人は、いつか「その日」がくる事を知っている。
でも、あえて考えないし、見ないようにしている。
現実に自分が直面した時、自分は、家族はどんな風にふるまうのだろう。 きっとこの小説と同じ行動をとるんだろうな。
懐かしい人に会い、昔住んでいた場所に行き、過去を思い出して懐かしむ・・・。
あとどの位ってわかっている病気だから、それができるわけで、突然やってくる死ではないから、ある意味身辺の整理がつけられていいのかもしれない、など自分に置き換えて考えてみたりして。
忘れるのは、ものすごく辛いこと。
月日が経って、少しづつ、少しづつ、忘れていく時間が多くなる。 そうなるまでの心の痛みは何をどうやったって、どうにもならない。 そして、何十回、何百回、何千回も何十億回考えたって、振り返ったって、元にもどる事はありえない。
そうやって、人間は生きていくんだなあと改めて考える。
今年の高校生の課題図書に選ばれている本です。