英宰相ウィンストン・チャーチルからのメッセージ   

チャーチルの政治哲学や人生観を土台にし、幅広い分野の話を取り上げる。そして自説を述べる。

 エボラ出血熱は世界の敵     西アフリカで戦う世界中の医師にエールを送る     

2014年10月27日 10時53分28秒 | 時事問題
 仕事が忙しくなると、ブログの書き込む時間がなくなる。時は待っていてくれない。以前、エボラ出血熱について書いた。恐ろしい病気であり、言い知れぬ不安がたれ込めている。日本人がどこまで危機意識を持っているのか、そのための予防、防備措置を構築しているのか?どうもそうではないらしい。日本人の国民性として、目の前に敵が現れないかぎり、実感がわかないようだ。日本でエボラ出血熱患者が出れば、日本人はパニック状態に陥るだろう。
 それにしても、エボラを撲滅するために日夜頑張っている医師に心から感謝する。来月には日本の医師団も西アフリカの“前線”に“出征”する。医師の使命がエボラへの恐怖に打ち勝っているのだろう。頭が下がるばかりだ。
 米国では、不運にも医師が感染した。看護婦は感染し、死地から生還した。オバマ大統領がこの看護婦をホワイトハウスに招き、抱きしめている映像を見た。オバマ大統領は、エボラを見過ごしていれば世界の安全への脅威になることを知っている。21世紀は交通運輸が発達し、人々は一日で世界のどこにも行くことができるからだ。
 今月21日に米CNN放送が報じたところによると、米国の宿敵、キューバ政府も91人の医師を西アフリカに派遣し、すでにエボラと死闘を演じている、世界中からこの“前線”に来た医師165人に合流する。
 西アフリカのエボラをこの地で食い止めるため、必死の治療をしている。西アフリカの人々の風習や文化もエボラ拡大の一因だという。西アフリカの人々の教育レベルは低く、衛生に疎いことも大きな原因だ。教育の大切さを実感する。
 エボラの“最前線”に間もなく向かうキューバ人医師、オスマニー・ロドリゲス氏は「人生でいままに直面した最大の挑戦である。本当に危険な病気だ。わたしの家族は心配している。しかし家族の皆はわたしが細心の注意を払うことを理解している。病気にかからないように毎日細心の注意を払うであろう私を、家族は信じている」と語っている。
 また、CNNによれば、ロドリゲス氏は「キューバ人はなぜ西アフリカに行くのか?命を救うためだ。最も重要なことは人々の命を救うこと」と決意を示した。
 キューバのカストロ大統領は「キューバは喜んで米国と肩を並べてエボラと戦う」と話した。カストロの兄で、キューバ革命の指導者であり、歴代の米国大統領から憎まれている前大統領フィデル・カストロ氏は書簡を国営新聞に寄せ、「われわれは、この仕事で米国と喜んで協力する」と力説している。
 エボラとの戦いに、自由主義も社会主義もない。日本でも野口英世博士が20世紀前半、ガーナに行き、黄熱病の撲滅に取り組み、その病気で亡くなった。勇敢で医師の使命感を抱いて西アフリカの“最前線”に勇躍として乗り込む世界中の医師と看護婦、看護師、そしてエボラとの死闘を演じている地元の人々にエールを送りたい。


(追伸)
   
  この話をした途端、エボラが日本のテレビを席巻した。明朝、ジャナリストがエボラに感染しているかどうか判明する。その可能性は低いが、われわれ日本人に対する警告だと思う。

  (朝日新聞のサイトから引用)
  エボラ出血熱が流行する西アフリカに滞在し、27日午後に羽田空港に到着した40代男性が発熱の症状を訴えたため、念のため治療に対応できる指定医療機関の国立国際医療研究センター病院(東京都新宿区)に運ばれた。塩崎恭久・厚生労働相が同日夜、明らかにした。採取した血液などを国立感染症研究所に送り、感染したかどうか確認の検査をする。検査結果は28日未明に判明する見通し。