最終回まであと2週になった「朝ドラ」最新作。
はじめは、はつとあさ、嫁ぎ先での人生の変わりようやら、嫁姑問題やら、ドロドロしていくのかな、と思いきや、主人公である波留演じるあさ、宮崎あおい演じるはつ、玉木宏演じるはるの旦那・白岡新次郎、ディーンフジオカ演じるともちゃんこと五代さん、友近演じるうめと、魅力的なキャラクターが次々と現れるが故にとにかく毎日見ていて楽しい。大変な事故や事件は起こるけれども、それを加野屋の人々全員で受け止めて解決していくし、何より加野屋の面々の雰囲気が良く、とても良質なホームドラマになっている。また、あまちゃんのときに感じた、そのコミュニケーションの中に自分もいるような幸せな錯覚を味わえる、これが高視聴率を叩き出している理由ではないかと思う。
亀助や雁介さんなど個性的な脇役陣もさることながら、加野屋主人・白岡庄吉を演じた近藤正臣、おかみさん白岡よのを演じた風吹ジュン、このお二方の人間味、優しさ溢れる演技が素晴らしい。特に近藤正臣は2年前の杏主演のごちそうさんでも、杏の旦那さんの家出した父親を演じていて、このときも良い演技をされていたが、今回ものれん分け後、金の貸し借りをしないという仕来りを守るがために、救えなかった元番頭の息子、松造に病床で詫びを入れるシーンは本当に涙を誘われた。
噂された花子とアンの村岡花子が晩年の白岡あさのモデル・広岡浅子の開いていた講習会に参加していたというエピソードから、吉高由里子のカメオ出演を期待していたのだが、どうもそれは平岡らいちょう役に元AKB48の大島優子が起用されることで実現はしないようだ。毎週末1週間分まとめてみるのが楽しいのだが、それもあと2回。大阪恐慌をどう乗り切るのやら。