中小企業の「うつ病」対策ー人、資金、時間に余裕がない

企業の労働安全衛生、特にメンタルヘルス問題に取り組んでいます。
拙著「中小企業のうつ病対策」をお読みください。

労使協定がない

2016年03月31日 | 情報

労働組合「エステ・ユニオン」や弁護士ドットコムの発表は、事実なのでしょうが、
正直言って、このような企業の顧問社労士は、辞退したいですね。
それと、場合によっては、支店が勝手にやったこととは言えなくなりますし、経営責任も問われることになります。

「TBCに労基署が是正勧告」と労組が明らかに 残業代不払いなどで
2016.3.14  産経

労働組合「エステ・ユニオン」(東京)は14日、全国にエステ店を展開する業界大手「TBCグループ」(同)の
福岡市内の店舗で残業代不払いなど違法な労働があったとして、福岡中央労働基準監督署が是正勧告をしたことを明らかにした。
取材に対し、同社は「事実関係を確認中」、労基署は「守秘義務があり答えられない」としている。
ユニオンの担当者は東京都内で記者会見し、労働基準法上必要な労使協定がないまま残業をさせていたことや、
同法が定める休憩時間を適切に与えていないことに対しても勧告があった、と説明した。
会見には、この店舗で働いていた30代の女性組合員も出席。
1日6時間半の時短勤務なのに実際には約10時間働いていたと訴え「2人の子供と関わる時間がないに等しくなった。
おかしい点は会社に言って、誰もが安心して働ける環境をつくりたい」と話した。

(参考)エステティックTBCに労基署から「是正勧告」 休憩時間ほぼゼロ、残業代未払い
弁護士ドットコム 3月14日

エステ業界大手「エステティックTBC」の福岡県の店舗に3月4日、労働基準監督署から是正勧告が出された。
十分な休憩を与えず、従業員を長時間働かせた上、時間外労働に対する賃金も支払っていなかったという。
3月14日、当事者の一人である女性従業員が、東京・霞が関の厚生労働省記者クラブで会見し、
「早く誰もが安心して働ける環境を作りたい。TBCには、子供がいても働きやすい会社になってほしい」と訴えた。
女性が加入する労働組合「エステ・ユニオン」は、TBCが従業員にタイムカードを押させつつ、
残業代の支払いは自己申告制の手書き帳簿に基づいているとして、「全国約200店舗でも同様の法令違反が予想される」と話している。

 ●長時間労働で「子どもとかかわる時間が雑な感じでした」
この女性は30代の正社員で、9歳と6歳になる2人の子育て中。
子どもができたことをきっかけに時短勤務者として働いてきたが、時短が時短として機能していなかったという。
始業時間の2時間ほど前の出社が常態化しており、休憩時間もカルテ記入や電話対応、
無理なローテーションなどで、ほとんど休めなかったという。
終業時間後の仕事もあり、7時間半の時短勤務だった時期でも、実質「過労死ライン」と言われる
月80時間ほどの時間外労働をした月があったという。6時間半勤務になってからも、実際には1日10時間近く働いていた。
育児にも追われており、女性は「残業で延長保育にすることもあった。
休みも取れなくて、子どもの運動会の日に休みを希望しても、希望が通らなかった。
朝はバタバタして、子どもをつい怒ってしまうことも。子どもとかかわる時間が雑な感じでした」と語った。

●15年間で200万を超える自腹購入
是正勧告の内容には含まれていないが、女性はTBC内で「自己購入」と呼ばれる、
店舗の売り上げ目標をクリアするための自社商品の自腹購入も問題視している。
強制ではないが、断りきれない雰囲気があったといい、購入額は多くて月4、5万円、少ない月でも1万円前後あったそうだ。
女性は約15年間で化粧品など自社商品を200万円以上購入したという。
「目標というプレッシャーの中で働いていて、自己購入をほとんど毎月していました。
それで辞めていくスタッフや体調を崩すスタッフもいてつらかった」
女性は現在、精神疾患で休職中。2013年11月から休職前の2015年9月までの未払い残業代は、
約280万円になるといい、エステ・ユニオンを通した団体交渉で支払いや労働環境の改善を求めていくという。
弁護士ドットコムの取材に対し、TBCの広報は「勤怠管理のシステムも含め、事実関係を確認している。
コメントは差し控えたい」と話している。

 

 

