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Untersee-Boot

あるいは感想記として

紅梅2021

2021年02月13日 | ウンナンあれこれ
         


今日、2月13日は、南原さんの誕生日じゃあ~りませんか。
56回目の誕生日、おめでとうございます。
これからも、健康に気をつけて頑張ってください。



正月2021

2021年01月24日 | あれこれ
1月ももうすぐ終わりですが、こんな写真を。

       



寄席は、20日までお正月興行ということで、12日に鈴本演芸場正月二之席の夜の部へ。

          


ダーク広和さんは、この日も陽気な笑顔で「すごく良い手品なの」と言いつつ(笑)、お馴染みのロープのマジックなどを披露。
お正月らしく和服姿のダークさんは、最後は早着替えで終了。
本当に"良い手品"を今回も見せていただきました(笑)。


燕路師匠も明るい笑顔で登場。
マクラで「(トリの)喬太郎師匠が「ハンバーグが出来るまで」をやって、食べたくなっても(8時で)お店閉まってますよ」と言ってましたが、この話がのちのち効いてくるとは、この時は思いもしませんでした(笑)。
本編の「もぐら泥」も面白かったです。


小菊師匠の三味線と歌の粋曲に続き。

駒治師匠は「10時打ち」という噺だそう。
以前、駒治師の落語を聴いた時も鉄道関連の新作だったので、今回もそうなんだろうな~、とは思っていましたが、まさかこんなマニアックな噺とは!?(笑)。
ちなみに「10時打ち」とは、みどりの窓口で人気の切符を買うときにJRの職員の人が発売時間の10時ちょうどに切符購入のボタンを押すこと(だそう)。
私も以前、サンライズ瀬戸の切符を購入しようと(もちろん現代狂言で四国へ行く時・笑)、みどりの窓口へ行ったときに、この「10時打ち」の光景を見かけたことが。
その時は、4つくらいの窓口があったのですが、並んでいた4人とも文字通り秒殺。
10時打ちに敗れ、肩を落として帰っていく姿を目の前で目撃。
何の切符だったのかはわかりませんが、鉄の道も厳しいな~と痛感したことを思い出しました(笑)。
閑話休題。
駒治師は終始テンション高く口演。斬新な鉄道落語に大笑いでした。


扇辰師は「雪とん」。


仲入り後は、楽一さんの紙切り、菊之丞師匠の「悋気の火の玉」、小猫さんのお馴染みの初春のウグイスなどのモノマネがあり。



トリの喬太郎師匠は、普段より1時間ほど早い、19時34分に登場。
マクラでは、政治の話をするのは・・と言いつつ、「(アメリカで)国会を占拠するって・・落語協会会長の市馬師匠が芸協(落語芸術協会)を襲え!と言うのと同じだ」という話も(「そんなことないけど」とフォローしてましたが・笑)
その後は、さん喬師匠と金沢へ行った話や、白鳥師匠が真打になる前に「時そば」を演ったときの面白話など、大笑いのマクラを約10分。
「そんな仲間とともに今まで・・」という言葉のあと。

本編は「うどんや」。
喬太郎師匠の「うどんや」は初めてでしたが、ミー坊の婚礼のくだりなどは、あまり湿っぽくならずあっさりした感じ。
「おひや」のところでは、喬太郎師匠らしい工夫も。
そして、最後のうどんを食べる場面は、さすがでした(笑)。
ハフハフと熱々のうどんを食べる喬太郎師匠の姿は、すきっ腹にかなり堪えました(笑)(劇場内は食べ物禁止でしたし)
今晩は絶対うどんを食べて帰るぞ・・と心に誓いながら、20時05分に無事終演。
ところが・・・。
緊急事態宣言が発出されていたということもあり、どこもここも、お店は20時で営業終了。
熱々のうどんを食べることは出来ず、お腹を空かしたまま家路に(涙)。
燕路師匠が言ってたことが、ホントになってしまいました(ハンバーグではなくうどんでしたが・笑)。
とまれ、色々あるなか、行った良かった、正月二之席2日目でした。


ちなみに、初めて「うどんや」を聴いたのは、数年前の千葉の小三治師匠の独演会にて。
この時はもちろん、駅ナカの"はなまるうどん"で、うどんを食べて帰りました(笑)。
小三治師匠の「うどんや」は、うどんを食べる場面をたっぷりゆっくりと時間をかけて演じ、サゲのひと言で場内大爆笑。
爆笑しながらも、さすがだな~と大感心でした。


          


この日の鈴本は、お客さんは30人前後。
普段なら、喬太郎師匠が主任の興行は、平日でもほぼ満員になるのですが、ちょっと寂しい客席でした。
でも、その分、ソーシャルディスタンスはバッチリ(笑)(もちろん、検温、マスク、手の消毒も実施)
扇辰師匠の「都内でいちばん安全な場所です」という軽口も笑って聞いていたのですが・・・。

1月18日に、無症状ながらも前座さん数人からコロナの陽性反応が出たということで、鈴本演芸場から「お客さん、出演者、関係者全員の安全を最優先し正月二之席の残りと、一月下席の公演は中止にする」という発表が。
う~む、感染症対策はちゃんとやっていたと思いますが、それでもこういうことになってしまうとは、本当に残念です。
喬太郎師匠は、正月二之席は池袋と末廣亭も掛け持ちで出演していましたが、前座さんの陽性が確認されたあとは、どちらも休演していたようで。
念には念を入れての行動だったのだと思います(昼の部に出演していた小ゑん師匠も「この日(当該の前座さんがいた)楽屋にいなかったけど、当分の間出番ひかえます」とツイートしてましたし)。


一日も早く、事態が収束することを願うばかりです。



丑年

2021年01月01日 | あれこれ
明けましておめでとうございます。

更新が滞りがちにもかかわらず、昨年は贔屓にしていただき、ありがとうございました。
おかげ様で、ブログを始めてから16度めの正月を迎えることが出来ました。
無愛想なブログですが、今年もよろしくお願いいたします。

2021年が、ウンナンの二人にとっても皆さんにとっても、良い一年でありますように。


ゆく年2020

2020年12月30日 | あれこれ
気がつけば明日は大晦日。
2020年は色々なことがあった年でした。


古今狂言会も、2月の福岡公演を最後に公演中止に。

         
(太田市新田文化会館は、現代狂言Ⅲの千秋楽公演が行われた思い出のホール)

         
         
