しいかのブックトーク

毎月読んだ本や日常の諸々を記録します。

2015年9月に読んだ本

2015-10-07 16:44:19 | こんな本読みました

読んだ本の数:20冊
読んだページ数:3083ページ
ナイス数:200ナイス

銀のうさぎ (新日本少年少女の文学 23)銀のうさぎ (新日本少年少女の文学 23)感想
あとがきを読むと、東北の農家で生まれた著者が、生まれた町を舞台に、少年時代の事を書いたとある。けれど、この世界はそれほど昔ではないのに、どれもが東京生まれ育ちの私には別世界の出来事である。映画やドラマの世界。けれどひとつひとつの作品の主人公のこども達の心情や心の動きはすごくよくわかる。雪深い中での生活、農家の苦労。こどもにも辛い事がいっぱいあるけれど、受け入れて前向きに生きている。都会で便利に育つこどもとどっちが幸せだろうか。私は、この子達の方が強い精神を持てるはずと思う。
読了日:9月28日 著者:最上一平
おとうさんの木おとうさんの木感想
これはこういう自然の中で育った人でないと書けない物語である。いつごろの時代かは書いてないけれど、きっと最上さんのこども時代の頃なのだろう。ふくろうのこどもを育てたり、釣りをしたり、ごんごろ山へ登ったり、物語の中のこども達には自然と触れ合う遊びや冒険がたくさんあったんだね。お父さんが亡くなったいわちゃんの悲しみが、ぼくの優しさが文章にはなくてもじんわりと伝わってくる。
読了日:9月24日 著者:最上一平
七海と大地のちいさなはたけ―夏のきせき (おはなしボンボン)七海と大地のちいさなはたけ―夏のきせき (おはなしボンボン)感想
最上さんの作品を持ち寄っての読書会の為に読んだ。家族で借りている家庭菜園。水たまりでおぼれるコガネムシを助けたり、人参を間引いたり、土や自然と触れ合い、「ここにいのちがあるきせき」を学ぶのである。お父さんの言葉「おれたちはいのちをくっていたというわけだ。ということは、いくつものいのちが、おれたちのいのちに生まれ変わるってことかな。」これがこの物語の主題である。
読了日:9月24日 著者:最上一平
フランケンシュタインの方程式―梶尾真治短篇傑作選 ドタバタ篇 (ハヤカワ文庫JA)フランケンシュタインの方程式―梶尾真治短篇傑作選 ドタバタ篇 (ハヤカワ文庫JA)感想
ドタバタ系の短編集。1978年から1992年のSFマガジン収録作なので25~23年も前の作品。6編とも面白かったけど、一番身近に感じて興味深く読んだのが「泣き婆伝説」。熊本の参議院議員選挙に立候補する新人を、後援会会長として活躍する男の話。無名でお金もない新人を国政選挙に出すという難事業。最初のうちは人も集まらず選挙の運動のやり方もわからなかったのが、除々に支援者が集まり活気づいていく。ムダな事務員たるトドもどきのおばちゃん達が、運動が始まると素晴らしいウグイス嬢となり、(続きあり)
読了日:9月24日 著者:梶尾真治
君の膵臓をたべたい君の膵臓をたべたい感想
(続き)甘い!映画でも人気イケメン君を起用してこんな類のがあるけど、はー?もっとやる事あるでしょ。自分が高校生とか同年代なら受け入れちゃうのかな。
読了日:9月23日 著者:住野よる
君の膵臓をたべたい君の膵臓をたべたい感想
貸して下さった方が「電車の中で読まないように。泣いちゃうから。」とのことでしたが、ごめんなさい、全く泣けませんでした。好きか嫌いかでいうと嫌いです、この手の話は。設定が不治の病で、必ず死んでしまう少女、というのが気に入らない。なんてずるい設定なのよ。文章も嫌い。【大人しい生徒くん】だの【秘密を知ってるクラスメイトくん】という表現がうざったい。もったいぶった言いまわしやわざとらしい「病人の元気さ」が涙をそそるかというと大間違い。まあ、そもそも未成年で生活の苦労も知らない高校生の恋愛ってのが(続きあり)
