労働組合「エステ・ユニオン」や弁護士ドットコムの発表は、事実なのでしょうが、
正直言って、このような企業の顧問社労士は、辞退したいですね。
それと、場合によっては、支店が勝手にやったこととは言えなくなりますし、経営責任も問われることになります。
「TBCに労基署が是正勧告」と労組が明らかに 残業代不払いなどで
2016.3.14 産経
労働組合「エステ・ユニオン」(東京)は14日、全国にエステ店を展開する業界大手「TBCグループ」(同)の
福岡市内の店舗で残業代不払いなど違法な労働があったとして、福岡中央労働基準監督署が是正勧告をしたことを明らかにした。
取材に対し、同社は「事実関係を確認中」、労基署は「守秘義務があり答えられない」としている。
ユニオンの担当者は東京都内で記者会見し、労働基準法上必要な労使協定がないまま残業をさせていたことや、
同法が定める休憩時間を適切に与えていないことに対しても勧告があった、と説明した。
会見には、この店舗で働いていた30代の女性組合員も出席。
1日6時間半の時短勤務なのに実際には約10時間働いていたと訴え「2人の子供と関わる時間がないに等しくなった。
おかしい点は会社に言って、誰もが安心して働ける環境をつくりたい」と話した。
(参考)エステティックTBCに労基署から「是正勧告」 休憩時間ほぼゼロ、残業代未払い
弁護士ドットコム 3月14日
エステ業界大手「エステティックTBC」の福岡県の店舗に3月4日、労働基準監督署から是正勧告が出された。
十分な休憩を与えず、従業員を長時間働かせた上、時間外労働に対する賃金も支払っていなかったという。
3月14日、当事者の一人である女性従業員が、東京・霞が関の厚生労働省記者クラブで会見し、
「早く誰もが安心して働ける環境を作りたい。TBCには、子供がいても働きやすい会社になってほしい」と訴えた。
女性が加入する労働組合「エステ・ユニオン」は、TBCが従業員にタイムカードを押させつつ、
残業代の支払いは自己申告制の手書き帳簿に基づいているとして、「全国約200店舗でも同様の法令違反が予想される」と話している。
●長時間労働で「子どもとかかわる時間が雑な感じでした」
この女性は30代の正社員で、9歳と6歳になる2人の子育て中。
子どもができたことをきっかけに時短勤務者として働いてきたが、時短が時短として機能していなかったという。
始業時間の2時間ほど前の出社が常態化しており、休憩時間もカルテ記入や電話対応、
無理なローテーションなどで、ほとんど休めなかったという。
終業時間後の仕事もあり、7時間半の時短勤務だった時期でも、実質「過労死ライン」と言われる、
月80時間ほどの時間外労働をした月があったという。6時間半勤務になってからも、実際には1日10時間近く働いていた。
育児にも追われており、女性は「残業で延長保育にすることもあった。
休みも取れなくて、子どもの運動会の日に休みを希望しても、希望が通らなかった。
朝はバタバタして、子どもをつい怒ってしまうことも。子どもとかかわる時間が雑な感じでした」と語った。
●15年間で200万を超える自腹購入
是正勧告の内容には含まれていないが、女性はTBC内で「自己購入」と呼ばれる、
店舗の売り上げ目標をクリアするための自社商品の自腹購入も問題視している。
強制ではないが、断りきれない雰囲気があったといい、購入額は多くて月4、5万円、少ない月でも1万円前後あったそうだ。
女性は約15年間で化粧品など自社商品を200万円以上購入したという。
「目標というプレッシャーの中で働いていて、自己購入をほとんど毎月していました。
それで辞めていくスタッフや体調を崩すスタッフもいてつらかった」
女性は現在、精神疾患で休職中。2013年11月から休職前の2015年9月までの未払い残業代は、
約280万円になるといい、エステ・ユニオンを通した団体交渉で支払いや労働環境の改善を求めていくという。
弁護士ドットコムの取材に対し、TBCの広報は「勤怠管理のシステムも含め、事実関係を確認している。
コメントは差し控えたい」と話している。