どちらの公演も楽しみにしていただけに、本当に残念でした。


例年なら今頃は、来年の古今狂言会の稽古の様子が漏れ伝わってきたり、チケットも発売されていましたが、今年はいまだにそういうアナウンスはなし。
毎年で行われていた、福岡の大濠公園能楽堂の公演も来年はないのかな・・・。
う~む、まさかこんなに長引くことになるとは、今年の初めには考えもしませんでした。
あ、そういえば、石井ちゃんが本当の狂言師になってしまったのも、今年だったっけ(笑)。
石井ちゃんが、どんな狂言師になっているのか見ることが出来ないのも、残念無念です(笑)。
(萬狂言などですでに舞台に立っているようなので、そちらで見ることはできますが)



新宿角座での「お気楽ライブ」も、1月の高松のマッチ以降開催されず。
南原さんの近況を直に聴くことが出来る貴重な機会だっただけに、こちらも本当に残念。
第4弾、第5弾と「お気楽ライブ」が開催されることを願うばかりです。



そんな中、「あんまと泥棒」は無事に開催され、観に行くことが出来たのは僥倖でした。

            

感想については、すでに呟いているので割愛させていただきますが、出演者の息遣いや、観客と共に作り出す劇場の空気を感じながら楽しむ一期一会の生の舞台はやっぱりいいな~、ということを改めて感じた3日間でした。

         


ちなみに、二日目の夜公演には、現代狂言でお馴染みの大野君と和田さん(夫妻?)が一緒に観劇してたのを見かけました。
それから、千秋楽には滝ちゃんが来てたような・・・。
滝ちゃん自身がツイッターなどで呟いていないので、もしかしたら人違いだったのかもしれませんが、こういうご時世なのでSNSの更新を自重しただけかも(不確かな情報で、間違っていたらすみません)。

         

あと、二日目の夜公演の冒頭のトークで南原さんは、「(あんまと泥棒で)全国を回ろうと・・」「その最初が本多劇場・・」という話もしていたのですが・・。
そういう予定があったけど無くなってしまったのか、あるいはまだその可能性があるのか、こちらもよくわからなかったので(この話をしたのもこの時の一回きりでしたし)、ツイッターには書きませんでしたが、是非とも実現することを願っています(もし内子座での再演があったなら・・う~む、また行きたいな~・笑)。

         

千秋楽のカーテンコールで、近藤さんが津川雅彦さんの言葉として紹介していた「起きたことが正解なんだ」。

            



そして、南原さんが話していた「明るい方へ、明るい方へ、気持ちを持って」という言葉をかみしめつつ・・・。



良い年をお迎えください。



Xmas2020

2020年12月25日 | あれこれ
            

今年は浮かれ気分にも中々なれないクリスマスではありますが、それはそれとして。
まだ書き記していなかった落語の話などを少し。





10月28日は、鈴本演芸場十月下席の夜の部へ。

            


ストレート松浦さんのジャグリングに感心したり、柳亭燕路師匠の陽気な「締め込み」に笑ったりしつつ。
小ゑん師匠の「鉄千早」にも大笑い。
この噺は、鈴本の配信で聴いたことはありましたが(その時は、文蔵師匠の「千早ふる」からのリレー落語でした)、生で聴くのは初めて。
展開にちょっと無理がある感じもしましたが(笑)、強引なところも面白さなのかもしれません。



その後は、伊藤夢葉さんのマジックや、小菊師匠のお馴染みの粋曲などがあり。

トリは彦いち師匠。
まずは、この日出演予定だったペペ桜井さんがお休みだったことについて「酒飲んで寝違えて休めるのはこの世界だけ」という話に大笑い(笑)。
いや、でも、ぺぺ師匠は85歳だそうで。お体お大事にしてくださいであります。
それから、彦いち師匠の丸刈りの髪の毛が今日はかなり短いな~、気合が入っているのかな?と思っていたら、自分で刈るバリカンを普段は5ミリにしてるのに、この日は間違えて3ミリにしてしまったそうで。
小菊師匠から「何かしくじったの?」と訊かれたけど「そうじゃない」という話(笑)。
あとは、イケメン落語家の話など、大笑いのマクラが約15分。
そして本編は、「舞番号」という噺だそう。
初めて聴く噺でしたが、彦いち師匠が織りなす近未来の世界にすっかり引き込まれてしまいました。
彦いち師匠の新作は、重層的な噺が多くて独特だな~。
最後も不思議な余韻が残る終わり方で、面白かったです。






12月10日は、末廣亭十二月上席夜の部、千秋楽へ。

         

この日は、ソーシャルディスタンスをきっちり守られていた末廣亭(笑)。
前半は、お客さんが8人くらいで、ちょっと緊張してしまいましたが(笑)、小猫さんのお馴染みのウグイスやフクロテナガザルのモノマネに感心したり笑ったり、笑組の「クリスマスと無縁のお客様」という話に納得したり(笑)。
そうこうしているうちに、お客さんも徐々に増え(19時以降は入場料が1500円になるのでそこで多くのお客さんが)、最終的には25人くらいになってひと安心でした(笑)。



2度目の仲入り後に登場のきく麿師匠。
「記憶喪失」という噺のようですが、終始爆笑(笑)。
エア蕎麦も大笑いでしたし、面白かった~。


ニックスの漫才も、今までに聴いたことがないような展開もあり、大笑い。
龍玉師匠は安定の高座という感じの「ぞろぞろ」。
一琴師匠は(たぶん)初めてでしたが、独特の喋りの「初天神」面白かったです(笑)。



そしてトリは、彦いち師匠。
マクラでは、楽屋の話やコーヒー店に行った話(本編のフリにもなっていたので割愛)などがありつつ。
本編は「私は僕」という噺だそうで。タイムトラベルするお話。
これも初めて聴く噺でしたが、彦いち師匠の新作は、面白さだけではなく、可笑しさと哀しさが同居する噺が多いな~。
亀有の「新作落語の会」で聴いた「という」もそうでしたし、前回の鈴本の「舞番号」もそう。
今回の噺は、そこに甘酸っぱさもプラスされて、とても良かったです。
爆笑とともに、ちょっとセンチな余韻に浸りながら家路についた夜でした(笑)。




ちなみに、末廣亭の感染症対策は、マスク、検温、手の消毒はマスト。
場内ではお茶や水などのソフトドリンクはオッケーだけど、お酒と食べ物はNG。
演者の声が聴こえにくくなるほど換気扇をフルに回し、普段より多い2回の仲入りの時には窓を開けて換気。
公演中も窓は10センチくらい開けたまま。
仲入りの前後にはトイレ掃除も念入りに行っていましたし、これ以上ないというくらいの対策をとってました。
おかげで、めっちゃ背中がスースーして、ずっとダウンを着たままだったり、9時過ぎまで何も食べられずお腹が空いたりもしましたが、それもこれも感染症対策のため、じっと我慢の子でいました(笑)。

