しいかのブックトーク

毎月読んだ本や日常の諸々を記録します。

観てきました

2011-11-11 12:23:14 | 行ってきました

『PRIDE』(プライド) 

  劇団空感エンジン/制作   藤森一朗/脚本   松丸雅人/演出

Pride009_2

 まみのお友達のMちゃんが出演するので、東日本橋の「AQUA studio」という所へ行ってきました。

まみと二人で行ったのですが、東日本橋は行き方が複雑で乗り換えばかり。

行きは東上線に乗り入れている有楽町線で飯田橋へ。

「飯田橋」→丸の内線「大手町」→東西線「日本橋」→都営浅草線「東日本橋」というコース。

帰りはすっきり行こうと考え、

「東日本橋」→東西線「日本橋」→丸ノ内線 「大手町」→「池袋」

池袋からは東上線で最寄り駅までというコースでした。

「東日本橋」へは実に色々なルートがあります。

お隣の「人形町」駅の日本橋図書館の講座に通った時は

東上線駅→池袋→山手線「秋葉原」→日比谷線「人形町」というコースでした。

これはすんなり早く行くのですが、「東日本橋」には「人形町」からまた乗り換えないといけない。

というわけで、どう工夫しても何回もの乗り換えがあり、しかも東京の地下鉄は乗り換えの通路が長い、長い。

乗ってる時間は1時間半くらいなのにすごーく遠く感じられました。

開始時間は午後9時。

学校帰りのまみと東上線駅で待ち合わせして、東日本橋に着いたのは午後7時。

受付が8時半だから時間があり、「AQUA studio」の入っているビルの1階にあるレストラン『摩天楼』で夕食↓

http://r.tabelog.com/tokyo/A1302/A130204/13055288/

お店の看板の上にゴリラが乗っかっています。

昼はランチがあるのですが、もう「お酒タイム」で何組か飲んでいるお客さんがいるものの空いていました。

私はグラスワイン、まみはウーロン茶。

食べるものが限られていて、おつまみのメニューばかりであり、まみはスパゲティナポリタン、私はシーフードピザを注文。

食べ終えてもまだ時間があり、まみに「この後喫茶店にでも行く?」と聞くと、「動くの面倒」という。

確かに喫茶店探さないといけないし、ここにいれば、会場は同じビルの地下なのだ。

そうなったら、腰をすえましょう。

私は赤グラスワインを追加。

この間20歳になったばかりのまみは堂々と「カルーアミルク」を注文。

つまみは「チーズの盛り合わせ」

途中、トイレに行ったのですが、なんとびっくり、トイレはお店の裏のドアから出て、ビル内の共同トイレであり、迷路状態。

トイレに鍵が2つもついている。

すごく年季の入ったビル、いかにも都会の雑居ビルという感じ。

エレベーターも恐かった。

扉がグゥイーンバッ!とものすごいスピードで開け閉めするのだ。

トイレの帰りに道に迷い、もと来た道に戻れない私。

いったん道路にでて、またお店に入り直しました。

ぴったり8時半に会場へ行き、いよいよ始まります。

11113

 会場はコンクリート打ちっぱなしの壁面で、小学校の教室少し大きくしたくらい。

イスが50席くらいかな。

満席にはならなかった。

舞台と客席は目の前。

このスクリーンにCMやら舞台の演出やらが映し出される。

 さてストーリーですが、台場に集まった4人の若者。

学生とフリーターで、麻美は彩を励まそうとしている。

そこへオタクの明と麻美の彼氏の大樹がコンビニから飲み物やチョコを買って戻ってくる。

i-podをいじっていたら突然閃光があり、真っ暗になる。

明るくなった時、特攻服の若者3人が現れる。

彼らは昭和20年5月から来たと言い、ネオン光り輝く東京、ビルの立ち並ぶ様子に驚く。

日本が負けた事に衝撃を受け、それなら自分達の死は何だったのかと煩悶する。

この特攻隊のひとり、大石清伍長が、実は彩のおばあちゃんのお兄さんだったと判明する。

そのおばあちゃんは現在入院中であり、兄は特攻隊で戦死したと聞いている。

という事は、戦争で負けたという事実を知った彼らがその後に特攻しているという事になる。

沖縄出身の大樹に「沖縄を守り切れなかったことを謝罪」する隊長。

とにかく熱演である。

唾を飛ばさんばかりの大きな声で演じる特攻隊員達には、圧倒されました。

皆さんとても演技が上手です。

 この大石伍長が実在の人物だったというフリップが最後にスクリーンに出たのですが、それを読んですぐわかりました。

私ってすごい?以前に読んだことのある大石伍長の遺書を覚えていました。

今日、本棚を探してみつけました。

神坂次郎著の『今日われ生きてあり』の中の「背中の静(しい)ちゃん」です。

Photo_4 

 特攻隊で亡くなった若者達の様子を取材し、遺書が載っています。

どれも重く、ひとりひとりの人生に心が痛みます。

その中でも印象に残ったのが「しいちゃん宛ての遺書」でした。

なつかしい静(しい)ちゃん! おわかれの時がきました。兄ちゃんはいよいよ出げきします。この手紙がとどくころは、沖なはの海に散ってゐます。思ひがけない父、母の死で、幼い静ちゃんを一人のこしていくのは、とてもかなしいのですが、ゆるして下さい。 兄ちゃんのかたみとして静ちゃんの名であづけてゐたいうびん(郵便)通帳とハンコ、これは静ちゃんが女学校に上るときにつかって下さい。時計と軍刀も送ります。これも木下のおぢさんにたのんで、売ってお金にかへなさい。兄ちゃんのかたみなどより、これからの静ちゃんの人生のはうが大じなのです。 もうプロペラがまはってゐます。さあ、出げきです。では兄ちゃんは征きます泣くなよ静ちゃん。がんばれ!」

 両親が亡くなり、伯父に妹の静江を預けている大石伍長の心残りがよくわかります。

 劇中では、清が妹のその後を孫の彩に尋ねる場面がありました。

「おばあちゃんは学校の先生だったんだよ。最後は校長先生までやったんだよ。」

私も「しいちゃん」のその後がとても気になっていたので、この話にじいんときました。

 それを聞いて安心する大石伍長。

やがて3人はもとの時代へと帰っていきます。

11112

 手前が大石伍長役の青年。

一番奥が、まみのお友達のMちゃん。

11111

 そして、特攻隊の隊長さんです。

出口で写させていただきました。

公演は11/14までやっています。

   ↓

http://www.airstudio.jp/aquastudio/index_top.html