故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

持てる力で戦う

2016-03-22 06:32:07 | プロジェクトエンジニアー

かつて勤めた会社の上司二人が、奇しくも同じようなことを言いました。

エンジニアリング会社の上司は、こう言った。
提案の時、自社が今持っていないソリューションは、あるかのように顧客に説明してはならない。
そのシステムやソフトを開発するだけで、見えないコストがプロジェクトを受注した後のリスクになる。
必要であれば、開発費用がかかると説明すべきだ。

外資系会社の上司は言った。
スイスの農家は、例え駄馬であったとしても、自分の家の馬を使うしかないのだよ。という格言があると。
外資系会社の日本法人には、エンジニアリング能力が不足しているために、プロジェクトを受注できないことを言ったときでした。
結局、営業である自分がプロジェクトマネージャーを兼務して、受注しました。
強い機械を売るだけでなく、周辺機器も含めた全体最適のソリューションを私は売りたかったからです。

今日ネットニュースで、「なぜ、うつ病は治らないか」という記事を、見ました。
良くなりかけては元に戻るのサイクルに陥る原因は、焦りから来ると書いていました。
うつ病や癌は、完治しない。日常生活に支障がない程度に回復すること(寛解という)を目指すのが良いと言われていました。

うつ病患者の質問で必ずあるのは、「いつ治るのか」と「完治するのか」の二つであるとも。
うつ病の治療は、休息と投薬であり、薬が減ることができれば快方に向かうとのこと。
焦ってはいけないと、医師からも家族からも言われます。本人には、逆の言葉として聞こえてしまう。
焦りがあるのは、むしろ普通だと本人に伝えること(偽解決)が良いとも書かれていました。
記事の筆者の経験も加えられていました。
記者のアトピーを治そうと一生懸命であった親元を離れて一人で生活をするようになったら、数か月のうちに落ち着いたとも書かれていました。

私には4人の子供がいます。
どの子も、不登校になりました。長女の時は、必死でした。早く学校に行けるように夫婦で努力しました。
どの子も高校一年生でなりました。
私達夫婦は、「そんなの普通だよ」と子どもたちにプレッシャーは与えませんでした。
どの子も一ヶ月ほど休んで、学校に行けるようになりました。
また、不登校になることがあるかもしれないけど、それもありと夫婦で話していました。
亡き妻は、これ幸いと一緒に遊んだり学んだりしていました。中学に入ると、親離れしたように見えました。

いくつかの例は、逆療法のように聞こえるかもしれません。

今日のタイトルは、「持てる力で戦う」でした。

私は、「ないものねだり」の人間でした。
特に若い時は苦しみました。
田舎で育った。貧乏。背が低い。性格が悪い。不細工な顔。
すべて相対的に足りないことや劣るものと恨んでいました。
これが、実は「人間の個性であり、味わい」であると気づいたのは、40歳の頃でした。
今ある現実を受け止める。
持てる力で戦おうと腹をくくりました。

しかし、人は焦るものです。
再度、自分を嘆き否定します。
そんなこと、当たり前で誰しも陥ることです。
焦りではなく、自分はどうするだろうかとプレッシャーのかかる難局を楽しむことです。
ノー天気で良い。いい加減で良い。天然で良い。
呑気にやろうと思うこの頃です。

追い越され 抜き返すより さあどうぞ

2016年3月22日


コメント
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