しいかのブックトーク

毎月読んだ本や日常の諸々を記録します。

『再婚生活』

2010-02-18 20:28:29 | こんな本読みました

『再婚生活』  山本文緒   角川書店

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 最近、このブログへの本の紹介を書いていないけれど、読むのはさくさくと読んでいるのです。

 これは、文緒さんが、再婚して、鬱病と闘いながらの毎日、入院生活などを、日記形式で書いたもの。

 前半は、中堅作家となった文緒さんが、(病気のせいで)家で食事はほとんど作らず、通いで来る夫に、食事やお弁当を作ってもらったり、ゴミ出しまでしてもらいながら、だらだらとした生活を送る様子が描かれる。

 小金があるから、お酒も飲み放題、美味しいお寿司屋さんやレストランに行ったり、クラブで遊んだり、若い男の子と知りあったり、仕事の話はあまりでてこない。

 入院も長く、自由に外出できる事から、買い物に行ったり、遊びに行ったりしていて、なんとうらやましい生活、と思ってしまうのだけど、この病気は、かなり苦しいらしいのだ。

 精神的だけでなく、胸が痛くなったり、めまいがしたりするそうで、本来なら、深刻に書かれるべき日記が、文緒さん独特のタッチで、軽妙に描かれる。

 後半は、急に雰囲気が変わり、スパスパ吸っていたタバコをやめ、お酒も控え、肉もやめ、整体に通って、体が健康に向かう様子となる。

 最初は、別居していた夫(王子)とも、同居するようになり、普通の生活になり、ほっとする。

 文緒さんの本は直木賞受賞の『プラネリア』しか読んでいない、と思っていたら、5年位前に読んだ『ブルーもしくはブルー』も文緒さんの本だったと知る。

これは、NHKでドラマ化もされたけど、すごく面白かった。

自分のドッペルゲンガーに出会う、という不思議な物語。

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 もと少女小説を書いていたからか、恋愛についての小説が多い。

 調子に乗って、もう2冊読む。

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『シュガーレス・ラヴ』  集英社

 10の短編集。

それぞれの話の主人公が、何かしらの病を病んでいる。

骨粗しょう症・アトピー性皮膚炎・便秘・突発性難聴・睡眠障害・生理痛・アルコール依存症・肥満・自律神経失調症・味覚異常

 これって、多かれ少なかれ、どれかにあてはまる人も多いのではないか。

 どの話の主人公も、自分の病に悩み、もがくのだけど、最後にはほっとする結末がつくので、安心して読むことができる。

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 『群青の夜の羽毛布』   幻冬舎

 タイトルを見て、理由もなく、恋愛小説と思ってしまった。

 恋愛もあるけれど、これは、家族の話。

 「幸福な家庭は皆同じように似ているが、不幸な家庭はみなそれぞれに不幸である。」

 トルストイのアンナ・カレーニナの冒頭部分が、頭に浮かんだ。

 もちろん、この小説にこの文章はまったくない。これは、私の感想。

 それぞれの家庭に、それぞれの事情がある。

 家族って、家庭って何だろう。

 さとるの女家族3人に隠された秘密。

 家族を結び付けている、家とはなんだろう。

 読むのをやめられず、一気読み。

 衝撃的な結末であるが、「死ななくてよかった」のさとるの言葉は、登場人物全員にあてはまる。


読書アドバイザー17期修了!

2010-02-01 22:40:55 | 行ってきました

今日は、修了式でした。

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 昨年の7月に開講したこの講座も、8回のスクーリングを終え、無事修了式を迎えました。

 8回のスクーリングは、今までで、一番多い回数だそうです。

 修了したのは、99名。

 いずれも、本が大好きで、本に関わる仕事や、ボランティアをやっている方が多いです。

 私は、15期で一度受講しているので、今回は聴講生としての参加でした。

 聴講生は、レポート出さなくてもいいから、楽なんだけど、席が一番後ろで、話が遠くて遠くて、本もよくみえないし、眠くなって困りました。

 写真も遠くて、思うように写せず。

 懇親会では、児玉清校長先生が、大人気でした。

 児玉さんが現れると、わあっと人が集まり、写真をパチパチ撮りまくり。

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 私は、永江朗先生と写していただきました。

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購入して、サインをいただいた本。

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 児玉清校長先生の本 

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 金原瑞人先生の本

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 非常に雑駁なる記事ですみません。

 帰ってきて、取り急ぎ、載せています。

 また、記事の修正など、あとからします。