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室生寺&大野寺へ

2019-04-10 | 日記
家の近くの桜は早や小さい花筏になって流れ出した。でも私はもう少し桜を楽しみたく、昨日は幸いお花見日和だったので再び宇陀に出かけた。(笑)

  4月9日(火)
2人にそれぞれの目的もあり、お花見に便乗したわけである。近鉄線 室生口大野駅に降りてバスで室生寺に行き、1時間に1本の最終3時30分のバスで大野寺まで乗り、その後は歩いて室生口大野に戻る事にした。室生口大野駅のホームも満開の桜で大変綺麗だった。

室生寺山門前の赤い太鼓橋が懐かしい。工事中の仁王門をくぐって見上げると幅広の高い長い石段が続き、国宝の金堂の屋根が見える。
若い頃には何も思わず登った階段だが、今は先ず気合を入れ手すりを握って一歩一歩慎重に足を上げた。

そうそう、門前の石標に「女人高野」と刻まれているよな。案内板の説明をココに書き写しておこう。
室生寺 「女人高野」として名高いこの寺は、天武天皇九年(681)役行者によって開かれ、後に弘法大師の手で伽藍の整備が行われました。この寺は、高野山と同じ真言宗に属していますが、古くから女人の入山を許していました。境内には金堂、五重塔などの伽藍、本尊釈迦如来像、十一面観音像等多くの国宝、重文が残されています。】

         (画像はクリックすると拡大する)     
昔はシャクナゲの季節や紅葉の季節に訪れ、戸外に在って高さ6.1mという日本で最小の五重塔には馴染み深いのだが、今日は地蔵菩薩様に拝顔したいと思っていた。
普段は入れない金堂が、特別拝観の時期でプラス400円で中に入れた。
須弥壇には国宝、重文の平安時代の仏像五体が並び、その前に十二神将(鎌倉時代 運慶の作)が置かれている。時代を経た色彩の綺麗な仏様を間近に拝観できてよかった。

一木造りのご本尊・釈迦如来立像は一際大きく、美しいお姿であった。そしてお地蔵様は向かって右端に居られた。
こちらの十二神将の頭上、髪の毛のところに干支の動物が居るらしい。実際を確認したかったが、眼鏡を持たずで残念、写真で、今年の干支・猪を見せてもらってびっくりした。
            弥勒堂→    ←本堂

本堂には(3+3)の腕を持つ如意輪観音様が祀られている。
距離があってはっきりとは見えないが大きなお写真が置いてあって、お姿を想像した。観心寺(河内長野市 4月17日18日ご開帳)・神咒寺(かんのうじ 西宮市甲山山麓5月18日ご開帳)の観音様と共に日本三如意輪と言われているそうだ。

ところで、五重塔の相輪に注目せずに帰宅し、今、パンフレットを読んで知った。
九輪の上の普通は水煙部に宝瓶が載せられ宝鐸をめぐらせて天蓋を作っていると読んだ。【cf:八角形の傘蓋(さんがい)】改めて画像を拡大して観ると、緑の木々が背景に分かりづらいが確かにそうだよな。惜しい事をした。唯一奈良の薬師寺の水煙にのみ関心が大きかった私だったから(笑)
               

奥の院まで石段が760段と聞いてやむなく諦め、駅で聞いていた西光寺の桜を選んだ。緩やかな登り道が続いていたが、途中の田園風景がすばらしく、それほど辛くなかった。
無住寺らしく、立て札には【当寺は西光が天正八年に開基 宗旨 融通念仏宗 本堂は四間四面の入母屋造り 屋根は茅葺で今は表面を亜鉛並板で覆っている 云々】と書かれていた。ちなみに天正8年は西暦1580年のこと。
樹齢約400年という薄紅色の「城之山桜(枝垂れ桜)」がお寺の存在を伝えていた。古木の貫禄ある綺麗な桜で、静かな山里にしっくりと馴染んで最高!

            
    
予定通り午後3時50分、大野寺に到着。
境内の枝垂れ桜の他に椿・花桃・モクレン・シキビ・スイセン・ユキヤナギetc.全てが満開で綺麗な景色を見ることが出来た。
山門をくぐって右手にある『小糸しだれ桜』と呼ばれる樹齢300年の枝垂れ桜の親木は先ほど西光寺で見た枝垂れ桜『城之山桜』だとか。確かに納得できるよな。。。。。

道路を挟んで宇陀川対岸の切り立つ岸壁に線刻されている弥勒大石仏は蓮座を含めて11.5mあるらしい。鎌倉時代に後鳥羽上皇の勅願によって造られたそうである。大野寺境内に遥拝所が在って真正面から拝めるようになっていた。
ふと笠置寺のご本尊・自然の岸壁に直に線刻されている巨大な弥勒摩崖仏を思い出した。あちらの仏様の方が時代は古いはず。共に凄いなぁ~。
        

ところで、大野寺も681年役行者が開き、824年に弘法大師が室生寺の西の大門と定め一宇を建てて弥勒菩薩を安置されたそうである。
お地蔵様は本堂に居られた。身代わり焼地蔵菩薩と言われているのは鎌倉時代初期に豪族の侍女が無実で火焙りの刑に処せられる時、身代わりに立たれ半身焼けられたから、と言い伝えられているそうだ。

こうして沢山の桜桜桜のお花見に堪能し、2人とも目的の所要も済ませ、良き一日に感謝して電車に乗った。