コメント

責任を痛感、再発防止に努める

2016年03月30日 | 情報

記事からは、争う余地がないのは分かりますが、記事中にある会社側のコメント、
「責任を痛感している。大切な仲間を失わないよう再発防止に努める」については、評価できます。
しかし、事故が起きてからでは遅いのです。もっと、一次予防に力を入れてほしいものです。
それには、ストレスチェックだけでは間に合わないことを理解してください。

IT社員自殺は「過労」、会社側に6000万円賠償命令 東京地裁 
2016/3/17 日経

東京都内のIT関連会社社員の男性(当時31)が自殺したのは会社側の責任だとして、
埼玉県の両親が会社や上司に損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は17日までに、
2カ月連続で時間外労働170時間を超す過労が原因と認め、計約6千万円の支払いを命じた。
判決によると、男性は2001年入社。会社に籍を残したまま11年10月に経営者が同じ関連企業に出向した後、
長時間労働が続いて精神障害となり、同12月に自殺した。
伊藤由紀子裁判官は、精神障害によってミスが増え、職場で叱られて症状が悪化したと指摘。
「会社や関連企業は極度の長時間労働が自殺につながると予測できたのに、業務軽減などの対応をしなかった」と述べた。
会社側は「責任を痛感している。大切な仲間を失わないよう再発防止に努める」とし、控訴しない方針を明らかにした。〔共同〕

IT社員自殺「過労」原因 会社に6000万円賠償命令 東京地裁
毎日新聞2016年3月17日

東京都内のIT関連会社社員の男性(当時31歳)が自殺したのは会社側の責任だとして、
埼玉県の両親が会社や上司に損害賠償を求めた訴訟の判決で、
東京地裁は16日、2カ月連続で時間外労働170時間を超す過労が原因と認め、計約6000万円の支払いを命じた。
判決によると、男性は2001年入社。会社に籍を残したまま、11年10月に経営者が同じ関連企業に出向した後、
長時間労働が続いて精神障害となり、同12月に自殺した。
伊藤由紀子裁判官は、精神障害によってミスが増え、職場で叱られて症状が悪化したと指摘。
「会社や関連企業は極度の長時間労働が自殺につながると予測できたのに、業務軽減などの対応をしなかった」と述べた。
判決後に記者会見した父(67)は「被告の責任を重く受け止めた判断に感謝する」と話した。
会社は取材に控訴しないと明らかにした。

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パワハラ一部認定 因果関係は認めず 

2016年03月29日 | 情報

微妙な判決ですね。
裁判所は、当時の郵便局長らの言動でうつ病が悪化したと認めましたが、死亡とパワハラの因果関係は認めませんでした。

「辞めていい」郵便局長のパワハラ認定 地裁、賠償命令
2016年3月10日 朝日

日本郵便職員だった男性(当時41)が死亡したのは上司のパワーハラスメントによるストレスが原因だとして、
遺族が同社に1億円の損害賠償を求めた訴訟の判決が10日、福岡地裁小倉支部であった。
野々垣隆樹裁判長は死亡とパワハラの因果関係は認めなかったが、当時の郵便局長らの言動でうつ病が悪化したと認め
同社に220万円の支払いを命じた。
男性は2011年4月から飯塚郵便局(福岡県飯塚市)に勤め、6月からうつ病などで休職。
12月に販売用の年賀はがきを受け取るため局を訪れた際、駐車場に止めた車内で心疾患のため死亡した。
野々垣裁判長は、局長が同年5月の面談で「いつやめてもらってもいいぐらいだ」と発言したことや、
職場復帰を巡る10月の面談で「郵便局の一番大事な時期、
11月と12月と1月の10日まではきついわ」「(郵便物を)投げつけられたって、あんた文句言えんぞ」などと話したことを
「上司の部下に対する言動として甚だ不適切」と指摘し、同社の安全配慮義務違反を認めた。
日本郵便は「判決内容の詳細を確認した上で今後の対応を決めて参ります」とコメント。
遺族の代理人は「判決内容を確認し、控訴するかどうか検討する」としている。

