しいかのブックトーク

毎月読んだ本や日常の諸々を記録します。

2015年8月に読んだ本

2015-09-06 13:56:18 | こんな本読みました

2015年8月の読書メーター
読んだ本の数:13冊
読んだページ数:1883ページ
ナイス数:115ナイス

時の娘 ロマンティック時間SF傑作選 (創元SF文庫)時の娘 ロマンティック時間SF傑作選 (創元SF文庫)感想
ジャック・フィニイの短編が載っているというので期待大にして読んでみた。フィニイの作品は少ないのに、これは未読だった。『台詞指導』、映画の台詞指導係の青年が、美しい女優に恋する話だけど、予想したほどじゃなかった。一番よかったのはロバート・F・ヤング『時が新しかったころ』。つい最近観た「ジャラシックワールド」のイメージが残っていて、情景が想像できる。(続きあり)
読了日:8月30日 著者:R・F・ヤング他,ジャック・フィニイ
朝日新聞の戦争責任―東スポもびっくり!の戦争記事を徹底検証朝日新聞の戦争責任―東スポもびっくり!の戦争記事を徹底検証感想
戦時中がゆえに情報の統制があったとはいえ、軍部に委ねた記事を書き、国民を戦争へと向かわせたのは罪であるということ。一度絶版になったもの(朝日の横槍が入った)がまた翌年別の出版社から復刻されたのである。新聞記事は非常に興味津々、当時の文語調の書き方、やたら天皇崇拝、国民の生活などが読み取れる。膨大な紙面はひとつひとつ読むのは大変だけれど、解説がついているのでまとまって読みやすい。朝日だけでなく、他の新聞社も同じと思うので、そちらも読んでみたい。
読了日:8月27日 著者:安田将三,石橋孝太郎
ローマ法王に米を食べさせた男  過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか?ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか?感想
地域を活性化させることができるのは、地元の人間ではなくて、他所から来た人なのだ。古くからのしきたりや慣習にとらわれている地元民は、変わったアクションを起こすことができない。守りだけの体制に入っているから。今、TVドラマで『ナポレオンの村』として放映されているけど、原作のが当然いいね。TVドラマは対立人物を設けたり、人情ドラマに仕立てたりしてるから。我が町にこんな人物がいたらどんなにいいだろうか。
読了日:8月27日 著者:高野誠鮮
怨讐星域Ⅲ 約束の地 (ハヤカワ文庫 JA カ 2-16)怨讐星域Ⅲ 約束の地 (ハヤカワ文庫 JA カ 2-16)感想
ついに読み終えてしまった第3巻。ノアズ・アークとニューエデンの子孫達は、いつ邂逅するのか、そしてどなるのかというのを知りたくてどんどん読み進めて、ついに・・・、結末はまさかの出来事、けれど救いがあり、最後の「トーマス老の回想」でほっと一安心。けれど人類にはまた新たな試練がやってくる。どの時代でも、人間の考える事や感情は変わらない、過ちを犯すけれど、学びもしていくのだ、と思いたい。
読了日:8月27日 著者:梶尾真治
怨讐星域Ⅱ ニューエデン (ハヤカワ文庫JA)怨讐星域Ⅱ ニューエデン (ハヤカワ文庫JA)感想
全くのなにもない状態から、地球にいた頃の生活を取り戻そうと努力する人類はやはりすごい。ニューエデンはまだ地球レベルではないものの、かなり近くなっている。それに比較して世代間宇宙船ノアズ・アーク号は超近代的な生活で、Nホーンという携帯電話の超進化したような情報ツールによって生活している。両方に共通しているのは、「地球時代を忘れない為」の教育を子孫にしている事である。エピソードひとつひとつは今の時代でも共感できる物語で、私は「生存の資質」がよかった。Nホーンが結婚相手までみつけてくれるなんて素敵である。
読了日:8月27日 著者:梶尾真治
のってる のってる (そうえんしゃ・日本のえほん)のってる のってる (そうえんしゃ・日本のえほん)感想
イベントに行って、作者のますださん、石井さんにサインしていただきましたー!購入した時は、絵がはっきりして、字が少ないから読み聞かせに使えるなあと考えただけだったのだけど。実際にこども達の前で読んだら、いやー「のってる、のってる」私が~。イベントではますださんが歌いながら読んでいたので、私も歌いながら読んだのよ。後ろに楽譜があるんだけど、音を確認しないで、あの時の記憶だけで歌ったらテンションがグーンとあがってきました。小さい男の子が身体を揺らして一緒に「のって」くれていました。おはなし会ではこういう本が必要
読了日:8月27日 著者:ますだゆうこ
