畑こうじ情熱ブログ

あなたがいるから頑張れる。わたしの熱い想いを感じてください。

美しい国ドイツ

2006年06月17日 13時34分57秒 | Weblog
 ドイツといえば、色、形などが整った中世風の美しい街並みの国というイメージをお持ちの方が多いと思います。何よりも特徴的なのは、建築物のある場所とない場所がはっきりしていることです。道路沿いや鉄道沿線にどめどもなく家屋が続くという風景はドイツでは見られません。また、田園の中にドライブイン、コンビニ、モーテル等といった建築物が林立することもありません。広告塔、自動販売機もほとんど見当たりません。このような風景を支えるのが、全国土にわたり計画がなければ開発や建築ができないという体系になっているドイツの都市計画制度なのです。国土交通省出身の私としては、国土政策はこうありたいと思います。このような美しい国土には、率直にうらやましいと思わざるを得ません。
 美しい街並みの形成は、法制度だけでなく、人々の意識が支えている面もあります。ドイツ人には、家屋の回りを塀で囲って外から見えないような自分たちだけの空間を形成しようという考えはないようです。塀で囲っていない開放的な家が大部分です。そして、家の窓にはカーテンがなかったり、あったとしても薄い透明なレースのカーテンがあるくらいです。これには、プライバシーを重視する西洋人にしては妙だという違和感を持つのですが、これも、彼らに言わせると、外から人に見られることが苦にならない、むしろ、見られることを前提にきちんとする(自分のセンスのよさを示す?)ことに喜びを見い出しているからのようです。ちなみに、ドイツ人は、自分の家に誇りを持っていて、人をレストランにではなく、自分の家に招く傾向があります。そして、自分の家の中を他人に見せることを好みます。このようなメンタリティがドイツの美しい街並みを支えている背景の一つだと感じました。
 日本の田舎の自然自体は美しいのですが、無造作に農業機械やゴミが表に置いてあったり、家に気を使わなかったりしているのが多いと思われます。客に喜んで自分の家の中を見せたいと思われる方はどれほどいるでしょうか。私は、そのような気持ちが普通である成熟した美しい国をつくりたいと思うのです。


最新の画像もっと見る