中小企業の「うつ病」対策ー人、資金、時間、情報に余裕がない

企業の労働安全衛生、特にメンタルヘルス問題に取り組んでいます。
拙著「中小企業のうつ病対策」をお読みください。

休職復職Q&A①

2022年01月19日 | 情報

本日より、恒例(問題ですが)の、休職復職に関するQ&Aを掲載します。
参考にしてください。

Q;営業企画部門の管理職です。
以前「死にたい」と何度も言う社員がおりました。
通常、どのように対応すべきでしょうか?

A;就労中であろうが、就労外であろうが、「死にたい」と発言することは、尋常ではありません。
冗談だろうと聞き流してはいけないというのが、精神科専門医のアドバイスです。
ですから、当該者の発言を聞いた上司・管理職は、
産業医や健康管理スタッフに事実を伝えてください。
決して自分で判断をしないようにしてください。
最悪の場合、本当に自死する可能性も否定できませんので。

例:うつ病の場合
うつ病(大うつ病性障害)の診断基準(DSM-5;精神疾患の診断・統計のマニュアル 
アメリカ精神医学会)、以下のA~Cをすべて満たす必要がある。

A: 以下の症状のうち5つ (またはそれ以上) が同一の2週間に存在し
病前の機能からの変化を起している; これらの症状のうち少なくとも1つは、
1 抑うつ気分または 2 興味または喜びの喪失である。

1. その人自身の明言 (例えば、悲しみまたは、空虚感を感じる) か、他者の観察 (例えば、
涙を流しているように見える) によって示される、ほとんど1日中、ほとんど毎日の抑うつ気分。

2. ほとんど1日中、ほとんど毎日の、すべて、またはほとんどすべての活動における興味、
喜びの著しい減退 (その人の言明、または観察によって示される)。

3. 食事療法中ではない著しい体重減少、あるいは体重増加 (例えば、1ヶ月に5%以上の
体重変化)、またはほとんど毎日の、食欲の減退または増加。

4. ほとんど毎日の不眠または睡眠過多。

5. ほとんど毎日の精神運動性の焦燥または制止 (ただ単に落ち着きがないとか、
のろくなったという主観的感覚ではなく、他者によって観察可能なもの)。

6. ほとんど毎日の易疲労性、または気力の減退。

7. 無価値観、または過剰あるいは不適切な罪責感 (妄想的であることもある) がほとんど
毎日存在(単に自分をとがめる気持ちや、病気になったことに対する罪の意識ではない)。

8. 思考力や集中力の減退、または決断困難がほとんど毎日存在 (その人自身の言明、
あるいは他者による観察による)。

9. 死についての反復思考 (死の恐怖だけではない)、特別な計画はない反復的な自殺念慮、
自殺企図、または自殺するためのはっきりとした計画。

B: 症状は臨床的に著しい苦痛または社会的・職業的・他の重要な領域における機能の障害を
引き起こしている。

C: エピソードが物質や他の医学的状態による精神的な影響が原因とされない。

 

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