読了日:9月23日 著者:住野よる
ふしぎ駄菓子屋 銭天堂4ふしぎ駄菓子屋 銭天堂4感想
ライバル?敵?悪人?登場。「たたりめ堂」のよどみ。見た目は7歳くらいでびっくりするほど色白、濃い紺色の髪、整った顔立ち。赤い彼岸花の模様がはいった丈の短い着物を着ている。jyajyaさんの絵は描写通り。大柄で太った白髪の、でも肌はつるつるの紅子とは違うキャラである。邪悪な「よどみ」にも客は惹かれてついて行ってしまい、とんでもない菓子を買ってしまう。支払いはお金でなく、「悪意」である。この巻の最後で紅子さんがどうやってその日の客を選ぶかが明らかになり、店の目的も分かるのだ。あー、もっともっと続きが読みたい!
読了日:9月23日 著者:廣嶋玲子
ふしぎ駄菓子屋 銭天堂3ふしぎ駄菓子屋 銭天堂3感想
ずっと読みたかったのがやっと読めることになり、まずは1巻、2巻を読んだら、もうもうもうもう(このあともうが100個つづく)すっかり紅子さんのとりこになり、続きを読まずにはいられない、いちもくさんに図書館へ急行。毎回選ばれし「幸運のお客さま」はこどもだけでなく、大人もあり、銭天堂で買う菓子を、うまく使うも失敗するも、本人次第なのだ。「しわとり梅干し」欲しいねえ。私なら上手く使いこなすと信じたいけど、人間の欲は果てがないからね、その立場になったら食べすぎてしまう事もあるのかな。
読了日:9月23日 著者:廣嶋玲子
ふしぎ駄菓子屋 銭天堂2ふしぎ駄菓子屋 銭天堂2
読了日:9月23日 著者:廣嶋玲子
ふしぎ駄菓子屋 銭天堂ふしぎ駄菓子屋 銭天堂
読了日:9月23日 著者:廣嶋玲子
選ばなかった冒険―光の石の伝説 (偕成社ワンダーランド (17))選ばなかった冒険―光の石の伝説 (偕成社ワンダーランド (17))感想
偕成社ワンダーランドシリーズの1冊。これが書かれた頃はまだ、ゲームの初期の頃だろうか。いわゆる「ダンジョンゲーム」、RPGゲームであり、迷路があり、怪物との闘いがあり、武器の入手があり、ボスがいて、という基本ゲームである。その中に紛れ込んでしまい、現実とゲームの世界とが、眠ることにより交互に体験するというワクワクドキドキの物語である。小学生にはたまらないだろうなあ。主人公の学は、この冒険により、名前通りに色々な事を学ぶのである。
読了日:9月17日 著者:岡田淳
幽霊塔幽霊塔感想
いやあ、たまらなく面白い。なんといっても宮崎駿の口絵の美しさが、この本を手にとりやすくしている。懇切丁寧なる解説と、幽霊塔の断面図、原作となっている黒岩涙香版『幽霊塔』やアリス・ウイリアムスン『灰色の女』、ウイルキーコリンズ『白衣の女』の案内は、読書熱を燃え立たせる。「通俗文化の王道」、まさにその通り!読んでも知識の足しになるわけではない、むしろ技術や理論の誤りや欠陥が多々あるに違いないのだけれど、そこは「作り話」だからね、割り切って読んで、ただただ面白い、もうそれのみである。お勧めの読み方は(続きあり)
読了日:9月17日 著者:江戸川乱歩
おひげおひげ (チューリップえほんシリーズ)おひげおひげ (チューリップえほんシリーズ)感想
おひげがほしいと思った人も、物も、ほしいと思うだけでみーんなおひげが生えてくる。あぶあぶの赤ちゃんにひげが生えた顔は、まるでおっさんである。のんびりとした雰囲気がいい味をだしている。おはなし会では、「ひげシール」を作って、こども達につけてあげる。
読了日:9月16日 著者:内田麟太郎
満月の夜 古池で (角川文庫)満月の夜 古池で (角川文庫)感想
