しいかのブックトーク

毎月読んだ本や日常の諸々を記録します。

2017年1月に読んだ本

2017-02-25 15:51:06 | 日記

今月は画像がなし。(何故か貼り付けられず)

20冊の読了、登録です。

 

1.マルセル・プルーストの超長編をコミック化してフランスで出版したもので、10万部も売れたそうです。繊細で緻密なプルーストの本を読むのはしんどいけれど、コミックなら読めるかと挑戦。字が小さくて、登場人物も多くて、コミックでも苦戦しました。巻頭に人物の相関図があるものの、字を読むのが精いっぱいで、語り手と両親、祖母、レオニー叔母、フランソワーズ、スワン、ジルベルト以外は区別がつかない。眠れぬ夜に思い出す子ども時代のあれこれが描かれているのだけど、一番読みやすかったのが、第3部「土地の名ー名」でした。

失われた時を求めて フランスコミック版 スワン家のほうへ   マルセル・プルースト

 

2.12月のおはなし会で読んだ。これは、マナーの本なんだねえ。まともに考えてもわからない。子ども達にも正解はなかなか出ないけど、思いがけず、正解してしまう子もいたよ。マナーとして考えるとなるほどなあと納得。センダックの絵はなんともいえない味わいがある。

そんなとき どうする? (岩波の子どもの本) セシル・ジョスリン

 

 3.昨年単行本になった、「まあちゃんシリーズ」の新しい本。12月のおはなし会で読んだ。おかあさんに作ってもらったエプロン中のハンカチが、動物たちにとられて、代わりのものになっている。読者にはみえていて、まあちゃんにはわからない、というところがみそ。まあちゃんも動物たちも、お互いによかったね。

まあちゃんの すてきなエプロン (こどものとも絵本) たかどのほうこ

 

4.図書館へ絵本を探しに行って、目にとまった。1995年刊だから20年以上前。 昭和が終わる頃、児童館の昭和展で5年生の一也は、ある発見をする。それは、どの時代の写真にも、同じ人物、15〜16歳の少年が写っているのだ。 彼は一也と友人の未来の前に姿を現す。自分は特攻隊で墜落する時に、時空大明神のお守りで時間旅行が出来るようになったと言う。一也たちは、少年兵と共にタイムトラベルをして、戦争が起こらないように画策する。歴史は変える事ができるのか、永遠のテーマである。電車とバスの中で一気読み読了。

タイムトラベル―さまよえる少年兵 (創作児童文学館) 内田庶

 

 

5.英会話教室のキッズクラスで、クリスマス会に演じたよ。日本語版は10年以上も前に何度も使っていたけど、英語版は初めてなので、きっちり練習しました。幼稚園児と小学生、保護者の前だったので、日本語と英語の両方を読んだ。みんな、「ぽん!」で手をたたいてくれたよ。

みんなでぽん! 英語版  まついのりこ

 

 

6.12月に上下巻を読んだ。最後はスケールが大きくて、壮大なるファンタジー物語を読んだ印象。表紙絵のおかげでガラのイメージが確認できた。

悲嘆の門(下)   宮部みゆき

 



7.はじめの場面で読ませるねー。母が死にゆく傍らで窓の外を眺める女の子。ミステリーかと思ったらファンタジーっぽくてだんだん現実離れしてくる。

  悲嘆の門(上)  宮部みゆき

 

 

8.12月のおはなし会で読んだ。お面の下の顔は意外な動物や人なんだけど、ヒントが見えてるので、こども達はすぐ当てちゃうね。

 おめんです  いしかわこうじ

 

 

9.12月のおはなし会で読んだ。レトロな絵がなんともいえない味がある。大体は切ったらまる、なんだけど、切ってまるじゃないのもあったね。最後はなるほど、そうくるのか~。

 きったら、まる! (コドモエ[kodomoe]のえほん) 荒戸里也子

 

10.今月、田澤先生の講演を聞きにいくので、事前勉強。身体や精神の不調を訴える子ども達の原因はゲーム、TV、スマホ、パソコンなどのメディア機器であり、それを断つことで改善するという例が多数ある。これは大人でもいえる事であり、私は完全にメディア漬けである。大人の場合は仕事や人との付き合いもあるから、全く断つのは難しい。お医者さんなので、脳の関係が図で解説されている。にしまきかやこさんの絵が、手に取りやすくてグッド!

