hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

「ヘッテルとフェーテル」を読む

2010年05月02日 | 読書2
マネー・ヘッタ・チャン著「ヘッテルとフェーテル-本当に残酷なマネー版グリム童話」2009年12月経済界発行を読んだ。

こうすれば儲かるという本ではなく、「こんな事うかつに信じたら損しますよ」という本だ。心配性でいつも不安な妹、ヘッテルと、金もうけのことばかり考えてる兄、フエーテルが、ついつい騙されて悲惨なめにあうという8話。



ヘッテルとフエーテル
百戦百勝の投資方法を見つけたとのメールが入る。その後、5回連続で送信されてきたメールの銘柄の株価はすべてすぐあがった。興奮したフエーテルは100万円を投資し、すべて失う。なぜ、5回連続で当たったか? 答えは、白字で以下に書く。
1000通のメールを出し、ハズレ500人、当たり500人となり、その当たり500人からさらに250人が連続して当たり、5回連続で当たったメール62.5通の一つをたまたま受け取ったのが不幸なフエーテルだったという訳だ。

カネヘルンの笛吹き
普通のOLがいつか人と違った何かができるはず、そう信じて、役にも立たない自分探しのセミナーに大枚をはたいたり、本屋の前に平積みされている、今だけが旬の本を読んだりしていた。その一つの “カネヘルン・ミセス・インディ”(多分勝○和○さん)の多くの本を読み、マインドアップ、速読、都内移動は自転車、お金はすべて投資信託と、そのとおり実践したら結局悲惨なことになった。

ピノキオ銀行
ピノキオミツギシGFJ銀行にだまされて家を失う話。

アホスギンちゃん
介護費不正受給がばれたヘルスンの子会社で働くが、・・・。

ヤンデレラ
円天ならぬ¥天事件。

ヘッテルと7人のODA・NPO
赤い羽根のように寄付してもらうホワイトバンドのお金はどこへ?

王様の金はロバの金
国の売り出したNPP株(NTT)の悲劇。

裸のフエーテル様
借金の借り換えで悪徳弁護士にひっかかる。 
 

著者のマネー・ヘッタ・チャンは、「小難しいことを簡単に」をモットーとするビジネスサブカルチャー作家。本業は、5年間負けなしのプロ投資家(自称)。ブログは「マネー・ヘッタ・チャン 物語るモノガタリ」。



私の評価としては、★★★☆☆(三つ星:お好みで)

題名ほど面白い本ではない。さすが、「日本タイトルだけ大賞2009」受賞作だけある。

内容は、新聞、TVなどのニュースを見聞きしていれば、知っていることばかりだ。しかし、事件を起こす人物・企業の仮名のネーミングには苦笑させられるし、皮肉も効いていて、楽しく、簡単に読める。


コメント
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