ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

出会いは必然

2011-02-27 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
一方で、キョロキョロ「どこ?」と能子が、酒田街道で迷子になっていた。
与一は朝の弓稽古を終え、乙和さんから貰った薬を目に点して「ちょっと、約束がある」と出て行った。その後、総出で繭子を見舞ってから部屋に戻ったが…与一が戻っていない「あの目で、どこへ?」と不安になり探しに出たが、とんでもない方向音痴の能子は迷子になってしまった。料亭帰る道も分からなくなりオロオロになって…前を見ずに歩いていたから、
ドッシーン!
能子「きゃん!」と人にぶつかってしまった。すっ転ぶ瞬間パッ!とすばやく、
ガッシッ「おっと」と腕を掴まれ「気を付けな」とナイスキャッチされた。
能子「…。あ、ありがとう…ございます」と頭を下げた拍子に「ハッ!」と目に入ったのは長槍の柄の部分に施されている銀細工だった。その龍の銀細工を見て「ひゃ!?」とビックリ、仰け反ったら尻餅付きそうになり「気をつけろって」素早く体を受け止められた。
能子「…。す、すみません。不慣れな状況で…」と言い訳し、それでも銀の龍に釘付けになって「ステキ…」クッと顔を上げ、キリッとした顔で「…ですね」と念をしたら、
「だろ?」と勘違いされ、ひょいと持ち上げられ「なら、いっか?」と笑顔で抱えられた。
能子「え!?ちょっとぉ?」お持ち帰り!?…それだけは、イヤ「よ、与一ーッ」とバカでっかい地声で夫 与一の名を叫び、助けを求めた。ら!?
そのお持ち帰り男は「よ い ち?」の名を耳にして訝しく思い、首を傾げた。そこへ、
与一「…何してんのだ?」と目を細めた。ぼんやりして見えん…。
隣にいた童ちゃんが「おろ?もがっちゃん…」と、お持ち帰り男をそう呼んだ。
そのもがっちゃんなる人物は「人を反カルガモ隊みたいに呼ぶな」と能子をストンと降ろし、
能子「よ、与一ッ!どこ行ってたの?」と言った。やはり、その“与一”という名に、
もがっちゃんなる人物は首を傾げつつ「よ い ち…」をガン見していた。
与一「約束があるって言ったろ。それより、何してんだ?」
能子「アンタの帰りが遅いから!探しに来たら…」
与一「迷子?」
能子「え!?えぇ。そうなの…って、そうじゃなくて!ほら、私があまりにも可愛いから…」
与一「お持ち帰りされそうになったって訳か」と能子の話を適当に聞き流し、大まかな内容を把握して…クルッと、もがっちゃんなる人物の方を向き「うちのを助けてもらったようで」と刀の鞘に手を置き「ありがとう…」とお礼と共に、抜刀しようとしたら、
素早くガッシッ!と、


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