矢野(五味)晴美の感染症ワールド・ブログ

五味晴美の感染症ワールドのブログ版
医学生、研修医、医療従事者を中心に感染症診療と教育に関する情報還元をしています。

日本の国際競争力

2010-12-29 23:55:52 | グローバリゼーション関連
新幹線に乗りながら、ビジネス雑誌を読みました。

日本の国際競争力の今後の見通しはかなり厳しいと感じました。


環太平洋の貿易協定への参加が農業と企業の間で賛否両論ですが、今日の雑誌で学識者の意見として、これに参加しない選択はない、と書かれていました。安全保障にも関係するそうです。政治、経済が密接につながるなかで、国益、安全保障などの戦略が必須なのだと改めて学びました。


その一方で、最近特に顕著になってきましたが、電気機器などで韓国には完全に戦略負けしている印象です。

10年前の2000年に都内に住みながら感じていた”違和感”は現実のものとなりました。
当時、一時帰国していましたが、あまりに世界の状況と異なることに驚いたのを覚えています。

決断してから実行するまでにあまりにも時間がかかるため、いまの日本の意思決定のあり方では、日本が動き出したころにはもうすでに世界の状況は変わっている、という感じでしょうか。

また国際的な信頼関係をいかに築くか、それは現地の人、あるいはどんなバックグランドの人とも(人種、国籍、文化、専門性などによらず)、対等にはっきりと意思表示できる関係で交渉できる実力と経験は、非常に大きいと肌で感じています。

来月シンガポールの学会に参加しますが、シンガポールの医学部で米国のDuke と提携している大学のVice Deanをしている方と知り合いなのですが、その方ともスエーデンのfaculty developmentで”同窓”というご縁で、いわばクラスメートのご縁で、多忙なスケジュールのなかお会いできることになりました。ランチをご一緒する予定です。

National University of Singapore(NUS)は、Team-based learningを実践している大学ですが、その様子などを教えていただく予定です。次の機会には、実際の教育現場を見てみたいですし、こういう英語で教育している現場で自分がteachingできる機会があれば、とも思っています。


世界で常に通用する実力を維持・向上させるには、現地での経験が一番です。