新型コロナウィルスの感染拡大下で、開催された東京オリンピック。
五輪開催そのものの是非、IOCの強硬な開催姿勢と委員やスタッフの不祥事、いろいろな問題を抱えたままであるが、いざこの5年間に努力を続けてきたアスリートたちが示す輝きはやはり素晴らしかった。
卓球男女混合ダブルスの2回戦、日本の水谷 隼・伊藤美誠ペアとドイツのパトリックフランツィスカ・ペトリアソルヤペアの試合は激戦となった。ゲームスコラ3対3で迎えた最終ゲームでは1対7と6ポイント離された状態から追い上げ、何度もマッチポイントをドイツに握られながらもジュースに持ち込み、ついには16-14で勝利した。
特に10-10でジュースに持ち込んだあと、伊藤美誠は厳しい表情を崩さなかったが、いまひとつプレイの冴えが欠けてきた。これを水谷が思いきった強気のプレースタイルに切り替えて、ポイントを挽回し、最後日本のマッチポイントでは伊藤が強気のロングサーブで相手のレシーブミスを誘い、最終ゲームを獲ることができた。
この水谷選手の伊藤選手に対する声掛けや、プレースタイルで引っ張ろうとする姿勢はさすがに長年世界で活躍してきた経験が培ったものなのだろう。そしてこれに応えることができた、伊藤選手もすごいメンタルである。
こんな試合がリアルタイムで見ることが出来るオリンピック。自分にとってはこの試合だけでも開催の意味があったと感じた。
今現在も台湾ペアとの激戦が伝えられている。とにかく良いゲームを期待したい。