故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

考え不足

2016-03-02 13:02:22 | プロジェクトエンジニアー

かつていた会社の上司が、酒の席でこんなことを言われました。

評価 = 能力 x 時間

能力のないものは、時間をかけろということです。
私は、猛反発しました。
理由は、「貴方が、それを言ってはいけない」でした。

逆を言えば、能力が一緒なら時間をかける(残業など)人を評価するということです。
分かりやすい評価の仕方です。
何故、能力をあげようとしないのか。
その他の評価軸を持たないのか。

この方は、顧客との昼食会で延々と卒業した大学の話をされていました。
顧客の大事な人が、どこそこの有名大学を出られていて、自分の会社の力がある人と同じ研究室だと言われていました。
そばで聞いていた顧客の一人に、高校卒の方がおられました。高卒の方が、実質的なプロジェクトマネージャーでした。
この人は、話に加わることができませんでした。

私は、機微の解らぬ人だと、上司のことを思いました。
役員までだなとも。その通りになりました。

就職が解禁されました。
今年は、「売り手市場」とのことです。

そんなことはありません。
優れたやつは、いつもほんの一握りです。
ほとんどの方が、「お利口さん」を売りにします。
どこそこの大学を出たこんな研究成果をあげてきました。
私は、役にたちますと売り込みます。

私は、30年後にはこの会社を背負って立ちます。とは言いません。
ほら吹きと思われるからです。
先人達が、次の世代に期待するのは、「変化に対応」できる人材です。
そのために自らもやり、次世代は背中を見て育ちます。
日々の変化をどうやって解決していくのか見せるのです。そして目の黒いうちにやらせます。
どこそこの大学卒業は、なんの役にもたたないはずです。物事を解決していく経過に過ぎません。
そこに留まってはいられぬほど、世は変化します。
過去より今が大切です。生きている限り「今」の連続です。

今日のテーマは、「考え不足」でした。

私は、走りながら考えるタイプです。
本当は、じっくり考えて走りたい。
いろんな人がいます。
私は思索が得意ではありません。実践派です。
汗をかきたいほうです。常に現場が好きです。

ある会社の面接で、新卒の私にその会社の社長さんが質問されました。
「会社に入ったら何がしたい」
「現場に出たい」が私の答えでした。
眠かった社長さんの目がぎろりと剥けました。

猪突猛進型は、走り過ぎてふと止まることがあります。
振り替えって、しまったと思います。
後戻りをしようとします。切腹する人も出てきます。

今思うと、どうして走りながら考えなかったのか。
走りながらでも修正はできることに気付きませんでした。
「考え不足」でした。

考え不足は始まる前とは限りません。
今、毎日考えることです。
石橋をたたいて渡らぬことになったりします。たたきすぎて石の橋(グループ)が壊れたりします。

走りながら考える。考えながら走る。
走ることで、考えが煮詰まってきたりあっさりしてきます。
反省のない行動なんてありません。

責任をとれば済むことではありません。
なぜ失敗したのか、伝える義務があるはずです。
ここでも考えたら解るはずです。
この期に至っての「考え不足」は責任逃れです。給料泥棒です。

深呼吸を忘れがちです。
少しだけ休憩します。
走ってきたんです。休むことも大切です。
多くの人が、休むことを忘れています。
他にやらなければならないことが、いっぱいあったはずです。

それが、「考え不足」です。
休み、違うことをする。できなかったことをする。
きっと、違う気持ちでまた考えられるようになります。
考えも身体と同じように成長するはずです。

私は、多くのことを経験して少しだけ会得しました。
考え不足でなければ、もっと多くのことを吸収できたのではと思います。

考え不足だったと後で感じることがあります。
一つの価値に固執したからです。
もう少し、自分に克っていればと反省しています。
欲が、凝り固まりが「考え不足」を作りだします。
盲目です。情報不足です。それを自ら作っている状態です。
これでは、考え不足になっても仕方がありません。

走ることで、汗をかくことで、自分よがりが消えていきます。
過信が薄まるからです。思うようにできない自分に気付くからです。
考え不足にならないように、自分を自由にしてやりたい。

考え不足について書いてきました。
まだまだ、考え不足です。


高いほど 狭く危険な 山歩き

2016年3月2日


コメント
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