ところが・・・。
末廣亭を一歩出ると、周りの飲み屋では「三密って言葉を知らないの?」という状態。
利用してるのは、GoToとは全然関係ない、会社帰りのサラリーマンやOL。
色々と言いたいことも、もたげてきたのですが、彦いち師匠の落語でせっかくいい気分になったのを台無しにするのもバカらしいので、おとなしくしていました(笑)。





そして、12月17日は、鈴本演芸場十二月中席『年の瀬に聴く芝浜と掛け取り』の会へ。

         

ストレート松浦さんのジャグリングはいつもながら感心。
中でも、デビルスティク(両手に棒を持ち、真ん中に立てた棒などを左右に振りながら空中に持ち上げたり回したりするもの)はいつも以上に大感心。
というのも、先日「それって!?実際どうなの課」という番組で、女優の森川葵さんが、このデビルスティクに挑戦していたのですが、なかなか技を習得できずに大苦戦。
"ワイルドスピード森川""ミスかくし芸"と言われるほど、テーブルクロス引きでもビリヤードでもヨーヨーでも何でもすぐに出来てしまう、あの森川さんが出来ないデビルスティクって、どんなに難しいものなんだ!?と、やっとその時に気づいたわけで(笑)。
当たり前のようにデビルスティクをやっていたストレート松浦さんは、ホントに凄かったんだと改めて。
ちなみに、松浦さんは普通の棒だけではなく、ビニール傘や工事現場などにあるポール(2.5メートルくらいの棒)、パイロンなども左右にコンコン振りながら持ち上げてしまうプロ中のプロなのでした。


その後は、菊之丞師匠の「悋気の火の玉」や、雲助師匠の名調子の「時そば」などがあり。
彦いち師匠が登場。
マクラではこの日もイケメン落語家の話などありつつ、本編は「つばさ」。
去年の7月に、ここ鈴本演芸場で聴いて以来、約1年半ぶり2度目の「つばさ」(笑)。
彦いち師匠の落語を聴いたのはこの時が初めてだったので、とてもよく憶えていますが、今回もやっぱり大爆笑。
パラレルワールド好きとしてはたまらない噺。
今回は哀しさも甘酸っぱさもなく、ただただ爆笑の「つばさ」でありました(笑)。


そしてトリは文蔵師匠。
「今年はは忘れられない年に・・忘れちゃいけい1年に」という短めのマクラを約2分。
本編は「芝浜」。
強面の文蔵師匠が演じる魚勝の奥さんがめちゃくちゃ可愛いかった!(笑)。
いや、ホントに、これに尽きると言っても過言ではないくらい(笑)。
とても可愛らしい奥さんだったな~。
それから、文蔵師匠は「(自分は)改心したことがないからわからない」と噺の途中で言ってましたが、改心前と後の魚勝がまったくの別人になってました。
文字通り、生まれ変わった魚勝になっていて、大感心。
このへんは流石という感じでした。
最後も「勝さんのこと好きだから」という、可愛らしい奥さんの惚気などもあり(笑)、大団円で終演。
あっという間の42分。
この日も大満足で家路についた、師走の夜でした。





・・以上が、今年最後の寄席のレポでありました(笑)。


秋桜2020

2020年10月08日 | あれこれ
            

暑い夏の日も終わり、♪今は~もう秋~♪の今日この頃。
いかがお過ごしでしょうか。
私はといえば、相も変わらずという感じであります。
ということで、先日行った落語会の話などをあれこれと(笑)。



かめありリリオホールが行われた『かめあり亭第51弾!新作落語の会』の夜の部へ。

          
(このホールに来るといつも同じ写真を載せてる気がしますが、使いまわしではなく毎回ちゃんと撮ってます・笑)


この落語会のチケットは、発売初日に売れ切れてしまい取り損ねてしまったのですが、公演の直前に追加の販売がありチケットをGet。
以前は、客席の50パーセントという制限がありましたが、それが緩和されたことを受けての追加販売だったようで。
客席は、一席づつ空けて座るスタイルではなく、7~8割くらいの入りになってました。
客席と客席の間には針金と透明のビニールで作られた簡易的な仕切りがつけられ、感染予防対策がとられてました(あと、マスク着用、入場時には検温と連絡先を記入)。



開演は19時。
開口一番は、彦いち師の弟子のきよひこさん。
新作落語の会ということで、前座さんももちろん新作(笑)。
「反抗期」という噺だそうで。
元気な女性のきよひこさんのヤンキー口調、良かったです(笑)。



三遊亭美るくさんは『千葉棒鱈』。
古典でこういう噺があったような??と思っていたら、後にタイトルを知って納得でした。
千葉ネタ満載でよくわからないところも多々ありましたが(笑)、菜の花体操は盛り上がりましたし(笑)、面白かったです。




白鳥師匠は『殿様と海』。
この噺はリクエストで口演することになったそうですが、白鳥師にはめずらしい古典調の新作だそう。
で、噺が始まると、出だしの「三太夫はおるか?」で客席は大笑い(笑)。
白鳥師は「笑うところじゃない!」と言ってましたが、舞台上ではかなり嬉しそうな様子でした(笑)。
その後も、噺とは直接関係ないところで拍手や笑いがたびたびおこったりして、独特の高座という感じ。
途中、三太夫が自分の殿様に対して「お殿様」と言ったりして、古典を話し慣れてない感じもしましたが(普通「殿」と言うんじゃないのかな?笑)、それもこれも含めて、白鳥師独特の空気感が面白く、終始大笑いでした。




15分の仲入りを挟み。

            




