しいかのブックトーク

毎月読んだ本や日常の諸々を記録します。

女二人のニューギニア

2007-01-10 21:15:28 | こんな本読みました

Nyu_1     有吉佐和子/著   朝日文

 とにかく、面白い!            

 文化人類学者の畑中幸子さんに誘われるまま、何も知らずにニューギニアの奥地、ヨリアビへ行った紀行文で、苦労ぶりがユーモアに描かれている。

 ジャングルの中を3日間もかけて歩いて行く、未開の土地。

 ネイティブの男達は、パンツをはかず、前に草を垂らしたり、筒をさげたりするだけ。

 豚の牙を鼻にさしたり、鸚鵡のトサカを小鼻の穴に通したり、黒い肌は、鰐の皮のよう。

 女は、豚3匹と取り換えられてしまう世界で、七つ八つの時には嫁さんにされているという、原始社会である。

 こんな場所が未だにあるの!?とびっくりしてしまうのだけど、これは1968年のことで、今から40年位前だから、さすがに今は、もっと文明が入っているに違いないけど。

 有吉さんも、30代後半という若さで、不便さに辟易しながらも頑張ってトライしている。

 それにしても、文化人類学者というのは、すごいものである。 毎日乾パンのようなビスケットとコンビーフだけ、という清貧の生活の中、シシミン族と渉りあってたくましく暮らしている。

 有吉さんは、帰国後、マラリアに罹ったものの、一命をとりとめている。


容疑者Xの献身

2007-01-10 20:11:37 | こんな本読みました

Yougisya  東野圭吾  文芸春秋社

  直木賞受賞作で、多くの人がブックレビュー書いているので、内容については、書きません。

 人を愛する事、本当に愛するというのは、こういうことなのか、と頭にガーンときました。

誰でも、皆、損得勘定で生きていて、恋愛についてもしかり。

 自分が、人に愛されたいという事ばかり考えていて、本当にその人を愛しているのだろうか。それをしている人っているの?

 相手に何も求めずに、ここまで尽くせるなんて、すごい。

 こういう人と結婚したら、幸せだろうな。

 外見じゃない、心が大事、つくづくそう思います。