ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

最上ライン上りと、下り

2011-04-15 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
最上川上り下りの船着場に場面を移すと、そこには船舶の見張りや積荷の検査を行う番人が駐在する番所(ばんどころ)があった。その番所の前に頑丈な一枚岩の高架橋があって、
斯波「おろ?あれ、昨夜のスパイじゃねぇ?」
義経「あぁ、松尾さんと河合さん…」
斯波「よう、何してんの?」と声を掛けた。
松尾「いやぁ~、最上のライン下りって有名だろ?乗せてもらおうと思って…、乗り場は?」
斯波「“下り”…乗せてやるよ、ちょうど行く所だし」と狼煙を上げる準備をした。
義経「狼煙?」
斯波「あぁ。ライン沿いの各船番所に滑車があって、二艘の船が滑車で繋がってるんだ。そこの番人に狼煙で運ぶモンを知らせて、向こうの船に荷が積まれ、こっちは人が乗る。んで、上ってくって仕組みだ。一日朝昼夕と三便就航で停留所は[酒田]-[新庄]-[船形]-[尾花沢 銀山]、終着点は[河北村山]の紅花の里だ。もう一つのラインは、下り専用レーンでランダム就航な」と俺に三本ラインの説明をして、向こうに行った。
義経「…(運ぶモン?)」ってなんだ?と斯波が番人と話しているその内容に耳をそばだてた。
斯波「コソッ(いいか!木材諸共、突き落とす。全部拾って連行だ)」と聞こえて、
義経「…(なんだぁ?物騒な専門用語だな)」フッと見たら、オイボレたちがはしゃぎ始めたので「こ、こらぁ!ピクニックじゃねぇぞ!」と注意した。
そのはしゃぎ始めた落ち着きのねぇオイボレメンバーを紹介すると、一匹目、鞍馬寺の生臭坊主 鞍馬天狗。二人目は、自称 山岳ガイドの弘法大師 空海の佐伯さん。三人目は、修験道の神 役小角さん。四匹目は、山形月山神 稲荷さん眷属で稲荷様にお使い 狐のガッチャン。
義経「はやく、着替えろよ!」
オイボレンジャー5名の残るメンバーは酒呑童子さんだが、与一に趣味の漆工芸の手ほどきしているというので、代わりにここら一体を仕切る由利十二頭の筆頭、維平(これひら・賀茂女の父)さんが、バイトに借り出された。
由利さん「これ…着るのか?」と、親指と人差し指できったない服を摘み上げた。
斯波「こっちのオイボレには…ちょっと無理っぽいんで。そっち、頼んまッス」
義経「俺は、これか…」とあまり気が進まない…小花柄付き紺地もんぺに着替えた。
河合「なんで、女装すンの?」
義経「女装じゃねぇよ!作業着だ!(着替え中に)覗くなっ!」
松尾「??」