20時35分、鮮やかな山吹色の着物の喬太郎師匠が登場。
この落語会は昼夜の二興行で行われ(コロナ対策のため、客席を50パーセントにして昼夜2回に分けて同じ演目で開催。その後、前述した通り客数が増える)、昼公演は喬太郎師匠がトリだったそうですが、喬太郎師匠は他に仕事があったので会場に入るのが遅れ、彦いち師匠がつないでくれていたとのこと。
夜は彦いち師匠がトリですが、彦いち師匠は、今日の落語会が昼夜2回あるのを失念して、下丸子での落語会の仕事を入れてしまい、今、下丸子から亀有へ向かってる途中だと暴露(笑)。
20時44分に亀有駅へ着くと、弟子のきよひこさんにメールが届いたそうで。
喬太郎師匠は「夜は私がつなぎます」と言いつつ、マクラをあれこれと。
タイムリーな時事ネタや、代官山や恵比寿をdisったりしながら(笑)、東京の色々な街の話へ(三丈師匠の、東京と埼玉が足立区を取り合うという創作落語は一度聴いてみたいな~・笑)。
喬太郎師匠の地元の池袋の話もしていましたが、途中、舞台袖を見て「みんな、安田が帰ってきたぜ!!」と叫ぶ喬太郎師匠(笑)。
時計を見ると20時50分。
"安田"こと彦いち師匠は、時間通り亀有に着いたようで、めでたしでした(笑)。
その後も、八百屋さんと風俗店が隣り合わせに存在する池袋の話がありつつ。
本編は『結石移動症』。
途中で客席に子供がいることに気づいた喬太郎師匠は「あれなに?と親に訊かないように」という注意をしたりしてましたが(笑)、笑わせながらも しんみり、そして最後は思わず笑ってしまう『結石移動症』(別名『針医堀田とケンちゃんの石』)。
この噺を初めて聴いた時は、ストーリーを追うことに注力してしまい、噺を楽しむ余裕までなかったのですが、2度目の今回はケンちゃんとみどり、その他の登場人物の想いなどを感じながら聴くことが出来て、良かったです。




そして、夜の部のトリの彦いち師匠が、21時17分に登場。
「喬太郎師匠はつなぎ過ぎ」という話などをしつつ(喬太郎師は41分の高座でした・笑)。
下丸子の落語会の話や、変わらない白鳥師匠の話、釣りに行った時のおじさんたちのモヤモヤっとした面白話などが15分ほどあり。
本編は『という』。
重層的と言いますか、メタ的な展開に大笑いしながらも、ちょっと哀しく、ちょっと怖い、不思議な噺。
面白いだけでなく独特な余韻が残る新作落語でした。




終演は21時51分。
かなり時間オーバーな感じでしたが、白鳥師匠、喬太郎師匠、彦いち師匠、それぞれの個性が出ていた新作落語で大いに笑って大満足でした。
終演後は、ロビーなどが密にならないようにということで順番に退席。
すぐに席を立つことが出来なかったということもあり、焦って家路についてしまいましたので、今日の演目が書かれた演目表(って言うのかな?)の写真を撮り忘れてしまったのが、唯一残念なことでした(笑)。


          


とまれ、秋の夜に大いに楽しんだ新作落語の会でした。




あれこれ2020晩夏

2020年08月31日 | あれこれ
相変わらず暑~~い日が続いている今日この頃。
この暑さにもめげず、8月もちょこちょこと落語を聴きに行ってきましたので、そんな話をあれこれと。


まずは8月6日、鈴本演芸場8月上席の夜の部へ。

            


玉の輔師の「宮戸川」や、ニックスの漫才(いつもはだいたい同じネタだけど、この日は今まで見たことないネタでした・笑)で笑ったりしつつ。

小ゑん師の「ほっとけない娘」という噺で大笑い。
小ゑん師匠は鉄道だけではなく仏像もマニアなのか!?と思っていたら、この噺は新作落語台本募集の作品だそうで。
師匠のツイートによると、もう少し時間があれば鎌倉デート各所の言立ての場面も入っていたとのこと。
今度たっぷり聴いてみたくなる噺でした。

少し前にヒルナンデスにVTR出演もしていた、柳亭こみち師匠は「七段目」。
芝居の素養がない私でも十分楽しめた七段目。
堂に入った芝居演技でした。



陽気なマジックおじさんのダーク広和さんは、この日も陽気なおしゃべりとカードマジックを披露(笑)。

文菊師は、隠しきれない品を醸しだしながらの「転失気」(笑)。

そして、マイペースのペペ桜井さんのギター漫談がありつつ。


トリは菊之丞師匠。
マクラでは、お馴染みのたいこもちの話や、90歳の芸者さんの話などを約10分。
本編は「鰻の幇間」。
嫌味な旦那と、情けない幇間が出てくるこの噺は、菊之丞師匠にぴったりという感じ。
たっぷり30分近く聴けて、満足でした。



この日の鈴本演芸場は、お客さんが少なくてちょっと残念。
このご時世とはいえ、魅力的な出演者が揃ってるのにもったいない限り。
ちなみに、仲入りの時に客席を見渡してみたのですが、お客さんは13人くらいだったかな・・。
男女比は5対8くらい(笑)。
お客さんが少なすぎて、聴いていてちょっと緊張してしまいましたが、出てくる噺家さんが口ぐちに言う「足を運んでいただきありがとうございます・・」というお礼の言葉に励まされながら(笑)、最後まで大いに楽しんだ夜でした。






8月13日は、去年に続き鈴本演芸場の8月中席『吉例夏夜噺 さん喬・権太楼特撰集』へ。

         


白鳥師は「敢えて変な噺をしたいと思います」と言って「アジアそば」を口演(笑)。
先月の浅草で聴いて以来の「アジアそば」でしたが、やはり面白かったです。


菊之丞師は「片棒」。
短めバージョンでしたが、名調子は変わらずでした。


マジックのアサダ二世さん。
配信などでは観たことがありましたが、生でその姿を見たのは初めて(笑)。
マイペースなとぼけたおじいさんという感じで、何をやっても思わず笑ってしまい、さすがでありました(笑)。



喬太郎師は、昨日は大阪、今日は4つの高座をかけもちだそうで。
「殺す気か!」と、舞台上で叫んだあと(笑)、コロナの影響でカラオケにも行けないという話に。
「(カラオケに)行ったら鶴光師匠の「うぐいすだにミュージックホール」を歌いたい」と話していましたが、急にその「うぐいすだにミュージックホール」歌い出す喬太郎師匠(笑)。
1コーラスの熱唱に、客席からは大きな手拍子&拍手で大盛り上がりでした(笑)。
その後も、あれやこれやの爆笑のマクラがありつつ。
「(トリのさん喬師匠の)「品川心中」の前にこんな噺を・・」と言った後、本編は「諜報員メアリー」。
もちろんこちらも爆笑で、何分くらい口演していたのか時計を確認するのも忘れてしまいました(笑)。



この日は、仲入り後に登場の権太楼師匠。
「トリは噺が決まってるけど、今回はトリ以外は決まってない」ということで、何を演ろうかと舞台上で色々と思案しながら、「幾代餅」に決定。
権太楼師は「さん喬師匠の「幾代餅」は人情噺だけど、自分がやると爆笑の噺に」と言ってましたが、確かに、こんなに大笑いした「幾代餅」は初めてかも(笑)。
同じ噺なのに人によって全然違うところが、落語の面白いところです。



