネシアでは最近、「最高裁入りをめぐって国会議員から質問を受けた判事が、女性を強姦した容疑者とその女性はレープを楽しんでいたかもしれない、と冗談を言った。
スヌシ判事は議会の公聴会で、強姦罪で死刑を言い渡すのは誤りかもしれないと述べ、「男女とも強姦を楽しんでいるかもしれない」と大胆な発言をして物議を醸した。
APはさらにこう付け加えている。上記の「判事は失職する可能性に直面した」。インドネシアの女性がツイッタ―やブログなど女性へのセクシャル・ハラスメントを批判し、昨年12月に抗議デモも実施した。
「暴言」をはいた判事は最高裁の判事職就任の機会をのがしただけでなく、南スマトラ高等裁判所の判事職も失いかけたが、最高裁が「判事職罷免は行き過ぎ」としてことなきを得た。APによれば、判事の強姦発言はスヌシ判事だけではないという。
インドネシアでは、現在でも男女平等の観点から見れば、多くのケースで、先進国民国家のはるか後方を走っているという。女性へのドメスティク・バイオレンスなどが見受けられるし、強姦事件も十分捜査されない場合がしばしば起こるそうだ。
インドネシアでは、第1婦人が同意した時にかぎり、夫は第2婦人と結婚できるという。ただ、女性の権利に目覚めた大多数の女性が同意することはないという。このため、第1婦人の合意を得られない男性は極秘にイスラム聖職者による“非合法”の結婚を行う。
この種の結婚が「契約」という形で、ほかのイスラム国からの観光客の「売春」目的に利用されることもある。ただ、正式な結婚でなければ、妻の法律上の権利もない。生まれた子どもの非嫡出子と考えられている。
APは、女性への暴力に反対するナショナル委員会理事長のフセイン・ムハマドさんが「われわれは現在、昔と違った世界に住んでいる」との話を伝えた。まさに誰も時の流れを押しとどめることはできない。
時の変化はモロッコにも押し寄せている。16歳の女性の自殺を受けて、政府が法律を改正する計画を発表した。これを受けて、女性の権利団体がラミド法相の声明を歓迎した。
強姦された女性は、女性の両親と判事により、レイプした23歳の男性と結婚させられたという。イスラム社会では、家族の名誉を護るために、このようなケースでは結婚させるという。
イスラム社会の伝統的な慣習は、女性の処女喪失は家族と家族が属している種族社会の汚点だと考えられている。
APによると、女性権利民主連盟議長は「新法は夫婦間の暴力を暴力とは認めておらず、男女の婚姻外セックスは罰則の対象になる」と述べ、まだ時代の流れを反映していないと批判した。モロッコでは、女性への暴力の50%は婚姻内暴力だという政府の統計が出ているという。
インドネシアやモロッコでの女性への暴力罰則化は、着実に歴史が変化していることを示している。
筆者はイスラム教を国教にするマレーシアを時々訪れる。マレーシアはマレー人、インド人、華人から構成された民族国家。支配者はマレー人で、イスラム教を信じている。ただ、中東諸国のような厳格なイスラム国家ではない。人口2億4000万人のインドネシアも宗教に寛容だ。
モロッコの首都ラパトからAP通信社が伝えたところによると、1年半前、強姦された16歳の女性が無理やり強姦した男性と結婚させられたのを苦に自殺したのを受けて、政府は伝統的なイスラム慣習を非合法化する法律を制定する計画を発表した。
インドネシアの地方公務員は、第2婦人が処女ではないと主張して離婚したという。女性は否定している。
一方AP通信社によれば、インドネシアでは最近、「最高裁入りをめぐって国会議員から質問を受けた判事が、女性を強姦した容疑者とその女性はレープを楽しんでいたかもしれない、と冗談を言った。
スヌシ判事は議会の公聴会で、強姦罪で死刑を言い渡すのは誤りかもしれないと述べ、「男女とも強姦を楽しんでいるかもしれない」と大胆な発言をして物議を醸した。
APはさらにこう付け加えている。上記の「判事は失職する可能性に直面した」。インドネシアの女性がツイッタ―やブログなど女性へのセクシャル・ハラスメントを批判し、昨年12月に抗議デモも実施した。
「暴言」をはいた判事は最高裁の判事職就任の機会をのがしただけでなく、南スマトラ高等裁判所の判事職も失いかけたが、最高裁が「判事職罷免は行き過ぎ」としてことなきを得た。APによれば、判事の強姦発言はスヌシ判事だけではないという。
インドネシアでは、現在でも男女平等の観点から見れば、多くのケースで、先進国民国家のはるか後方を走っているという。女性へのドメスティク・バイオレンスなどが見受けられるし、強姦事件も十分捜査されない場合がしばしば起こるそうだ。
インドネシアでは、第1婦人が同意した時にかぎり、夫は第2婦人と結婚できるという。ただ、女性の権利に目覚めた大多数の女性が同意することはないという。このため、第1婦人の合意を得られない男性は極秘にイスラム聖職者による“非合法”の結婚を行う。
この種の結婚が「契約」という形で、ほかのイスラム国からの観光客の「売春」目的に利用されることもある。ただ、正式な結婚でなければ、妻の法律上の権利もない。生まれた子どもの非嫡出子と考えられている。
APは、女性への暴力に反対するナショナル委員会理事長のフセイン・ムハマドさんが「われわれは現在、昔と違った世界に住んでいる」との話を伝えた。まさに誰も時の流れを押しとどめることはできない。
時の変化はモロッコにも押し寄せている。16歳の女性の自殺を受けて、政府が法律を改正する計画を発表した。これを受けて、女性の権利団体がラミド法相の声明を歓迎した。
強姦された女性は、女性の両親と判事により、レイプした23歳の男性と結婚させられたという。イスラム社会では、家族の名誉を護るために、このようなケースでは結婚させるという。
イスラム社会の伝統的な慣習は、女性の処女喪失は家族と家族が属している種族社会の汚点だと考えられている。
APによると、女性権利民主連盟議長は「新法は夫婦間の暴力を暴力とは認めておらず、男女の婚姻外セックスは罰則の対象になる」と述べ、まだ時代の流れを反映していないと批判した。モロッコでは、女性への暴力の50%は婚姻内暴力だという政府の統計が出ているという。
インドネシアやモロッコでの女性への暴力罰則化は、着実に歴史が変化していることを示している。