ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

狐の恩返し

2011-02-19 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
基治さん「…後は任せた」と甲冑を脱いで「寝る」と政宗一本携え、コップを持って『親族関係者以外立入禁止』と書かれた部屋に寝に入り、即、豪快ないびきが聞こえた。
義経「…(なんで、政宗を持って入ったんだ?)」
佐藤兄弟はつべこべ親父の文句言っていたが、親父が寝ているからこそ言える悪口で面と向っては言えんだろう…アバラ木っ端微塵玉砕粉砕されっからな。
「フッ」と火時計を見ると、
義経「草木も眠る、丑三つ時…」だった。
佐藤 継「酔と眠が醒めちまった。おい。政宗…まだ残ってっか?」
佐藤 忠「あぁ。飲み直し?」とお座敷に上がり、テーブルにドン!と政宗を置いた。
義経「ちょっと待ってろ」と鳥海山荘にタタタタターッと走って戻り、部屋の黒い脂っぽい羽がキレイに掃除されているのをチェック、女らが寝静まっていることを確認し、自分の大荷物を持って出た。
ドン!と、お座敷に大荷物を置いて、ゴソッ大量の繭玉をどかし、バックの奥底から「山伏ドリンクBy BEN-K」を取り出し「飲んどけ…」とそれぞれにドリンクを渡した。
クッと蓋を捻って開けると、
佐藤 継「う!?」コンの香りが広がった。
義経「あぁ。弁慶特製俺専用ドリンクで胃腸炎予防、肝機能を高め、二日酔いに効果あり」とドリンク効果を説明し、ゴクゴク、ゴックンと飲み干した。三人分の空ドリンクを厨房脇分別ゴミBoxに捨てて、ごっそりつまみの残りを大皿にてんこ盛り、箸三膳を用意し、
佐藤 継「今日はとことんまで?少尉」と三つのコップを持って、お座敷に上がり込んだ。
佐藤 忠「さて、どっから話すかなぁ…」と三つのコップにトクトクトクっと政宗を注いだ。
佐藤 継「その前に、まずは再会を祝し…」
三人で「乾杯!」とコップを軽く持ち上げた。
義経「兎に角、分かるように説明しろ」
佐藤 忠「せっかちな少尉だな」
義経「その少尉ってのは止めろ。もう罷免された」
佐藤 継「へいへい。まず、俺達の事から話すとすっか。な」と忠信を見た。
佐藤 忠「狐ってのは義理堅い生きもんで。な」と兄 継信と目配して、義経に向き直り「お前さ、山形に伝わる民話『狐の恩返し』って、知ってっか?」
義経「いい女に化けて、恩を返す鶴の恩返し、夕鶴の類の話だろ?」


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