ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

青いよぉ

2011-04-26 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
売店のおばちゃん「これ?青いよぉ。まだ熟しないガ」
池田「いえ。青い方が香り立つ。熟すまでゆっくり香りを楽しみたいんです」と手に取った。
売店のおばちゃん「そぃガ?」と笑顔で「なら」と、もう一つみかんをおまけにくれた。
池田「ありがとうございます」と袖にみかんをそっと入れて、牛乳を左右二本ずつ手に持って男湯の暖簾を潜ったら、ちょうどガラガラ…と風呂から上がった継がいて「どこ行ってたんだよ?」に質問された。その答えの代わりに、
池田「はい」と牛乳を配った。
忠「おっ♪気が利くなぁ」、斯波「さんきゅッ」
与一「…ありがとうございます」と受け取った時、柑橘系の香が漂って「え?」これ…って、
池田「どう致しまして…」クッと小さく笑った。
継・忠「池田ぁ。俺ら、温泉街、ぶらつくから」と男湯の暖簾を潜って、
与一「…」能子の、移り香(うつりが)…池田に?と疑惑を残し、
斯波「船は三時に出す。乗るなら遅れんなよ」と与一を掴んで、暖簾を潜って行った。
池田「ふんッ」と笑って、袖からみかんを取り出し「さて、どう出る?」と香りを楽しんだ。
斯波たちは銀山温泉街をぶらぶらし、銀山発掘現場の銀坑洞(見学無料)に行って、
継「れ?弁慶じゃねぇ?サブ・ロクも」
忠「ほんとだ!」由利さんと、鞍馬さんも、泥だらけ…。
斯波「…。ちょっとバイト、頼んだんだ」
与一「バイト?」と怪訝な顔で、斯波の方を向いた。
斯波「あぁ。銀細工の“元”を取ってもらってんだ」加工したら10倍以上の値で売れる。
与一「ぼったくりですね…」
斯波「職人技術料だ。で、漆の方は出来てんだろ?明日からきっちり仕込むぞ」
与一「はい」
斯波「よし、次だ!」と来た道を戻り温泉街を通り抜け、山の神神社に向かった。その途中、
瑠璃姫「あら?」と女子チームとバッタリ遭遇した。しかし、一人、足りない。
斯波「おい、能子…どうしたよ?」
初音・楓「先輩ったら、また迷ってるのかも♪旅館でも迷ってたし、ねぇ」
与一「…旅館でも?」
冷泉院「遅れて入ってきたわよ」クスッと笑って、
与一「…(遅れて…?)」