hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

梅原龍三郎を見る

2007年02月01日 | 美術
横浜高島屋で開催している初期から晩年までの80点をそろえた梅原龍三郎展を見た。
平日なのでお年寄りの女性が多少いるだけでゆっくり見られた。

渡仏してルノアールに会う前の若いときの作品でも、すでに色の組合せが見事で、中心になる色が特に映えるような色使いをしている。ルノアールは梅原に「デッサンは練習すれば上手くなるが、色の使い方は生まれつきだ。あなたは見込みある」というような趣旨のことを言ったという。

渡仏時の初期の作品は豊満な女性、太い腕や青みがかった肌の色など、師のルノアールの絵そっくりだったりしてほほえましく思えた。

梅原龍三郎といえば、華やかな色と豪快なタッチで知られ、私にはバラ、赤のイメージだが、「雲中天壇」「富士山図」でも青色(紺)に味わいがあると思った。この青がいっそう赤を引き立てる。色は組合せで力を発揮するのだろう。

小品だが切り取った一本の椿だけを描いた絵があった。白い画面に緑の葉と一輪の赤い椿の花が鮮やかである。説明には、岩絵の具とあり、日本画と言っても良いのだろうが、花びらはツヤツヤと輝いていた。画材のことは全く知識がないが、岩絵の具でこんな輝きが得られるのだろうか?

自由奔放に見えるフォルム、色彩。私も幾ばくかのエネルギーと開放感をもらって帰途についた。
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