故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

かたら餅が食べたい

2015-06-17 06:17:13 | 思い出話
  
かたら(サルトリイバラ)の葉を見つけた。

草刈りをしていて、偶然見つけたのである。

故郷広島では、この葉ではさんだ餅が、春の楽しみでした。
記憶の限り、母が作った唯一のお菓子でした。
食べたいときは、山にこの葉をとりに行きました。
どこに生えているか子どもでもよく知っていました。

柏の葉の代わりが、かたらの葉だったのです。
かしわ餅と違うのは、小麦粉で作った生地であんこをはさみ
裏表にかたらの葉を巻き、最後に蒸すのでした。

横浜で、子供に作ってやろうとこの葉を探しました。
やっと鎌倉の山で見つけました。
子供達は、私が作った不格好なかたら餅を
美味しいとたくさん食べてくれました。

東京に引っ越した後に、かたら餅が食べたくなりました。
妻と一緒に奥多摩の山に探しに行きました。
やっと見つけたかたらの葉でした。
妻の作ったかたら餅は、小ぶりで上品な感じの出来でした。
これも美味しかった。

そういえば、母の作るかたら餅は、雑でした。
あんこがはみ出したのもありました。
おそらく、たくさんあんこを入れてくれたのでしょう。

草刈りの途中、誤って切ってしまった、
かたらの葉を持って帰ることにしました。
妻にかたら餅を作ってとお願いしました。
母の代わりを妻にお願いしたようで、少し恥ずかしいのです。

いやいや妻も私も同郷です。
二人にとってもお袋の味だから良いのです。
フキも一緒に持ち帰りましょう。
草刈りも楽しいのです。

草刈りをしたので、屋外の足場がつけやすくなりました。
駐車場が広くなりました。近所の人が喜んでくれました。
良いことづくめです。

かたらの葉は、ちょっとしたご褒美と思うことにしました。

かたら餅 冷たき軒に 蒸しあがる

2015年6月17日

コメント
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