hiyamizu's blog

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和田秀樹『臨床心理学』を読む

2019年04月07日 | 読書2

 

和田秀樹著『朝日おとなの学びなおし 心理学 心と向き合う臨床心理学』(2012年1月30日朝日新聞出版発行)を読んだ。

 

裏表紙の裏にはこうある。

おなじみ精神科医・和田秀樹先生が書いた、臨床心理学の入門書。従来のフロイトやユングなどの古典解説ではなく、森田療法や認知療法など、実際に欧米や日本で使われている役に立つ療法をやさしく解説する。

 

心理学、精神分析の歴史概説から、森田療法、認知療法、認知行動療法、集団療法、家族療法、心理テストなどの療法が要領よく説明され、カウンセラーを目指す人への案内がなされる。

 

 

私の評価としては、★★★☆☆(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)

 

さすが和田さん、説明は解り易い。臨床心理学はいろいろ流派があるようだが、中立的で公正な説明がなされていると思われる。

私はまったく素人だが、臨床心理学全体を概観するにはよく、各論への入門編としては最適だろうと思う。

 

 

和田秀樹(わだ・ひでき)
1960年大阪生まれ。東京大学医学部卒。精神科医、和田秀樹こころと体のクリニック院長。緑鐵受験指導ゼミナール代表、国際医療福祉大学大学院教授。
東京大学精神神経科助手、アメリカ・カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、浴風会病院精神科勤務。2007年には劇映画の初監督作品『受験のシンデレラ』でモナコ国際映画祭最優秀作品賞を受賞

著書:『震災トラウマ』、『「「がまん」するから老化する』、『こころの強い男の子の育て方』。

その他、『心と向き合う臨床心理学』『富裕層が日本をだめにした!』『精神科医は信用できるか-心のかかりつけ医の見つけ方- 』『困った老人と上手につきあう方法』『医者よ老人を殺すな!』本書『心と向き合う 臨床心理学

 中川恵一、養老孟司、和田秀樹著『命と向き合う - 老いと日本人とがんの壁 - 』

 

 

以下、メモ

 

第1章~第3章:心理学、精神分析の歴史概説

第4章 森田療法

 

最近のトラウマ治療では、トラウマ記憶を思い出させるよりは、今抱えている不安や恐怖感に対して共感することや、リラクゼーションテクニックを教えてあがて、「今をどう生きるか」を大事にしてあげようという考え方に変わってきています。

 

フロイトがその生涯で治した患者は約50人と言われていますが、森田は何と、2000人~3000人もの患者を治していたのです。

 

ほとんどの心に治療法は、不安とか症状があるとそれを改善しようとするわけですが、森田療法はファンがあっても生きていけるでしょう、というスタンスなのです。

 

「変えられないものについて悩んでくよくよするより、変えられるものについて悩もう」

 

第5章 認知療法、認知行動療法

 

治療が有効に作用せず、かえって悪化してしまうことがあるます。その心理療法が本当に適応的な治療なのかどうか、判断ができること、そして万が一問題が発生したときに、適切な対応ができるか、それがプロと素人の差なのです。

 

認知療法は、人の考え方の偏りを修正し、心の状態、例えば悲観的考え、を変えていこうとする。

 

ボーダーラインと言われるパーソナリティ障害の場合、相手を理想化すると思ったら一転、ちょっと裏切られたり、ちょっと嫌なことが見えた途端、ものすごく敵視するという特徴がある。

 

第6章 集団療法、家族療法

 

依存症に陥るのはだらしないからというよりは、むしろ「自分で自分を何とかしなくては」と考える、人に甘えることができないタイプの人が多いのです。

 

第7章 心理テスト

第8章 カウンセラーを目指す人へ

 

心理学には実験心理学と臨床心理学があり、…「心理学部」を設置する大学が増えましたが、実験心理学は文学部の心理学科、臨床心理学は教育学部に置かれていることがほとんどです。

 

第9章 臨床心理学をどうビジネスに役立てるか

第10章 トラウマの時代と臨床心理学

 

 

 

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