ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

散華の如く~天海、黒衣の裏将軍~

2013-06-19 | 散華の如く~天下出世の蝶~
方丈「実に恐ろしき御従兄殿にございますな」
後に、明智様は殿を二度唸らせた。
そして、殿は、彼をこう表現した。
“是非に及ばず(光秀の成す事、手抜かり無かろう)”
我が父も彼の手腕を高く評価、参謀に上げた。
その一方で、明智の智謀、知略を恐れていた。
帰蝶「…マムシの陰に、天海在り…」
方丈「てんかい…とは?」
帰蝶「…明智様の、異名にございます。天に通じ、深海の如き深い智慧を有す」
明智の知恵無くば天下は取れぬ。
明智様の知識…それは恐ろしい。
密教、神道、陰陽、風水に占術、
軍師の知恵や築城の知識を有し、
戦は漆黒の甲冑、軍配を上げる。
それが天海、黒衣裏将軍の由縁。
「殿との…ご縁の前、実は明智様方より、御話がありましたが…」
破談となった。
父は裏将軍と、
“明智は分からん…”
一線を画した。
明智は何を仕出かすか分からん。
嫁げば、路頭に迷うのは、女子。
明智の母が進めた縁談を蹴って、
私を尾張うつけの許へ嫁がせた。
父道三の先見が明るいか、
明智の算段が上に立つか、
「今私は、尾張のうつけの妻にございます」
方丈「心強いお言葉…宗恩の言うた通り…」
帰蝶「キツイ姫だとでも…?」
方丈「うつけを手懐けた、恐ろしいマリア(聖母)であると」


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