故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

田舎は学びの宝庫(Part2:人間関係)

2022-09-16 11:37:23 | よもやま話

絵のタイトルは、「菰の雪囲い」です。
この風景が好きなんです。
地域の人には、ちんぷんかんぷんです。


慌てない 機が熟しても 天の声 

旅の間に、廊下を越えて畳の端まで陽ざしが伸びていた。
ゴーヤに枯葉が目立つようになった。
島に来て初めて知った、猪の餌あさりが最盛期である。
10月半ばになると、山に帰り繁殖を迎える。

今日のタイトルは、「田舎は学びの宝庫(Part2:人間関係)」です。
「おはよう」代わりの「どこへ行くの」がたまらなく嫌で田舎を飛び出しました。
ガキの頃、出かける場所は正直に言えないところばかりでした。
今思うと、大人も出かけたいけど出かけられない事情があったのです。

田舎で人間関係を築くなら、先ずは自分を知ってもらうことです。
知らない場所に移住した時、3人の暇なお年寄りが、畑をやっていると声をかけてきます。
1年目は3時間/人が、2年目には1時間/人になり、3年目には挨拶だけの5分/人です。
ところが、島に移住し、島の産まれと説明すれば、始めから5分/人です。
この違いは何でしょう。
島には私達の親戚も多く、家として認知されています。

次には、何ができるか知ってもらうことです。
閉鎖的な田舎では、先祖伝来の土地が耕作放棄地になろうと、誰かに譲ることはありません。
時給1000円で手伝うか、無償の草刈ボランティアを始めます。
玄関の前に積まれた野菜は、誰が届けてくれたのか。
推測が付くようになってから、付き合いが始まります。

三番目に、何が得意か伝えることです。
IT関係のリモートワークをしていると言っても理解してもらえません。
スマホやコンピューターの使い方の手伝いをする。
好きなパン作りや釣った魚を配り食べていただく。
お礼に届いた野菜を材料にした料理を作りお返しをする。
私は、お礼に似顔絵を描きました。

コミュニケーションが取れるようになってから、
何故ここに来て、何がしたいか伝えればよいでしょう。
ここの景色が好きです。
ここで、こんなことがしたいと思いました。
親切にしていただいた人とばかり付き合うと、他の人に疎まれることがあります。
地域には、地縁血縁の他、仲良しグループが存在します。
田舎も都会もありません。
年寄りになったら、最低3つの付き合いを始める。
どれかの付き合いには、苦手な人がいますから。
これは、どこでも変わりません。

移住のスタートは、面接のプレゼンテーションと同じです。
始めから、現場は嫌い、営業は無理、設計や開発がしたい。
これでは、採用する側も戸惑うばかりです。
描いた自分の理想像で暮らしたいと言っても通じないのです。
意を決して移住したのに、自分がしたかったことが出来にくくなるはずです。

2022年9月16日

2022年8月11日投稿「田舎は学びの宝庫」では、
「都心まで、公共交通機関でわずか一時間です。
島の細い道を車ですれ違うと、知らぬもの通しが手をあげます。
過疎と戦う田舎です。
東洋の端っこだった日本が、多くのことを発信しています。
東京が、田舎から学ぶ時が来るのでしょう。」
(記事から抜粋)
コメント
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