ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

落し物は何ですか?

2011-02-04 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
弁慶「ゆり?」と首を右に傾け「かもめ!?」と葛葉の顔をマジマジと真正面から見た。
葛葉「似てる?うちの子と♪」
弁慶「あぁ…なんとなく…」と今更ながら気付いて「たらぁ…(あいつら、悪さしてないだろうな?印でぶっ飛ばされるの俺だし…)」と、すっごい大粒の汗を流していた。
与一「どうしたんだ?変な汗水、垂らして…」
弁慶「セッ、男性フェロモンの出欠大サービスだ!」と両手を上げ、脇からプーンと出した。
能子「(く)サッ、脇と毛穴、引きしめなさいよ!!もう!」私、鼻が利くんだから!!
弁慶「キュン…」と素直に脇と胸をしめていた。
乙和「うちの基治、…佐藤家は、頼朝の傘下に入る。お家存続のために…伊達に戻る」
葛葉「そう…ね。それがいいわ」
鞍馬「でも、由利はどうかな?住民たちがうんと頷かないだろ?ここの商業漁業の潤いは秀衡様が作ったもんだ。今、辛うじて藤原・北条の中立を保ってるが、今回のことで基盤が揺らいである。どうなるか分からん…」
童ちゃん「あぁ。秀衡様の急死は…想定外だ」
乙和「その事で、ちょっと…」と葛葉に視線を移した。
葛葉「…」
乙和「天童(山形)で桐生軍が駒を待機させてる。棟梁は、あの桐生足利の和田義盛と隣に、女武将…巴御前。義経の首実験で派遣された軍で数は少ない。ただ…不穏な動きを見せてる」
与一「巴御前…!?」
乙和「…。例の…粟津の合戦で、大暴れした女ね」
与一「…」とグッと手を握り締めた。
弁慶「コッ(与一ッ!)」と肘で与一を小突いて、たしなめた。
乙和「最上川を下って、こっち(酒田)に和田の偵察隊(スパイ)が入ったと連絡があった」
童ちゃん「狙われてるのは、こっち(領土)って訳か…」
能子「あ…戦が…」と戸惑っていると、
与一「…大丈夫だよ」
童ちゃん「そうさ。今すぐに(戦が)起きるわけじゃねぇよ♪それにここは由利の奴が眼を光らせてっから手が出せねぇって。ほら行くぞ!」と控え室を出て、料亭に向う一行だったが、
与一「?…鈴は?」
能子「え!?」と懐を探って「れ?れれ?ない、ない!なーい!控え室で落としちゃたかな?」