そして、トリはさん喬師匠の「品川心中」。
さん喬師匠の「品川心中」は初めてでしたが、したたかなお染も、間抜けな金蔵も、登場人物が皆、嫌味のない人物になってるところは、さん喬師匠の人柄だな~、と笑いながらも大感心。
さすがという感じでした。
それから、普段この噺は、金蔵がほうほうの体で親方の元に帰ってきてひと騒動おこすところまでで終わりですが、この日は、親方たちと皆でお染に仕返しに行く場面まで、たっぷり50分の口演。
後半は知識としては知ってたけどちゃんと聴いたのは初めて。
最後まで聴けて僥倖でした。




この日は、毎年恒例の会ということもあり、左右一席づつ空けて座るソーシャルディスタンスで満員。
前売りの段階でチケットは売り切れだったようで。
ものすご~~く暑いなか、行って良かった鈴本演芸場でした(笑)。







8月17日は、浅草演芸ホール8月中席夜の部、真打昇進襲名披露へ。

         

もともと、3月に行われていた真打昇進襲名披露が途中で中止になり、今回改めての襲名披露だそうで。
真打に昇進した5人のうち、私が行った日は、春風亭一左師の襲名披露でした。

         


舞台上には、春風亭一左の文字が染め抜かれた緑色の後ろ幕(って言うそう。菊之丞師匠のYouTubeチャンネルで知りました・笑)がかかり、襲名披露らしい高座になってました。




アサダ二世さんは、先日の鈴本とほぼ同じネタを、とぼけた感じで披露(笑)。

権太楼師匠は、「来ていただきありがたい」「最後まで帰らないでね」という話などをしつつ、お馴染みの「代書屋」。
何度聴いても大笑いの噺でした。

さん喬師匠も、お馴染みの「天狗さばき」で、こちらも大笑い。

その後、正楽師匠の紙切りや、市馬師匠の「狸賽」などがあり。

仲入りのあと、真打襲名披露の口上。
舞台下手から、彦いち師匠、新真打の一左師匠、一左師の師匠の一朝師匠、落語協会会長の市馬師匠が並び、彦いち師の進行で、一朝、市馬の両師匠がそれぞれ挨拶。
一左師は湘南ボーイだそうで(笑)、あまり面影は残ってない感じですがそれは兎も角。
市馬師匠から、芸の道はこれで良いということありません・・というありがたい言葉などがあり、最後はお客さんと共に三本締め。
おめでたい襲名披露に参加出来て、良かったです。



口上のあとは、ジキジキの音曲漫才などあり。

一朝師匠は、「芝居の喧嘩」という噺。
気持ちの良い江戸っ子の啖呵に聞き惚れました(笑)。
ちなみに、マクラでは、(この噺は)寄席で演るには時間がなくてオチまで出来ない・・という話をしていましたが、この日もやはり時間がなくてオチまで聴くことはできませんでした(笑)。



彦いち師匠は「熱血!怪談部」。
今年の夏は、この噺を聴く機会が多い感じ(笑)。
外国で落語を演った話や、英語の「初天神」のレクチャーなど、大笑いのマクラを約7分。
本編は約8分でしたが、「時間がなくてオチが・・」という、一朝師匠と同じ展開で出番が終了(笑)。
このへんの臨機応変な対応は、生の舞台だからこその面白さだな~、という感じでした。



喬太郎師匠は、短めのマクラのあと、「同棲したい」を約12分。
どんな噺かわかっているのに、爆笑爆笑また爆笑。
あっという間に時間が経ってしまいました。
で、噺の最後に、喬太郎師匠も「このあとが面白いけど、ちょうど時間となりました」と言って退場。
一朝師、彦いち師からの流れを受けて、最後も笑いをとるあたりはさすがでありました(でも、このあとの続きはホントはないんじゃないかな?)。
あ、それから、去年も浅草演芸ホールの8月中席の夜の部へ行ったのですが、その時も喬太郎師匠は「同棲したい」だった記憶が(笑)。
この噺は夏の噺ということなのかな??(そういえば、奥さんがあんな格好で出てくるっけ・笑)



トリの一左師匠は「ちりとてちん」。
新真打らしく、けれんなく熱演。
縁あって真打昇進襲名披露を拝見できただけに、今後も頑張って欲しいと思う一左師匠でした。


            



この日はせっかくの真打襲名披露なのに、お客さんの入りが少なかったのは残念でしたが、そんなこととは関係なく盛り上がった夏の夜の浅草演芸ホール。
めちゃくちゃ暑い中、行った甲斐がありました。
ちなみに、権太楼師とさん喬師は先述したように、鈴本での『吉例夏夜噺 さん喬・権太楼特撰集』に出演中で、こちらと掛け持ち。
他にも、喬太郎師、彦いち師、アサダ二世さんに正楽師なども鈴本と掛け持ち出演で、皆さん本当にお疲れ様でありました。





・・・これが今年の8月の出来事でありました(笑)。

9月になっても、まだまだ暑い日が続くようで。
くれぐれもご自愛くださいませ。



あれこれ2020初夏

2020年07月29日 | あれこれ
相も変わらずな日が続く今日この頃。
7月は浅草演芸ホールと鈴本演芸場で、喬太郎師匠がそれぞれ主任を務めていましたので、もちろん行ってまいりました(笑)。


まずは、7月上席、雨の浅草演芸ホール夜の部3日目。

            


末廣亭と同じく、入場時にはマスクを着用して検温。
座席は一席づつ空ける、ソーシャルディスタンススタイル。

            

仲入りは1回でしたが、扉を開け外の空気を入れて換気。
空気だけでなく虫も入ってきてしまうよで、出入り口付近には蚊取り線香が置いてありました(笑)。




やなぎさんは「青春ナイン」。
やなぎさんは今までも何度か聴いてますが、古典も新作も面白い二ツ目さんです。


おしどりという初めて見る男女コンビは、アコーディオンと歌、針金細工にパントマイムという珍しい組み合わせの音曲漫才。
2017年に落語協会入会(Wikpedia参照)ということですので、わりと最近寄席に出るようになったみたいです。
針金細工のアマビエ欲しかった(笑)。


白鳥師匠は生で聴くのは初めて。
「アジアそば」という噺だそう。
配信では出来ないここだけの話もしながらの白鳥師の落語は独特で面白~い(笑)。
今まで縁がなかったのが残念。これからもっと聴く機会があればと思います。


