しいかのブックトーク

毎月読んだ本や日常の諸々を記録します。

心のかけら

2009-02-21 17:32:11 | こんな本読みました

51ymdbppxpl__sl160_aa115_ 広谷鏡子 著   ハルキ文庫(角川春樹事務所)

友人のモクりんさんが読んだというので、私も読んでみました。

広谷さんの作品は初めて。

 39歳のOL、比沙子と、29歳の秋生の出会いは、出勤前の朝の、信号待ちの交差点。傘をささずに立っている秋生に、傘をさしかけたのがきっかけで、なんとそのままタクシーでホテルに直行。

 朝ホテルの後、ちゃんと出勤時刻に間に合った、というのがすごい。

 そして、朝礼で新人紹介があり、それがあの、彼だったという、小説ならではの偶然。

 そして、色々あるのだけど、読んでいて、腹立たしいのは、秋生である。 いい年して、過去(母に捨てられた)にうじうじして、それを紛らすために、女性と関係して、甘える。

 それに比べて比沙子の立派な事! 人間ができているし、とても魅力的な女性である。 こんないい加減な男、さっさと見捨てればいいのに、とイライラする。

 けれど、恋愛の渦中にいると、それができないのよねー、と気持が手に取るようにわかる。

 最後に、秋生が一人でスペインに行くというのも、比沙子がそれに納得するというのも、私には納得がいかない。

 やっぱり比沙子は、イエスキリスト? 


なのはなみつけた

2009-02-11 10:53:04 | こんな本読みました

206423   ごんもり なつこ著  福音館書店

 
今からの季節にぴったりの理科絵本です。

 これから、色々な場所で「なのはな」を目にされると思いますが、みなさん、「なのはな」って、どんな種類の花だか、知っていますか?

 「アブラナ系」で、種子から油をとるというのはご存じですよね。

 私も、花はお浸しにしたり、油をとるために栽培してるのかなーぐらいの認識しかありませんでした。

 でもね、実は「なのはな」は、何でも「なのはな」になっちゃうんですよ。

 畑に「なのはな」が咲いてるでしょ。
あれは、畑に残った白菜や、キャベツや、かぶ、などから、「なのはな」が咲くんです。

 ためしに、八百屋さんから買ってきた野菜につぼみがあったら、土に植えると、黄色い「なのはな」が咲きます。

 という事は、「なのはな」って、色んな野菜に咲く花であり、名前の由来は「なっぱ」の「な」なのなのかなあ。

 思わぬ発見にワクワク。
さっそく私も「なのはな」作ろう!とその気になっちゃいました。 


かみさまからのおくりもの

2009-02-11 10:50:51 | こんな本読みました

1312 ひぐち みちこ著  こぐま社

 「あかちゃんが うまれるとき かみさまはひとりひとりのあかちゃんに おくりものをくださいます」

 
・・・で始まり、病院で生まれた5人の赤ちゃんに、天使が贈り物を運んできます。

 「てんしが はこんできた おくりものは よくわらう でした。」
 「あかちゃんは よくわらう あかるい こどもに なりました」

 という風に「ちからもち」「うたがすき」「よくたべる」「やさしい」などがそれぞれの赤ちゃんにプレゼントされます。

 個性というのは、生まれつきとは知っていましたが、なるほど、これは〈神様からの贈り物〉だったんだなあ、と確認した次第です。

 はり絵の絵本で、思わずにっこりしちゃう、優しい絵です。
幼稚園から小学生向き。
高学年の子にも読んであげたい絵本です。