そうなんだ。

外国語で知ったこと。

私を離さないで  英語

2017-11-26 10:31:04 | 読書
今年のノーベル文学賞は、日系イギリス人のカズオ・イシグロ氏が受賞しました。
おめでとうございます!

実は、受賞で初めてこの作家の名前を知りました。
長崎県生まれのイシグロ氏は、幼少期を過ごしこともあり
子供の頃を知る人物のインタビュー等を含めて報道されました。

受賞のニュースが伝わってすぐ、図書館に予約を入れました。
ところが
同様に考えた方が大勢いらしたようで、すでに予約人数はかなりの数になっていました。

いくつかの図書館にリクエストを入れた中で、最初に順番が回ってきたのは娘の通う大学図書館でした。
学生の皆さんの為にも早く返却しなくては。というプレッシャーのもと、一週間で2作品を読み終えました。

『私を離さないで』 と 『わたしたちが孤児だったころ』

まずは『私を離さないで』です。
原題は 「Never let me go.」・・・私を離さないで

「let ~ go 」・・・《命令文で》~を離せ
「let me go」・・・(つかんでいる)手を離してくれ

それに否定の「never」がついて、私を離さないでになります。
歌で流行ったレリゴー「let it go」は、”それを離せ” の意味から “それ以上のことはしないで” “そのままにして” でした。

創作であるとわかっていながらも、胸がしめつけられました。
このまま医学が発達したら、有り得そうだからです。

臓器移植のために、この世に生を許されるクローン人間の若者たちの話です。
クローン人間といっても、考えることもできれば感情もあります。
彼ら彼女らは、子供時代より世間から隔離された学校で寮生活のもと育てられます。
全て、将来自分の臓器を提供するためになんです。

文中にも書かれていましたが、我が子や愛する人を救いたいという人間の気持ちが
クローンである彼ら彼女らの背負う残酷な運命に目を背けさせてしまうのです。
読み終わってから検索したユーチューブの映画の広告映像。 観ただけで、泣いちゃいました。

『私を離さないで』はあらすじが分かってから読んだ方が、お話の中に入っていけます。

『私たちが孤児だったころ』には、日本人も登場します。
残り1/3 辺りから、俄然面白くなりました。

翻訳ということもあるかもしれませんが、言い回しが少々くどいように感じました。
でも、二冊とも最後まで読んで良かった。 面白かったです。



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2 コメント

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Never let me go (ゴン)
2017-11-27 14:51:24
去年だったか、三浦春馬と綾瀬はるか主演で
ドラマを観ました
今までのドラマと違い、衝撃的な物語
クローンが再生される現代
考えさせられるドラマでした

私たちが孤児だったころは読んでいないので
手に取ってみたいと思いました




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私も観たかった (ふーちゃん)
2017-11-27 16:20:44
重いテーマだったけど、視聴率はどうだったんだろ。
ノーベル文学賞後なら、もっと話題になったかもしれないね。
「私たちが孤児だったころ」は舞台が上海で、時代はアヘン戦争の頃。
「私を離さないで」よりは重くないよ。
イシグロ氏の話の進め方は独特だね。
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