畑こうじ情熱ブログ

あなたがいるから頑張れる。わたしの熱い想いを感じてください。

あまちゃん効果を活かす

2014年08月20日 08時31分52秒 | Weblog
 久慈への観光客は昨年同様多い状況です。岩手県は、台湾からの観光客に人気があり、この招致をさらに進めようとしていますが、あまちゃんが台湾でも大人気で高視聴率を上げており、期待が高まります。さらに、岩手のウニがあまちゃんのドラマの影響でブランド化されており、輸出にも期待ができます。昨日、伺った宮古の水産加工会社の専務(かつて衆議院東日本大震災復興特別委員会でも参考人として来ていただいた新進気鋭の若手経営者です。)は、最近台北で開催された物産展示会に参加して、その足ですぐに現地の会社を訪問して電光石火で販路を開拓してきたということです。実は、あまちゃん効果はきっかけであり、それを活用して食い込み商談をまとめるには、プラスの手腕が必要なのです。話を聞いていてそのことが良くわかりました。ちなみに、台湾では日本の海産物というと、北海道と岩手がブランドイメージがあるとのことです。この会社は、東日本大震災で被災しましたが、立ち上がり、今や震災前の200%の売り上げ(震災前の2倍)となっているとのことでした。最近の地元紙には、確か震災前の売り上げにはなかなか戻らない(4割~7割でしたでしょうか。)と書いてありましたが、行政の支援を踏まえて、その先は会社のやり方、才覚という部分も大きいことは確かだと感じました。専務からは、事業計画のノウハウ、それを踏まえた金融機関からの有利な資金調達方法等を聞きました。偉いことに、それを自分だけのノウハウとせずに、宮古の若手経営者の勉強会や講演会を行い、仲間を広げ、共有化を図っているということでした。そうすることにより、地域が全体として良くなるという考えからです。これからも沿岸の復興のために連携してまいりたいと思います。

 さて、台湾が岩手にシンパシーを感じてくれているのは、岩手の政治家である後藤新平が台湾総督府民政長官として大いに善政を尽くし、台湾の基盤整備を推進した功績は、台湾の人たちに今も語り継がれていることにあります。また、岩手医大初代学長の三田定則氏は、戦前台北帝国大学医学部を創設し初代学長となり、後に総長となりました。台湾医学の基礎づくりと発展に大いなる貢献をし、その縁で台湾の医師には結構岩手医大出身者がいるということです。新渡戸稲造は、台湾総督府に初めは技師として務め、後に臨時糖務局長になり、糖務を通じて台湾農業の振興に大いに貢献しました。最近、アジアとの関係が問題となっていますが、さすがは岩手県人、先人達の成果と国際的な視野を誇りに思います。

 大都市と異なる地域の振興は、地域の特質を踏まえたオンリーワンを目指すべきです。他の地域にあるもので競ってもなかなか勝ち抜くのは難しいのです。オンリーワンとは何か、それは地域の歴史を活かすということだと思います。きれいな景色だけでは、どこにでもあります。単なる物産だけではよそにもあります。それを歴史的背景と結びつけることができるかがポイントだと思います。歴史は、その地域に固有のものですから。 

日本の文化、地域の宝

2014年08月10日 18時54分56秒 | Weblog
 皆さん、お元気でしょうか。私は、挨拶回りと夏祭り回りの毎日です。今週は、地域の宝、日本の心に触れる活動をしました。
 6日は、久慈で、株式会社七星の創業記念パーティーに出ました。もともと、久慈には、ミツボシ繊維株式会社が、柔道の街久慈(久慈は、空気投げや巴投げの姿三四郎のモデルとなった三船十段の生まれ故郷で、三船十段は久慈市の名誉市民です。我が党の谷亮子さんに是非とも来ていただきたものです。)で柔道着を作る工場を展開していたのですが、それが発展的に七星となり、剣道武具を主体とする工場に変わりました。柔道着は、技術的に容易で、途上国との価格競争に対抗できなくなったため、技術的難易度の高い剣道武具に工場の主力を転換することにしたものです。武具は、一般の繊維製品である前に、日本の心を生み出しているものです。このような工場が久慈に立地し続けてくれるのは、誇りです。政治の立場からもしっかりバックアップしたいと思います。

 7日は、結いの党の林宙紀衆議院議員と、浄法寺の漆掻きの現場視察を行い、漆工房を見学するととともに、漆の製造業者の方と意見交換をしました。漆は、浄法寺が国内生産の8割以上を占めています。そして、高品質の漆として、日光東照宮、金閣寺、中尊寺等といった国宝の修復に使われています。輪島塗りの漆も浄法寺産です。漆は、木から採取とする漆掻きも、微妙な技能の差で、取れる量も、堅さも、乾きやすさも、色合いも変わってくるという奥の深い世界です。漆は、英語では、ジャパンと呼ばれています。しかしながら、漆掻き職人も、漆工芸の職人も少なくなっています。この保護と発展がなければ、せっかくの日本の文化、地域の財産が廃れてしまうというもったいないことになります。陶磁器のマイセンが高いブランド価値を持ち、マイセン市がすばらしい地位を占めているように、岩手の浄法寺の漆もそうありたいと思います。漆製品の価格は高いのですが、それでいいと思います。単に生産を拡大して普段使いとしての需要を高めるのではなく、世界の富裕層に一層珍重されるような販売戦略が必要だと思います。今でも、海外も含めた需要にコンスタントに応える体制ができていないこと、業者、職人の給与や待遇が不十分であることが問題です。秋の臨時国会では、林議員とともに、超党派の漆産業の議連をつくりたいと思います。ご期待下さい。今回の視察の段取りをセットして、同行していただいた株式会社浄法寺漆産業の代表取締役の松沢卓生さんと、浄法寺漆共同組合の工藤竹雄さんには、厚く感謝申し上げます。ちなみに、松沢さんは、40歳ちょっとの若い方で、岩手県庁の公務員でしたが、農林水産部で4年ほど漆の分野に携わって、まさに漆に「かぶれて」、その奥深さに魅惑され、県庁を辞めて、会社を興した人です。これからもしっかりと連携してまいります。