郵便局員急死賠償訴訟
パワハラ一部認定 因果関係は認めず 地裁小倉支部 /福岡
毎日新聞2016年3月12日

2011年12月に福岡県内の郵便局員の男性(当時41歳)が急死したのは、
上司のパワハラによるストレスが原因として遺族が日本郵便に1億円の賠償を求めた裁判で、
地裁小倉支部はパワハラに関する一部の訴えを認め、日本郵便に220万円の支払いを命じた。
パワハラと急死の因果関係は「別の生活上の心理的負担も一定の影響を及ぼした可能性がある」として認めなかった。判決は10日付。
判決によると、男性はうつ病で休職中の11年10月、復職を願い出た際、勤務先の郵便局長から
「1月10日まで、郵便の繁忙期だからそれに耐えられるか、あんたが出てきたら皆に迷惑がかかる。罵声が飛ぶかもしれんばい」、
「郵便物投げつけるぞ、投げられたって文句言えんぞ」などと言われ、復職を見送った。
男性は12月、知人に販売する年賀はがきを払い出しに訪れた勤務先の郵便局駐車場車内で、致死性不整脈により死亡した。
野々垣隆樹裁判長はこれらの発言を「うつ病から回復の兆しが見え、職場復帰を目指すこととなった原告に対し、
著しく配慮を欠く極めて不適切なもの」と認定した。
日本郵便は「判決内容を確認した上で今後の対応を決めたい」としている。

 

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死亡とパワハラの因果関係は認めなかった

2016年03月28日 | 情報

裁判長は、当時の郵便局長らの言動でうつ病が悪化したと認めたのですが、死亡とパワハラの因果関係は認めませんでした。
新聞記事だけでは、裁判の詳細が分からないので、何とも言えませんが、この辺が事実認定の微妙なところで、
ですから、メンタルヘルスに関わる裁判は、一律に語ることができないのですね。

「辞めていい」郵便局長のパワハラ認定 地裁、賠償命令
2016年3月10日 朝日

日本郵便職員だった男性(当時41)が死亡したのは上司のパワーハラスメントによるストレスが原因だとして、
遺族が同社に1億円の損害賠償を求めた訴訟の判決が10日、福岡地裁小倉支部であった。
野々垣隆樹裁判長は死亡とパワハラの因果関係は認めなかったが、当時の郵便局長らの言動でうつ病が悪化したと認め
同社に220万円の支払いを命じた。
男性は2011年4月から飯塚郵便局(福岡県飯塚市)に勤め、6月からうつ病などで休職。
12月に販売用の年賀はがきを受け取るため局を訪れた際、駐車場に止めた車内で心疾患のため死亡した。
野々垣裁判長は、局長が同年5月の面談で「いつやめてもらってもいいぐらいだ」と発言したことや、
職場復帰を巡る10月の面談で「郵便局の一番大事な時期、11月と12月と1月の10日まではきついわ」
「(郵便物を)投げつけられたって、あんた文句言えんぞ」などと話したことを「上司の部下に対する言動として甚だ不適切」と指摘し、
同社の安全配慮義務違反を認めた。
日本郵便は「判決内容の詳細を確認した上で今後の対応を決めて参ります」とコメント。
遺族の代理人は「判決内容を確認し、控訴するかどうか検討する」としている。

郵便局員急死賠償訴訟 パワハラ一部認定 因果関係は認めず 地裁小倉支部 /福岡
毎日新聞2016年3月12日

2011年12月に福岡県内の郵便局員の男性(当時41歳)が急死したのは、
上司のパワハラによるストレスが原因として遺族が日本郵便に1億円の賠償を求めた裁判で、
地裁小倉支部はパワハラに関する一部の訴えを認め、日本郵便に220万円の支払いを命じた。
パワハラと急死の因果関係は「別の生活上の心理的負担も一定の影響を及ぼした可能性がある」として認めなかった。判決は10日付。
判決によると、男性はうつ病で休職中の11年10月、復職を願い出た際、勤務先の郵便局長から「1月10日まで、
郵便の繁忙期だからそれに耐えられるか、あんたが出てきたら皆に迷惑がかかる。罵声が飛ぶかもしれんばい」、
「郵便物投げつけるぞ、投げられたって文句言えんぞ」などと言われ、復職を見送った。
男性は12月、知人に販売する年賀はがきを払い出しに訪れた勤務先の郵便局駐車場車内で、致死性不整脈により死亡した。
野々垣隆樹裁判長はこれらの発言を「うつ病から回復の兆しが見え、職場復帰を目指すこととなった原告に対し、
著しく配慮を欠く極めて不適切なもの」と認定した。
日本郵便は「判決内容を確認した上で今後の対応を決めたい」としている。

 

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24.25日は休載です

2016年03月23日 | 情報

24.25日は、出張のため休載です、再開は28日です、よろしくお願いします。

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