『メディアにむしばまれる子どもたち 小児科医からのメッセージ』

田澤雄作

 

 

 

11.切り絵。色がきれい。切ったらこんな風になるのとびっくり。言葉もリズムがあって読みやすい。年末のおはなし会で読んだよ。

 いちねんのりんご  菊地清

 

 

 

12.シンプルで、なるほどなあと納得の絵本。パンダが組み合わさるとおにぎり、くろぶちめがね、だるま、ちゅーりっぷ、などに見えるのだ。おはなし会でこども達に「おにぎりに見える?」と聞いたら「みえる~♪」。おぉ、こどもにもちゃんとわかるんだね。

パンダ ともだちたいそう (講談社の幼児えほん)  いりやまさとし

 

 

 

13.参加型の絵本で、子ども達に実際に押させたり、さわらせたりして遊びたい本。紙質がしっかりしていて、頑丈にできている。おはなし会で使うと、みんなやりたがるから、自分でクリックしたりする方がよいかも。タイミングなど、練習が必要。シンプルで美しく、グッドデザイン賞がとれるのではないだろうか。

まるまるまるのほん  エルヴェ・テュレ(作),たにかわ しゅんたろう (訳)

  

14.日本語と英語、両方読んだよ。「だっこして」の繰り返しだけど、だっこする人(動物その他)、だっこされる人(動物その他)がページごとにかわっていくのが変化だね。小さい子に向くと思ったけど、実際におはなし会で読んでみると、小さい子は飽きてしまい、小学生以上のがいいかも。中学生に英語の勉強がてら読むのもいいね。

 なんでもいいからだっこして!   きただてつや

 

 

15.酉年に、小さい子用として選書。これを小学生に読んでも答えてくれないと思うけど、幼稚園以下の子たち、もっと小さい子にはうける本だね。子ども達は、絵の中のひとつだけ違ったものにすぐに目がいく。「あかいとり」「あおいとり」「でぶっちょ(ほんとはまるいとりなんだけど)」などとすぐに答えてくれる。最後に鳥が羽ばたく場面は本をばたばたしながら子ども達に見せたよ。

  とりがいるよ  風木一人

 

16.まだ誰も感想書いてないねー。いい紙芝居だよ、これは。ろうるさんが作るパンは「走る馬」だったり「住むことのできる家」だったり、「ふたごの赤ちゃん」だったりする。おはなし会で子ども達は「え~、パンなのに何で動くの~。」「赤ちゃんは食べちゃだめ。」と言います。最後のシマリスさんの注文は「お友達を作ってほしい。」というもの。この紙芝居の感動は、この最後の場面なのだ。ろうるさんは、お友達でなく、何を作って持っていったのでしょうか。

  ロールパンのろうるさん (おもしろゆかいなたべもの紙芝居)

小山友子・作/絵

 

17.酉年なので選書。書店おはなし会、2か所で読む予定が、あまりに小さい子だけだったので読めずにがっかり。小学校で読むぞー。めんどりが卵を産む場所を探して歩くのだけど、なかなか安全な場所が見つからない。やっと見つけた場所はなんと(ネタバレですが)おもちゃのお家!お母さんが如何に子育てに苦労して気を使っているか、鳥も人間と同じだね。

  めんどりヒルダ  メリーウォーメル

 

18.昨年3月に発売と同時に待ちかねて購入。大好きな梶尾さんの新作。すぐに読メに感想を書けなかったのは、好きすぎて書きあぐねていたのです。すると4月に熊本地震が起こり、梶尾先生は被災され、お家が半壊状態、心配でした。でも、やっと落ち着いて新築され始めました。そして私もこの本を再読した次第。健志が自分の一生を杏奈に捧げるという気持は、傍からみると理解しがたくて、もっと違う生き方をすればよかったのになあと思うのです。けれど、どんな一生を送ったとしても後悔はつきもので、自分の思う通りに生きて良かったという最後の言葉には一理あり。でも、その為に哀しい思いをした人が何人もいることも事実。私が一番強く感じたのが「時の流れの無情さ」です。

 杏奈は春待岬に  梶尾真治

 

 

19.下巻になると読むスピードに加速がついたよ。さまざまな料理が出てきて、すごく参考になるね。小手先料理ってのもいい。この小説は、家族、夫婦のあり方がテーマだけれど、料理小説といってもいいくらい。メシを作ること、食べることが如何に大事か、メシで夫婦仲が戻ったり、生徒と絆ができたりする。読了後、猛烈に料理がしたくなり、しかもちょっと変わった工夫のあるものを作りたい!と思ってしまった。料理本としてキッチンに保存しておこう。

 ファミレス (下) (角川文庫)   重松清

 

20.昨年夏に、外出中、本持ってきてなかったので、書店に平積みのこの新刊文庫本を購入。 作者が重松清さんということ、半年後に映画化というので買ったのだけど、数ページ読んだまま、放ってあった。 ファミレスとあるのでファミレスの人間模様かしらと勝手に推測したけれど、内容は子育てが一段落した中年男性が、料理教室に通ったり、移動屋台をやったりという話。 もうすぐ映画が始まるので、再び読み始めた次第。最初はとっつきにくかったけど、料理教室スーパーエリカ先生が登場してから、がぜん面白くなってきた。

 ファミレス (上) (角川文庫)   重松清