その後は、左龍師匠の、お馴染みの「長短」などありつつ。
米粒写経の漫才も。
大学講師もしている米粒写経のサンキュータツオさんが書いた、辞書関連の本や、こんな本

         

などは読んだことがあったのですが、漫才を聴くのは初めて。
「爆笑」と「大笑い」の違いについてのウンチク等々、サンキュー氏らしい展開も面白かったですし、途中に出てきた「新明解」というワードに思わずニヤリ(笑)。
あっという間の15分でした。


そして、トリの喬太郎師匠は「へっつい幽霊」。
喬太郎師匠版はお初。
熊さんや銀ちゃんなども出てきて、知ってる「へっつい幽霊」とはちょっと違う展開に、興味深く聴いてしまいました。
幽霊は、愛嬌たっぷりなのが喬太郎師匠らしいところ(笑)。
今まで聴いたことがない噺を聴けて僥倖でした。



久しぶりの浅草演芸ホールは、客席がソーシャルディスタンスだったので、舞台が観やすくてとても快適。
ただ、お尻が痛くなるのは変わっていませんでしたが(久しぶりに浅草演芸ホールのクッション性ゼロの椅子に長時間座っていたら、お尻の痛みが1週間くらい取れませんでした・笑)。


         





続いて。
浅草演芸ホール7月上席夜の部千秋楽。


前座さんの落語やおしどりのアコーディオン漫才(ネタは3日目とほぼ同じ・笑)などがありつつ。

彦いち師匠は「熱血怪談部」という噺だそう。
この日は時間が押していたので、彦いち師匠の持ち時間は約8分(笑)。
面白かったのに最後まで聴けず本当に残念でした。(末廣亭でも彦いち師匠は時間調整で短めの高座でしたが、早い出番の時はこういうことになりがちなのかも)


その後は、さん喬師匠では初めての「長短」や、こちらも初めての市馬師匠の「芋俵」という噺。
小気味のいい話しっぷりが粋な姐さんという感じの橘之助師匠の浮世節などがありつつ。


トリは喬太郎師匠。
マクラで「今日は俺だけが楽しい落語やって終わるよ」と宣言すると、客席からは大きな拍手(笑)。
「ホントにやるよ」と言ってましたが、確かにホントにやってました(笑)。
「浅草の裏の吉原の・・」と話し始めますが、「廓噺はしないんです」と言ってみたり。
客席から小さな女の子の声が聞こえてくると、「ドラえもんの話しようか」と優しく言いますが、しばらくしてまた女の子の声が聞こえると今度は女の子に暴言を吐いてみたり(すぐに平謝りしてました・笑)
あれやこれやと爆笑のマクラを15分。
マクラだけでちょっと笑い疲れてしまいました(笑)。
で、本編は「すなっくらんどぞめき」。
生で聴くのは初めてでしたが・・・。
爆笑爆笑また爆笑(笑)。
テンション高く口演&座布団と戯れながら舞台上でのたうちまわる喬太郎師に、涙がでるほど笑い続けた20分。
笑い過ぎて頭がボーっとしてしまいました(笑)。
いや~、ホントにおもしろかったな~。

噺が終わり頭をさげたあと、「またこいよ」みたいなことを言いながら手を振っていた喬太郎師匠。
幕が降りてる間もずっと手を振り、幕と舞台の狭い隙間からも手を振っていて、最後までサービス精神満点でした。


終わってみれば、楽しかったな~という思いしか残らない(笑)、最高の夜でした。

         







7月中席は鈴本演芸場。
18日の夜の部へ。
鈴本演芸場も最前列は空け、一席づつ空けて市松模様に座るソーシャルディスタンスの客席。
マスクと検温はもちろん、お酒や食べ物の持ち込みは禁止。
お茶やお水などのソフトドリンクのみオッケーということで、他の寄席以上に感染拡大防止には気を遣ってる感じでした。

            


開口一番は、スティーブことまめ菊さん(菊之丞師匠のお弟子さん。菊之丞師匠のYouTubeチャンネルで「おい、スティーブ」(by世界の料理ショー)と呼ばれてました・笑)
「一目上がり」という演目だそうで。
ケレンのない高座でとても良かったです。


やなぎさんは「青春ナイン」。
浅草演芸ホールで聴いて以来でしたが、何度聴いても面白~い(笑)。


ダーク広和さんは、「いい手品なんですよ~」と言いながらスカーフの手品等々を披露。
陽気なマジックおじさんはこの日も健在でした(笑)。


小平太師匠は「壺算」
「あれ?計算あってるんじゃ??」と騙されそうになってしまいましたが、もちろんそんなことはないわけで(笑)。
思わず勘違いしそうになる小平太師の上手い口車に、笑いながらも感心でした。


菊之丞師匠の「幇間腹」のイヤ味な若旦那と情けない幇間に大笑いしたり、雲助師匠の「粗忽の釘」で呑気な粗忽者にも笑ったりしつつ。


彦いち師匠は「遥かなるたぬきうどん」。
先月、末廣亭で聴いた時は途中まででしたが、この日は最後まで(?)聴けて良かった~。
仲入り前の出番だったので、持ち時間もたっぷり20分。
さらに5分ほどオーバーしての熱演に、終始大笑い。
今回も「40リットルのMILLETのザック」も登場しましたし(笑)、久しぶりにたぬきうどんが食べたくなりました(笑)。



仲入りは約10分。
マスクにフェイスガード姿の従業員の方が扉などを消毒しており、キッチリ感染症対策をしてました(ビルなので窓を開けての換気は出来ないようでしたが)。



仲入り後は、翁社中の太神楽に感心。
そして、正朝師匠の小気味いい江戸弁の啖呵にこれまた感心したり(「祇園会」という噺だそう)、紙切りの二楽師匠が"Go Toトラベル"という無茶なお題も難なく切ってしまうその技に、やっぱり感心したりしつつ(笑)。



トリは喬太郎師匠。
マクラでは、コロナの話や、古今亭志ん馬師匠(二代目意地悪ばあさんだそう)の話などを約6分したあと。
本編は「小言幸兵衛」。
前半の、家主の幸兵衛があちこちで小言を言って回り、家を借りに来た豆腐屋を追い返してしまうあたりは、(色々な噺家さんで)何度か聴いたことがあったのですが、その後もまだまだ小言が続いていくことにビックリ(笑)。
う~む、もともとこんな噺だったのか!?
途中、喬太郎師匠らしいくすぐりなどもいくつかありましたが、古典の面白さを十分堪能出来て大満足。
約30分の爆笑の「小言幸兵衛」でした。



