フォト紙芝居 かがくのアルバム
『ドングリ』
構成・文 七尾純
監修 清水清
製作発行 あかね書房
出版 教育画劇
おはなし会では、科学や理科の本や紙芝居を読むことが多々あります。
理科系が苦手な私にとって、これらの本で学ぶものがたくさんあり、随分と勉強になっています。
さて、今の季節はこれ!「ドングリ」
ここでは、「コナラの木」のドングリの1年間を紹介しています。
木の枝に藤のようにぶら下がる雄花(おばな)。
雄花の近くには枝の先に雌花(めばな)がついていて、1つの枝に雄花と雌花があり、風で雄花の花粉が雌花に運ばれて受粉します。
6月、雌花のあとに丸い実ができる。ドングリの赤ちゃん。
その頃、オトシブミという虫が葉につき、くるくると葉を丸めて、そこへ卵を産みつけます。
卵から生まれた幼虫は、まわりの葉を食べて成長する。
夏には、コナラの木の樹液を求めて昆虫たちがやってきます。
夏の終わり、大きくなったドングリに「ゾウムシ」がきて、ドングリに穴をあけ、穴の中に卵を産みつけます。
卵から生まれた幼虫は、ドングリの中身を食べてしまいます。
拾ったドングリから白い虫が出てくることがあるけど、これは、ゾウムシだったんだー、と初めて知る次第。
けれど、ゾウムシに食べられても、ドングリはまだたくさんあります。
秋になって、ドングリは茶色くなり、風でおさら部分からはずれて地面に落ちます。
ドングリのなる木は、コナラだけでなく、カシやシイやコナラの仲間には、みなドングリができます。
ミズナラ、カシワ、クヌギ、アラカシ、スダジイ、ツクバネガシ、マテバシイなどなど。
形は木の種類によって、丸かったり、細長かったりします。
10月頃、雑木林にはシマリスがあらわれ、冬のたくわえにドングリをたくさん持ち帰ります。
そして、冬。
雪につつまれた雑木林で、残ったドングリの先がさけて、根が出てきます。
寒さと闘いながら、冬を越し、春には緑の葉っぱが出てくるのです。
これが、何年もかかって、大きくなっていきます。
すごい、すごい、そうだったんだーと感心しきりで、紙芝居の解説もじっくり読みました。
私には「スダジイ」という木の名前が、どこかで聞いたことあるような気がして・・・。
そうだ、「ひでじい」だ!
「ちびまる子ちゃん」の友達、花輪君くん家の執事さん。
「スダジイ」のドングリは、あくが少ないので、生で食べられるそうです。
さて、これをおはなし会で演じるのなら、是非とも実物がほしい。 でも、ドングリって、どこへ行けばあるの?
山とか行かれないし・・・と思っていたら、「もくりん」さんのブログに「家の近所にたくさんドングリがおちていて・・・」の記述を発見!
もくりんさんに電話して、「拾いにいきたい」と言ったら、案内してくれる事になり、さっそくGO!GO!
なんともくりんさん家の前の道路の木の下にたーくさんおちているではありませんか!
ドングリって、こんな近くにあったの!?
非常なる驚きでした。
私の生きてきた人生でドングリに触れた事は数えるほどしかなくて、「山で拾うもの」という固定観念があったのです。
![10072 10072](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/3d/db9b3a940d887e73a5e041ccf29b1eed.jpg)
もくりん さんも手伝ってくれて、いっぱい拾い集めました。
こども達に配るつもりなので、水できれいに洗ってタオルでよく拭いて、缶の中へ入れました。
こんな風に枝や「おさら」部分がついたままなのもありました。
さて、これをどうやって配るか。
もちろん、そのまま配るけど、こういうのを作りました。
修正液とマジックで目と模様を書いて「トトロ」
次の日のおはなし会に時間がなくて、簡単に作ったものを5~6個用意して、あとは作り方を説明して、そのまま配りました。
模様を書いたものは先になくなり、「うちに帰ってからコマ作ろう!」と言う子もいました。