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Untersee-Boot

あるいは感想記として

『スポーツドリーム』 8/2

2008年08月03日 | スポーツドリーム
前回に引き続き、ゲストは城彰二さん。

今回は、恒例の10の質問でサッカー話などをあれこれと。
"スペインでプレイした経験は解説の今も役に立っている?"という質問には「はい」と答えていた城さん。
いわく、ヨーロッパのサッカーはミーティングもロクにやらず意外に雑な考え方だけど、勝負がかかると目の色を変えて徹底して勝ち負けにこだわる、とのこと。
サッカーだけではなく、じゃんけんでもテレビゲームでも勝負にこだわり、サッカーのテレビゲームを向こうの選手とやったときなどは、城さんが点を入れると「今のおかしい」と言っていきなり電源を切ったりもするそうで。
そんな中で城さんがどうしたのかというと、

南原 「それでどうやって、こう、向き合っていったんですか?」
城   「いや、それで」
南原 「はい」
城   「やっぱりこう、「郷に入ったら郷に従え」って言いますけども」
南原 「はいはい」
城   「言葉もそうですけど、僕もスペイン人になりきらなきゃダメだなと」
南原 「うん」
城   「日本人って」
南原 「はい」
城   「凄く客観的に見たりですね」
南原 「はいはい」
城   「入り込めないところだったり、そういうのがあったので」
南原 「うん」
城   「これは恥ずかしさとか、色んなことを忘れて自分の思いをすべてブチ明ければ良いなと」
南原 「うんうん」
城   「というふうに思ったので」
南原 「うん」
城   「もうそっから、やっぱりこう、約三ヶ月くらいかかりましたけど」
南原 「うん」
城   「そっからもう自分の好きなように」
南原 「はい」
城   「自分の思いを」
南原 「「何でパス出さないんだ!」とか」
城   「そう、「お前ふざけるんじゃねぇぞ」とか」
南原 「アッハハハ」
城   「「お前がミスしたからいけないんだろ」とか」
南原 「アッハハハ」
城   「そういうことを、どんどん言うようになって」
南原 「日本の時は言わなかったんですか?」
城   「日本の時はやっぱり、こう、「あぁ惜しかったね」とか」
南原 「「オッケー、行こ行こ行こ」」
城   「「オッケー、つぎ行こう」とかって言ってたんですけど」
南原 「はい」
城   「ま、内心はどっかで「オイ、しっかり止めろよ」とか」
南原 「アッハハハハ」
城   「「しっかりココに出せよ」という、そういうのがやっぱりあるんですよね」
南原 「はいはい(笑)」
城   「だから、そういったものを」
南原 「全部出したんですか」
城   「全部出したんですね」
南原 「そしたらプレイが変わってきたんですか?」
城   「そしたらやっぱりね、全然プレイは変わりますし」
南原 「あ、そうですか」
城   「で、意見を、ホントの意見を言ったことによって向こうからも返って来るわけですよ」
南原 「うん」
城   「「お前がいけねぇんだろ」とか色んなこと返って来るんですけど」
南原 「はい」
城   「でも次のパスが、やっぱりいいパスに変わってたりとか」
南原 「あ、そうなんですか」
城   「そうです。そういった、やっぱ違いがあるので」
南原 「で、また、向こう見るでしょ?「コイツ日本から来てどういうんだ?」と、けっこう最初は遠巻きで見るわけでしょ?」
城   「そうです。もうホントお客さんです」
南原 「「出来るのか!?」みたいな」
城   「そうなんですよ!」
南原 「えぇ」
城   「ホントにお客さんで、最初に行った時の練習でいきなりゲームをやったんですよ」
南原 「はい」
城   「ゲーム形式でやってボール一回しか触ってません。何かこぼれ球みたなボールがあって」
南原 「はい」
城   「それを自分が拾って」
南原 「はい」
城   「それでドリブルしてってシュートボーンって打って、その一回だけです」
南原 「シュート入ったんですか?」
城   「いや、それは決めたんですけど」
南原 「おぉおぉおぉおぉ」
城   「だけど、もうその一回だけです」
南原 「どうやって認めさせていくんですか?そん中で」
城   「やっぱり、これは、言葉ですね」
南原 「あ、そうですか」
城   「コミュニケーションなんですよ」
南原 「はい」
城   「やっぱり、まったくスペイン語がわからなくて行ったので」
南原 「はいはい」
城   「だからそういった部分では、お客さん扱いされて」
南原 「はい」
城   「僕は必死に、毎日四時間ぐらいですね、家庭教師をつけて」
南原 「(笑)」
城   「練習よりも長い時間勉強して」
南原 「はい(笑)」
城   「で、やっと喋れるようになってきて、でも日本人って恥ずかしいじゃないですか」
南原 「はいはい」
城   「なんか間違ってたらイヤだなとか、そういったものがあったので」
南原 「はい」
城   「なかなか上手くいかなかったんですけど、ある日キャプテンの人に言われて」
南原 「うん」
城   「で、「マリコーン」っていう言葉があると」
南原 「うん」
城   「「マリコーンっていう言葉をこのグラウンドで大きな声で叫んでみろ」って言うんですよ」
南原 「はい」
城   「で、「いや、何だろう?マリコーンっていう意味何だろう何だろう」とか思って、「言えない言えない」とか言ってたんですけど」
南原 「はいはい」
城   「で、そのキャプテンがすごい怒り出して「いいから言え!」って言われて」
南原 「(笑)「いいから言え!」(笑)」
城   「そう、それに圧倒されて「わかった」って言って、「マリコ~ン!」って言ったんですよ」
南原 「はい」
城   「そしたら、後から意味を聞いたら、「おカま!」っていう意味だったんですよ」
南原 「ハッハハハハ」
城   「「俺はおカまだ」という意味だということで」
南原 「そしたら周りはどうなんですか?」
城   「もう大爆笑ですよ、「ウッハハハハ」とか言い合って」
南原 「はい」
城   「それからもう、みんなが何かこう」
南原 「「おぉお前」とか(笑)」
城   「「お前なんだよ」みたいな感じから始まって、言葉も少しずつ覚えてきたので、コミュニケーションが一気にこう、加速してったというか」
南原 「だからサッカー以外のそういうところが非常に大事になってくるんですね」
城   「そうなんですね。だからサッカーを始める前の段階で、やっぱり海外っていうのは苦しむんで」
南原 「そうですか~。おもしろいですねぇ」

とのことでした。
"サッカーは世界共通の言葉"というようなことを言ったりもしますが、それはあくまで遊びでの話で、海外でプロとしてやっていくためにはやはりコミュニケーションが大事だということが、城さんの話でよくわかりました。
これはサッカーだけではなく他のスポーツでもそうだと思いますが、サッカーは団体競技なだけに、よりコミュニケーションが大事だということなのでしょう。
コミュニケーションがとれないとボールにも触れない、という話は、実際に体験してきた城さんの言葉だけに説得力のあるものでしたし、海外でやっていくためにはプレイ云々の前に、言葉や考え方の違い、習慣の違い・・等々、克服しなければいけないことが沢山あるということも、改めてよく分かった城さんの話でありました。


あとは、子供の頃は野球をやっていていつもジャイアンツの帽子を被っていたという話や、将来的には日本代表の監督をやってみたい・・もし日本代表の監督になったら日本の特徴であるボールと人との連動性を緻密にしたサッカーをやったみたい、というような話等々、あれやこれやと興味深い話満載の30分でした。




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