この日は、開口一番のまめ菊さんからトリの喬太郎師匠まで、全員良かったな~。
寄席の場合、途中で眠くなることもよくあるのですが(実際に眠ってしまうことも・笑)、この日は全くなし。
古典に新作に、終始大笑い。
免疫力がUPしたのは間違いなし(笑)。
行って良かった鈴本演芸場でありました(笑)。







そして、鈴本演芸場7月中席夜の部の千秋楽。

         



やなぎさんは、この日は古典の「転失気」。
くすぐりなどは最低限にしての、おもしろい「転失気」でした。

左龍師匠は「長短」
浅草演芸ホールで聴いて以来、お馴染みの「長短」でありました(笑)。

その後は、菊之丞師匠の「紙入れ」や(安定の面白さ)、扇遊師匠の「お菊の皿」(後半もりあがった・笑)などがあり、仲入り。
 

改めて客席を眺めてみたら、ソーシャルディスタンスで7~8割の入り。
老若男女の客層ではありましたが、若い女性がかなり多かったように思いました。


仲入り後。
一朝師匠は「たがや」。
江戸弁が小気味いい師匠ですが、先日代演で高座を務めた正朝師匠も、胸のすくような江戸弁の啖呵を披露してましたので、このへんは一門の伝統ということなのかも。


紙切りの二楽師匠は、"うなぎの白焼き"という無茶なお題を難なく切って客席を感心させたあと(笑)。


トリの喬太郎師匠が登場。
この日もコロナの諸々の話などがありつつ、配信やYouTubeの話も。
今後、この話をマクラでするかもしれないので詳細は控えますが、「実は〇〇のほうが好き」という話には大笑いでした。
そんなこんなの話を約10分したあと、本編はお馴染みの「夢の酒」。
やはり「夢の酒」率が高いな~と思いつつも(笑)、泳ぐようにやってくる色っぽいご新造や、健気でやきもち焼きのおはなは健在で、やはり大笑いでした。


この日は前座さんからトリの喬太郎師匠まで、全員、古典落語。
ちょっと珍しい・・かな?
ちなみに、喬太郎師匠は、10日間すべて古典だったようで。
これも希少な構成だったかもしれません。


あ、それから、鈴本演芸場では6月に無料でネット配信をしていたのですが、同時に応援チケットというものも販売してました。
1枚1000円のチケットを買うと、鈴本の500円の割引券になるということで、今回は2枚買った応援チケットを使い、2回とも500円引きで入場。

(こちらは千秋楽の入場券と応援チケットと番組表)。
            


鈴本演芸場のYouTubeチャンネルは7月末までアーカイブが無料で見れますので、まだの方は是非。




・・・そんな7月でありました(笑)。



向日葵2020

2020年07月22日 | ウンナンあれこれ

          

今日、7月22日は内村さんの誕生日じゃあ~りませんか。
56回目の誕生日、おめでとうございます。
これからも、健康に気をつけて頑張ってください。



紫陽花2020

2020年06月29日 | あれこれ
            

お久しぶりでございます。
この3カ月、色々なことがありましたが、お元気だったでしょうか。
私はと言えば、幸い何ごともなく、相も変わらずという感じで過ごしております。



5月末に緊急事態宣言が解除され、ようやく日常が戻りつつある中、6月から末廣亭と浅草演芸ホールが再開。(鈴本演芸場と池袋演芸場は7月から。両館ともビルの中にあるホールなので外とつながる窓がなく、換気が難しいことが再開が遅れた原因かも)

ということで、早速、末廣亭6月上席夜の部へ行ってきました。

            

初日は昼夜入れ替えなしだったようですが、2日目からは昼と夜で入れ替え。
入場時に検温をしてジェルで手の消毒。マスク着用。
客席は、最前列を空けて2列目から、1席づつ空けて座り、桟敷席も一人空けて互い違いに市松模様柄で2列で座るソーシャルディスタンススタイル(笑)。
上限100名までの入場ということでしたが、私が行った3日目は70~80人くらい・・だったかな?
2階席は閉じたままでした。



陽気なマジックおじさん、ダーク広和さんはこの日も変わらず陽気なしゃべりとマジック。

二ツ目昇進の三遊亭ぐんまさんは、「ランプのぐんま人」という噺だそう。
群馬あるある面白かったです(全然わからなかったけど・笑)。


彦いち師匠は「長島の満月」。
実は、2月9日に末廣亭の昼の部に行ったのですが、その時、小ゑん師匠の代演でトリを務めた彦いち師匠が演ったのがこの噺。
あれから約4ヶ月ぶりに行った末廣亭で、またこの噺を聴けてうれしい限りでした。
ただ、今回はちょっと短めで、満月が出てこなかったのは残念でした。
それから、「初日は飛沫を飛ばして怒られた」そうで(笑)。
この日はマクラはちょっと控え気味で喋ってました(笑)。


はん治師匠は、お馴染みの「妻の旅行」。
寄席でも何度か聴いてますし、5月初めの第1回ABEMA寄席でもこの噺を演ってましたが、何度聴いても面白いな~。
ちょっと調べてみたら、桂三枝(文枝)師匠の創作落語のようですが、はん治師匠の哀愁ただよう姿がこの噺にピッタリでした(笑)。


きく麿師匠は「寝かしつけ」。
この噺を聴くのは2度目ですが、やっぱり面白~い(笑)。
終始大笑い。咳き込むほど笑ってしまいましたが、ちゃんとマスクをしてましたので飛沫は大丈夫だったと思います(笑)。


文蔵師匠は、黒マスクをして登場(笑)。
マクラもそこそこに、季節外れの「時そば」を披露(笑)。
こちらもお馴染みでしたが、面白さは変わらずでした。


そして、トリは喬太郎師匠。
「東京都の回し者じゃないけど」と言いつつ、この日の東京の感染者数を発表する喬太郎師匠(初日からずっと言ってるそう・笑)
皆さん、命知らずで・・みたいなことも言ってましたが、(クラスターが発生した)歌舞伎町にはこのあと行かないでくださいね。もし感染したら末廣亭も・・という話も。
いや、ホントに、もし、寄席に行った人が感染した、みたいなことになったら目も当てられませんので、喬太郎師匠の話は笑いごとではないと気を引き締めながら聞いてしまいました。
その後、夢の話に。
喬太郎師匠は、東京がステップ3になった夢(寝たときに見るほうの夢)を見たそうで。
普通に舞台に上がることが夢になるとは思わなかった・・・という話などもあり、ちょっとしみじみしたあと。
本編は「夢の酒」。
1月に鈴本で聴いて以来の「夢の酒」(笑)。
お馴染みの、やきもちやきのおはなちゃんや、色っぽいご新造とのやり取りを聞いて大笑い。
笑いながら、こうして落語を生で聴けることの喜びを、改めて実感。
何度も聴いた「夢の酒」に耳を傾けながら、いつも通りの日常のありがたさをかみしめた夜でした。



