心を込める。
仕事の良しあしは、自分が決めるんではない、
使う人が満足するかどうかで決まる。
清掃の職人、新津春子さんのプロフェッショナルでした。
汚れを落とす新津さんに釣られて、
コンピューターの画面に唾をつけて、拭いていました。
向こうの汚れではなく、コンピューターの画面の汚れでした。
ごめんなさい新津さん。
新津さんは、残留日本人孤児のお父さんと一緒に、
28年前に中国から帰国した。
中国では、「日本人帰れ」と
日本に帰国して通う高校で、「中国人は帰れ」と言われた。
しかし、新津さんは、何が悔しかったと問われた時に、
一生懸命やっても認めてくれない上司(鈴木さん)に、
認めてもらえなかったときのことを熱く語られた。
生まれは、自分のせいじゃない。
仕事は、自分がやることだと思われたんじゃないかと想像しました。
二度目の清掃コンテストで優勝したときに、
報告に行った、鈴木さんに言われたことは、
「お前が優勝するのはわかっていた。」
こんなに素晴らしい褒め言葉はありません。
仕事に心をこめる。
自分の満足のためではなく、お客様の満足のために仕事をする。
そのためには、5Kgの鉄アレイで、毎日身体を鍛えるのでした。
これぞ、プロ魂です。
新津さんのプロフェッショナルとは、
「目標を持って、日々努力をし、
どんな仕事でも、心をこめて仕事をする人」
でした。
心をこめる。
そうすると、仕事が我がことになります。
誇りとなります。
誇りは、何事にも変えられない支えなのです。
新津さんの少し中国なまりが移った日本語になりました。
私は、尊敬する人のすぐ真似をするのです。
新津さんに色気を感じました。
輝いていました。
紺碧の 心のくもり 拭い去る
2015年6月3日