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果無集落へ

2019-04-27 | 日記
熊野古道中辺路『滝尻王子』の近くを歩いていた時だったかな・・・、遠くに果無山脈を見上げ、いつか果無集落を訪れてみたいとずっと思い続けて5年余り。
この度日帰りツアーが見つかって、喜んで申し込んだところ、お天気に恵まれない日となった。平生の心がけが悪いのかもね。
でも念願叶ったわけで、大切な思い出となった。

  4月24日(水)
天気予報が的中して、雨。午前10時48分、「尾根を縫うように咲く淡いピンクの山桜」と読んで楽しみにしていた行者環林道の山桜は真っ白な深い霧に包まれて何にも見えなかった。マイクロバス3台、ツアー参加の皆は小雨に濡れて、落胆して無言で写真スポットからバス席に戻った。

昼食のお弁当を済ませてから果無集落に向かう。
高野山と本宮を結ぶ巡礼路、世界遺産「熊野古道小辺路」が集落の民家の庭先を通っているというのである。
集落から果無山脈を見渡す事が出来、その美しさから「天空の郷」と呼ばれているそうだ。
2年前の2月22日十津川村の上湯で泊まった時に、昴の郷から行けると聞いていたが、今日は昴の郷から乗車された語り部さんの説明を聞きながら集落を散策した。

果無マップに載っている4月中旬頃の景色は桜や桃の花が咲いて華やかであるが、4月下旬の雨降る果無集落の景色はこんなであった。白い藤や紫の藤が咲いていた。村の看板おばあちゃんには会えなかった。😢

                        
              (画像はクリックすると拡大する)

この民家の庭が熊野古道小辺路(こへち)の巡礼道で、上段写真の下2番目にあるのが水場だそうだ。巡礼者はこの綺麗な水場でホッとして一休みをし又頑張るのだろう。

語り部さんのご案内は、更に石畳を少し下りてから、世界遺産の石標の建つ所に戻り、果無峠(標高1000m)に向かう途中に在る西国三十三観音第30番の石仏の前に来た。西国33ケ所観音霊場の30番(竹生島宝厳寺の千手千眼観音)に相当するらしい。
台石に刻銘されている造立年月日と寄進された施主の名は摩滅が激しく読めなかった。苔むした観音様を拝して「撫ぜさせてもらっていいですか?」と尋ねておられた女性の愛おしい姿が私には深く印象に残る。

ちなみにこの西国三十三観音は信者さんらの手によって大正11年(1922)~12年に設けられ、第一番観音は本宮町八木尾に、第三十三番観音は十津川村櫟左古(いちざこ)にあるらしい。

              

ずっと見通せない霧の中を歩いていたが、散策の最後に強い風が吹き遠くの山が現れた瞬間は心も晴れて、目の前の鮮やかな新緑も楽しめた。
                                           おしまい