            




そして。
6月10日、6月上席夜の部の千秋楽。


開口一番の前座さんや、ダーク広和さんのロープマジック、ぐんまさんの「平林」(師匠の白鳥師から唯一教わった古典だそう・笑)などがあり。
続いて上がった柳亭左龍師匠、「(自分が舞台を)降りる時間まであと2分です」(笑)。
ぐんまさんの熱演などがあり、前半でかなり押してしまったようで。
左龍師匠はマクラもそこそこに「まめや」を口演。
その昔、ラジカセを初めて買ってもらいラジオ番組などを録音するのに凝っていた頃、繰り返し聴いていたのがこの噺。
理不尽な展開ですごく印象に残っていたのですが、今まで何度も落語会や寄席に行っても、この噺を聴いたことがなかったので、演る人いなくなっちゃったのかな?と思っていたらそんなことはなかったようで(笑)。
ウンん十年ぶりに聴けて僥倖でした(笑)。
ただ、この日は時間がなかったので、前半は大幅に割愛し、後半だけでしたが、それでもちゃんと落語になっていたのは流石でありました(左龍師は約7分の高座でした)。


彦いち師匠は「遥かなるたぬきうどん」という噺だそう。
演目名は聞いたことがあったけど、ちゃんと聴くのは初めて。
「MILLET(ミレー)の40リットルのザック」というリアルなディテールに、さすがホントにヒマラヤ行っただけのことはあるなと感心しながらも大笑い(笑)。
「ガッシガシ」と氷壁を登る姿が心に深く刻み込まれましたが(笑)、時間の都合で途中まで(左龍師匠が時間を調整してくれたのに、ここで自分が伸ばすわけにはいかない、みたいなことを話してました・笑)。
機会があれば、是非、全編聴いてみたい「遥かなるたぬきうどん」でした。


林家ぺーさんの漫談でも大笑いしつつ、

         



雲助師匠は「夏泥」。
季節柄なのか、ここ最近この噺は配信などでもよく聴きますが、演る人によって全然違うのが面白いところ。
雲助師匠の陽気な感じの「夏泥」も、面白かったです。


きく麿師匠は、3日目に続き、この日も「寝かしつけ」(笑)。
1週間ぶりに聴いても、やはり爆笑でした(笑)。


続いて登場した扇辰師匠。
いわく、昼夜ともに代演もなく、出演者の順番の入れ替えもない日のことを「寿(ことぶき)」と言うそうで。
この日はまさに「寿」で、珍しい体験&ミニ知識をお勉強してしまいました(笑)。
本編は「田能久」。
ヤニと柿渋は人間でもやだな~、と思いながら聴き入ってしまいました(笑)。



そしてトリは、喬太郎師匠。
「千秋楽は気が楽」という、お馴染みの言葉から(笑)、家から末廣亭に来る道すがらの話などありつつ。
寄席が始まって無事に千秋楽を迎えられて良かった。今はステップ2だけど、ステップ1に戻ったら寄席も出来なくなる。
末廣亭も色々ルールがあって、楽屋に入ると検温をして手を消毒・・・と言いかけますが、「あ、消毒してなかった」「前座さんジェル持ってきて」と言うと、舞台上で手の消毒をし始める喬太郎師匠(笑)。
このへんの自由な感じも千秋楽ならではという感じで大笑いでした。
そして、協会からは「コール&レスポンスの落語は禁止だと言われてるけど、コール&レスポンスの落語ってどういう落語だ?」という愚痴(?笑)や、「それなのにきく麿は歌ってた」という話なども(笑)。
その後は、相鉄線が埼京線に乗り入れた話などなど、お馴染みの話を約20分。
マクラだけでちょっと笑い疲れてしまいました(笑)。
が・・・本編の「一日署長」では、さらに爆笑爆笑また爆笑(笑)。
ついさっき、「コール&レスポンスの落語は禁止と言われてる」と言ってたのに、「東京ホテトル音頭」を熱唱する喬太郎師匠(笑)。
さらに、この日舞台に上がった人たち・・扇辰師、彦いち師、きく麿師、雲助師が噺の中に次々に出てきて、大爆笑。
モノマネをしながら、それぞれの師匠が演った落語の台詞や歌の一部を披露していたのですが、そのチョイスが絶妙で、さらに爆笑。
まるで、師匠方の落語がこの噺のための壮大な前フリになっていたかのような展開に、笑いながらも大感心。
もちろん、それぞれの落語が面白かったので、喬太郎師匠の落語の中でそれがより生かされたのだと思いますが、ライブならではの展開、寄席ならではの「一日署長」が聴けて大爆笑&大満足。
笑いっぱなしであっという間の15分でした。

          


千秋楽は2階席も開き、上限100名のソーシャルディスタンスの満員。
でも、前述した通り、お客さんは検温、手の消毒、マスクを着用。
客席も一席づつ空けて間隔を保ち、窓も常時開けて換気も十分。
場内の換気扇も勢い良く回っていて、舞台上の声がちょっと聴きづらいくらいに。
さらに、仲入りも普段より1回多く2回。仲入り後はトイレの掃除も念入りに行い、仲入りのときなどには従業員の人が柱などを拭いて消毒。
これ以上ないというくらいの対策をとっていましたので、感染症の専門家じゃないけど末廣亭でクラスターが発生することはないだろうと確信。
安心して楽しむことが出来ました(途中、マスクを外してたお客さんがごくわずかながら、一人、二人いたのが、唯一気がかりではありましたが)。


ここ数カ月、落語の配信が一気に増えて嬉しい限り。
どれも面白く、配信を楽しんでいたのですが、こうやって寄席に来てみると、配信と生の落語は、似てるけど全然別のエンターテイメントだな~と、改めて。
舞台上の噺家さんとお客さんで作る空気の中、生で聴く落語は本当に楽しいな~。
一期一会の舞台は最高!!というのを実感&再確認した、末廣亭の6月上席でした(笑)。