偕成社ワンダーランドシリーズの中の1冊。あの坂東真砂子氏が児童書も書いていたのね。坂東さんの作品は大好きでファンであり、『山妣』『死国』『狗神』『蛇鏡』他色々読んでそのおどろおどろしい世界をこわごわ覗いていたのだけれど、あの「子猫殺し」の記事でびっくり。パッシングをかなり受けていた。けれど、東野圭吾さんの記事を読んで、それが正確な事実でない事がわかり、一安心。渦中のまま亡くなったのが残念でたまらない。さて、この物語は、カラスが人間の言葉を話しているのを聞いてしまった透が、黒服の男たちにつけ狙われる(続き)
読了日:9月16日 著者:坂東眞砂子
反骨の市町村 国に頼るからバカを見る反骨の市町村 国に頼るからバカを見る感想
読めば読むほど、地方自治のずさんさ、地方議員の無能さにあきれて、腹が立つばかり。我が町もその典型であり、上が決めたことに意義もとなえず、調査も努力もしないで町の、町長の言うなり、もっというならそれを牛耳っている町出身の国会議員の思惑通りに賛成している。それはつまり、自分自身の保全であり、次回の選挙でまた当選したいがためなのである。国会議員は業者とつるみ、私腹を肥やすのだ。ゆえに、町の借金は増え、町民にその負担がのしかかり、限界集落や消滅への道を進んでいく。そんなヤツラを議会へ(続きあり)
読了日:9月9日 著者:相川俊英
これなになに? (教育画劇のかみしばい)これなになに? (教育画劇のかみしばい)感想
山本さんのシンプルで可愛い絵の紙芝居。陸の乗り物、空の乗り物、海の乗り物、簡単に答えられちゃうね。最後のオチがいいね。乗り物達がどこへ行くのかと思ったら、あらそうだったのね、という結末。
読了日:9月6日 著者:山本祐司
ちゅーとちょーのくだものさがし (教育画劇のかみしばい)ちゅーとちょーのくだものさがし (教育画劇のかみしばい)感想
貼り絵のような可愛い絵柄。「ぼくたちはくだものしらないから、おおきなこえでおしえて」という出だしで始まる、参加型の紙芝居。幼稚園児にもすぐわかる超簡単な問題だけど、それがいいのだ。きっとみんな得意気に答えてくれるでしょう。最後にみんなの好きな果物はなあにと聞きます。
読了日:9月6日 著者:ミスミヨシコ
おつきさま こっちむいて (幼児絵本 ふしぎなたねシリーズ)おつきさま こっちむいて (幼児絵本 ふしぎなたねシリーズ)感想
今の季節にぴったりの絵本。お月さまはどこまでもついてきて、雲に隠れたり、木に隠れたり、昼間だってうっすら見えるんだ。一年中月はあるけれど、やはりこの季節の月が一番明るくてきれいだね。
読了日:9月6日 著者:片山令子
びっくりまつぼっくり (幼児絵本ふしぎなたねシリーズ)びっくりまつぼっくり (幼児絵本ふしぎなたねシリーズ)感想
こどもの頃にこういうのを拾って遊んだ事がないので、まつぼっくりとは一体どこにおちているのか、ネットで調べてみた。おはなし会で現物を使いたいので、どこへ行けば拾えるのか、やはり松の木の下なのか。何年か前のイベントでもらったまつぼっくりが1個みつかり、何とかそれで間に合わせることにする。シンプルな絵と短い言葉がGoodである。水に濡れるとまつぼっくりは小さくなっちゃうんだって。それと、羽みたいな小さいのが種なんだって。いやあ、初めて知ることばかりで勉強になります。
読了日:9月6日 著者:多田多恵子
9月0日 大冒険 (偕成社文庫)9月0日 大冒険 (偕成社文庫)感想
大人の今読んだので、先の展開が容易に想像できてしまったけれど、これは小学生の時に読みたかったなあ。ストーリーはどこかで読んだことがあるような気がして、でも1989年という時代を感じさせるね。この頃は、ファミコンはあったものの携帯電話はないし、まだゲームも皆やってるわけじゃなかったから、家にいると図鑑を読むくらいしかすることがなかったんだね。偕成社ワンダーランドシリーズは他のも是非読みたい。
読了日:9月6日 著者:さとうまきこ