ふうせんどこどこふうせんどこどこ感想
鈴木出版こどものくに たんぽぽ版1994年10月1日発行。菊池清/作・絵。検索したけどみつからないので登録。この本は鈴木出版さんから直接購入したもの。ハードカバーは出てないのかしら。切り絵の絵本。女の子が転んで手から離れた赤い風船。信号機、果物屋さん、運動会の万国旗、郵便車、花屋さん、綿菓子やさん、サーカスの絵の中から風船をみつける、『きんぎょがにげた』と同じ手法。これがまた、簡単にみつかっちゃうのよ、きんぎょと同じようにね。だからいいの。こども達は立ち上がって本の前まできて、指さして教えてくれるんです。
読了日:8月27日 著者:
ぼくはかぶとむし (だいすき!ちいさないきもの)ぼくはかぶとむし (だいすき!ちいさないきもの)感想
夏のおはなし会には、虫系の紙芝居を読むことが多く、かぶとむしの紙芝居は何種類もある。写真のもあるけど、これは絵も脚本も渡辺享子さん。とてもリアルにかぶとむしの一生を描いている。幼虫の頃に出会った女の子幼虫と成虫になって知り合ったメスかぶとは同じ子なのか、ドラマチックである。かぶとはくわがたとライバルで、どのお話もくわがたをエイヤッと投げ飛ばすのだけど、くわがたがヒーローのおはなしはないのだろうか。いやでも、このお話はさすが渡辺さん、幼児向けで幼虫から成虫になる過程がわかりやすい。表紙の卵に目はおまけ?
読了日:8月26日 著者:渡辺享子
こどものとも 年中向き 2007年 09月号 [雑誌]こどものとも 年中向き 2007年 09月号 [雑誌]感想
タイトルは『はだかんぼうはつれてかないよ』。 図書館で借りたのはハードカバーになったものだったのに、これも登録・画像なし。見た瞬間、色使いの美しさに惹かれた。「服を着る」を「服を切る」と間違えて?折り紙でチョキチョキ服を切り、自分も動物達もそれを着て、あとから「へんてこりん」もきて、皆で動物園に行くのだけれど・・・。色の組み合わせの素晴らしさは、こどもの目をひくはず。最後のページに文字はないけど、ここにも、あそこにもみつける最後のお楽しみがあるよ。
読了日:8月26日 著者:
みずたまりみずたまり感想
一読して、すごくひきこまれた。小さなみずたまりから、次々に動物が飛び出して、あとをついていくと空を飛んで・・・。物語の世界に入り込んでいく。『おふろだいすき』や『かいじゅうたちのいるところ』と同じ系列である。少し長めだけれど、こども達は十分聞いていられる内容。ただ、難点はオチがねー。夢オチ、ではないけれどそれっぽくて、「え?」という感じ。
読了日:8月26日 著者:なかのひろたか
ほっぷすてっぷかぶとむし 0.1.2 2005年8月号ほっぷすてっぷかぶとむし 0.1.2 2005年8月号感想
絵がシンプルでとても可愛い。タイトル通り、ほっぷすてっぷ、じゃーんぷ!となるだけなのだけれど、私は、ノリのよさそうな子を指名して、前に出てもらい、読みながら一緒にホップ、ステップ、ジャーンプをやってもらった。そしたら、ほかの子たちも立ち上がって一緒にやっていました。こういう短い赤ちゃん本は、そのまま読むだけだと1~2分で終わってしまうので、みんなで楽しめる工夫が必要。
読了日:8月26日 著者:増田純子
あーと いってよ あー (幼児絵本ふしぎなたねシリーズ)あーと いってよ あー (幼児絵本ふしぎなたねシリーズ)感想
書店のおはなし会で読んだ。「あー」というだけなのだが、実にさまざまな言い方があり、こども達に一緒に言ってもらうので、あらましを頭にいれておくべき練習が必要。どうかなあと思いながらだったのに、すごいノリがよく、上を向いてあー、下を向いてあー、嬉しいあー、困ったあー、怒られたあー、思い切り大きな声のあーには書店中のお客さんがびっくりしたかもしれない。こども達だけでなく、自分自身も元気が出る本だね。
読了日:8月26日 著者:小野寺悦子
火曜日のごちそうはヒキガエル―ヒキガエルとんだ大冒険〈1〉 (児童図書館・文学の部屋)火曜日のごちそうはヒキガエル―ヒキガエルとんだ大冒険〈1〉 (児童図書館・文学の部屋)感想
公文国語教材にでていて、国語の先生が「結末を知りたい」というので読んでみた。 非常に優れた名作である。 ウォートンは几帳面で綺麗好き。カブトムシの砂糖漬けをおばさんの家に持っていくのにたくさんのお弁当を持っていって、それを「捕われの身」になった時も食べ続けるという落ち着き。 敵であるミミズクにもお茶をふるまうという優しさ。 とても好感のもてるヒキガエルである。 だからこそ、最後の素晴らしい結末を迎えることができたんだね。
読了日:8月9日 著者:ラッセル・E.エリクソン